脳みそ夫、ピコ太郎をライバル視「メガヒットを狙いたいんすよ」

映画
2017年12月06日

脳みそ夫 現在公開中の映画『プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード』に関連して、12月5日がモーツァルトの命日であることから、お笑い芸人の脳みそ夫をゲストに迎えて追悼イベントが開催された。

 本作は、天才音楽家モーツァルトの生誕260年を記念して、アカデミー賞8部門受賞作『アマデウス』(84)以降、満を持して制作された本格的モーツァルト映画。1787年、モーツァルトがプラハで「ドン・ジョヴァンニ」を作曲したという史実に想を得て、猟色家ドン・ファンを主人公にしたオペラ創作を背景に、モーツァルト自身を巻き込んだ愛と嫉妬と陰謀の三角関係を描く。

 イベントでは、天才音楽家モーツァルトの226回目の命日を記念し、“聖徳太子”や“モーツァルト”など偉人をフィーチャーした異色ネタで話題のお笑い芸人・脳みそ夫が登壇。モーツァルトの音楽にのって金髪のカツラに割烹着という強烈な衣装で登場し、「こんちわ~す!おいらのこと知ってる人いるっす?2人?とほほ~」と持ちギャグで会場を和ませた。

「あいさつ代わりにネタを披露するっす!モーツァルトのネタをやってるってことで今日は呼んでもらったみたいなので、モーツァルトのネタをするっす。モーツァルトだって給食当番するっつーの!」と代表作<モーツァルトの給食当番>を披露。モーツァルトやベートーベン、バッハ、チャイコフスキーなど名だたる作曲家たちが登場し、「しぶしぶ四分音符」など音楽にちなんだワードがふんだんに盛り込まれたネタだが、今回は映画にちなんでプラハ男爵やスザンナ、プラハも盛り込まれており、会場は笑いに包まれた。

 ネタを終えると「ようやく会場内が一つになれた気がしたっす」と本人も満足げ。なぜモーツァルトをネタにしようとしたのかという質問には「聖徳太子とか千利休とか、偉人を題材にネタを作っているけど、モーツァルトもビジュアルにパンチがあるので使わせてもらったっす」と見た目からネタを思いついたことを明かした。

 映画の感想については「すごい面白かったっす。まず、音楽が良いし、衣装がすごく豪華で!サロカ男爵とスザンナさん、モーツァルトの本当にドロドロした展開も見逃せない。あと、やっぱタイトル見て、皆さんまず何を思いました?(キダ・タローの)浪速のモーツァルト思いつかなかったっす?原題が全然違うじゃないっすか。浪速のモーツァルトに引っ張られる本家ってどうなんですか。ちなみに今日は、会場にキダ・タローさん来てないんですか?」とボケて、会場を爆笑させた。

 今後の抱負については「こんちわ~す!を浸透させたいんすよ」と意気込み、「手はグー、口はタコにして、こんちわ~す!」と説明し、コツをレクチャーした。

 映画の中で、スザンナをめぐってサロカ男爵とモーツァルトの三角関係を描いていることから、現在ライバル視している相手を聞かれると「ピコ太郎さん。おいらもメガヒットを狙いたいんすよ。どかんと一発、世間でムーブメントになるようなのを狙って、曲を作ったっす!作詞作曲したっす!」と新たな挑戦をアピール。「それはジャスティン・ビーバーに見つけてもらえそうですか?」というMCのツッコミには「いや、絶対見つからないと思いますよ。あ、知り合いだったりします?」と切り返した。

 終盤では「こんちわ~す!」「脳みそ夫だ~い」がリズムよく盛り込まれた、ダイジェスト版の<脳みそ夫体操>を披露。女子中高生の間で脳みそ夫体操の動画投稿がはやっていることに触れ、「自分たちで振り付けを変えて踊るのがはやってるみたいで、今みたら3万件も投稿してもらってたっす。すごいっすよね。ただ、観たらおいらの原型が全くないっすよ。みんな思い思いのことしてて、しかも歌詞まで変えてるっすよ。とほほ~。まぁ、ムーブメントを起こしているってことでありがたいっす」と感謝していた。

 最後に映画の見どころを聞かれると「本当に観て素直に思ったんすけど、全編に渡って衣装がめちゃくちゃきれいなんですよ。そこは楽しめると思うっす。あと、音楽もいいし、モーツァルト役のアナイリンさんの演技も良くて、イケメンだし。やっぱり、アカデミー賞とった『アマデウス』の奇天烈なイメージがあったんですけど、それよりもっとイケメンでダンディーな感じなんで、そのへんを楽しんで欲しいっす」と絶賛した。

映画『プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード』
ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか公開中

<STORY>
1787年、プラハはオペラ「フィガロの結婚」の話題で持ちきりだった。上流階級の名士たちは、モーツァルトをプラハに招き新作を作曲させようと決める。その頃、モーツァルトは三男を病で亡くし失意のどん底にあり、陰鬱な記憶に満ちたウィーンを逃れるために、喜んでプラハにやってきた。友人ヨゼファ夫人の邸宅に逗留して、「フィガロの結婚」のリハーサルと新作オペラの作曲にいそしむモーツァルト。やがて、彼は、「フィガロの結婚」のケルビーノ役に抜擢された若手オペラ歌手のスザンナと出会い、その美貌と才能に大いに魅了される。一方、スザンナもモーツァルトが妻帯者と知りながら、その天才ぶりに引き付けられずにはいられなかった。急速にその距離を縮める二人。しかし、オペラのパトロンであり、猟色家との噂のあるサロカ男爵もまた、スザンナを狙っていた。三人のトライアングルは愛と嫉妬と陰謀の渦に引き込まれてゆく―。

監督:ジョン・スティーブンソン
出演:アナイリン・バーナード、モーフィッド・クラーク、ジェームズ・ピュアフォイ、サマンサ・バークス

配給:熱帯美術館
提供:熱帯美術館/ミッドシップ

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