永野『目立ちたがり屋が東京でライブ』初DVD発売中
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第26話

2010/3/10(水)

 覇気田先生がそう言うと暴走族は緊迫。その時ナキモトサイドのミーティングは解散。「この人このまま一人にさせたら死ぬ」と、緊急に白いタオルで作った猿ぐつわ姿のナキモトハマーを自分のアパートに泊める事にしたデカ鼻。
補足すると帰り際筆談でナキモトハマーに(正式に)再度改名されたビチャビチャ糞の名前はMCウンコ→デカ鼻。
MCフン→ギョロ目。
MCダイベン→金髪。
MCハイセツブツ→ホクロ。
ロリコン太郎→ロリコン太郎。

「ただいま」

 帰宅した嫁沼照美の声に応えるどころか大声で金切り声をあげる母親。

「アンタいい加減にしなさいよ!!ずっと隠してたつもりだろうけどお母さんは知ってたのよ!!あれだけ言ってなんで泣本と関わってるのよ!?人生を棒に振るわよ!!本当にっ!!」

「なんでだよ。なんでそこまで言えるんだよ?あいつが昔、何かやったのかよ!?ねぇ!!」

 ナキモトハマーとの関わりをあっさり容認した上で、逆に母親に詰め寄る嫁沼照美。大きなため息をついて荒ぶる感情を極力抑えながら母親が一言。

「怒怒引っ越し」

 怒怒(ドド)引っ越しとは三十八年前に嫌崎市で起こった出来事で、当時嫌崎市の繁華街にデーンと構えていた歯科医師・怒怒怒怒(ドド イカド)の豪邸から市レベルで放たれる強烈な刺激臭が原因で嫌崎市の住人の九割が一夜にして一斉に引っ越しというより、避難に近い夜逃げをしたという。
その異臭はたった一回きりで、夜十時〜十一時までの一時間。で、国のレベル5特別救護隊が怒怒邸に乗り込んだ時にはすでにがらんどうで、以降三十八年たった現在でも怒怒家の三人(父・怒怒怒怒 母・怒怒静(ドド シズカ) 長男・怒怒吾郎(ドド ゴロウ))の消息は不明。
三十八年後の現在、嫌崎市の人口は当時の八割まで回復。なぜ八割まで回復出来たのか。それはあの原因不明の刺激臭の原因は今も謎のままだが「人体に影響はないであろう」という国からの発表もあったし、何よりも土地の値段がウルトラロープライスになった事がデカイ。嫌崎市は日本一物価の安い場所となり、当時避難した人間も続々とUターンする中ワケありの流れ者も続々とやって来て治安は決して良いとは言えず、むしろかなり危険で、それを人々は「怒怒の呪い」と呼んでるのである。

「泣本は怒怒の長男の吾郎よ」

 そんな!!

「お母さん小学校の頃、怒怒と同級生だったの。普通の子だった。で、小六の時アレが起こったけどウチは嫌崎に残ったじゃない?ふ〜っ、高校二年の冬に転校生がやって来た。目で気づいた。教壇の前で紹介されてるのは泣本尻男なんてフザケタ名前の転校生ではなく、怒怒吾郎の成長した姿だって。お母さんはその時震えて少し涙が出た。で、隣の席になっちゃって。お昼休みに気づいたの、あぁ、少しだけ教室の匂いが変わったなぁ。あの時の刺激臭がほんの少しするなぁ。で、お昼も食べずに一人ぼっちでノートを読んでいる怒怒のノートの表紙を見てしまったの。『あの時お父さんが僕にした実験により僕は超人になったけど今は具体的な変化は起こらず性格だけが内向的になるばかりだけどいずれ時は来るからそれまでの日々を記すダイアリー vol.8』ってタイトルを!!」

母親の記憶力の凄さ以上に凄い泣本のノートのタイトル。

著者近影

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ウソフィール(ウソプロフィール)

74年九州に生まれる。
産まれた時から猿に育てられて幼少期思春期を猿山で過ごす。18歳の時に映画のロケハンで来たスタッフに半ば強制的に東京に連れて行かれて映画「猿ときどき恋愛−猿山ガールズトークは大盛り上がり−」を撮るがお蔵入りに。その時現場スタッフだった青年が後々学研の編集長になり依頼を受けて現在「イカになった先生」を執筆中。
「キーキキーキキー」

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