宇宙の専門家もリアリティに太鼓判!映画『ライフ』ニコ生特番

映画
2017年12月13日

『ライフ』特番 映画「ライフ」Blu-ray&DVD発売を記念して、ニコニコ生放送特番「地球外生命体VS宇宙飛行士!有村昆&専門家が宇宙の神秘に迫る!映画『ライフ』特番」が行われた。

 ゲストには、日本人で初めて宇宙へ行った宇宙飛行士・秋山豊寛のバックアップクルーを務めた菊池涼子、宇宙の開発に係る科学技術等の調査研究を行う一般社団法人・日本宇宙フォーラムより寺門和夫、東京大学で地球惑星進化学を研究している関根康人准教授、MCとして映画コメンテーターの有村昆、アシスタントに宇宙飛行士を目指すタレントの黒田有彩を迎え、宇宙の神秘に迫ると共に『ライフ』の魅力について、熱く語り尽くした。

 映画『ライフ』の舞台は、無重力の国際宇宙ステーションISS。ジェイク・ギレンホール、ライアン・レイノルズ、真田広之らが演じる宇宙飛行士たちが、次第に進化する未知の生命体<カルビン>と死闘を繰り広げる。

 番組では、専門家を中心に本作で登場する国際宇宙ステーションISSや、本作に登場する宇宙飛行士の描写がいかにリアルなのか検証することに。日本人で初めて宇宙に行った秋山と共に、ソ連で宇宙飛行士の訓練をしたという菊池は、「手慣れた宇宙飛行士の動きを実に迷いなくやってらっしゃって、それが素晴らしかった」と評価した。

 話題が本作に登場するロボットアームのことになると、菊池は「若田(光一)さんはそれまで(人工衛星をキャッチするために)ロボットアームと船外活動する宇宙飛行士と両方でしていた作業を、初めてロボットアームだけで成功させたことがあって、ロボットアームの教官を務められていたくらい、レジェンド的な存在なんです」と実際の宇宙飛行士・若田のロボットアームの腕前についてのエピソードを興奮気味に披露。また、実際のISSと映画に出てくるISSについて寺門は「非常に良く似ているんだけども、実際には違う。今のISSを忠実に勉強して、うまい具合に改良して作っていますね」と解説した。

 また「宇宙飛行士のマニュアルの中に、地球外生命体と遭遇したことを想定したマニュアルはあるんですか」と有村が質問すると、寺門は「今はないです。あくまでISSに滞在して仕事をして帰ってくるというだけで他の天体との接触はないんです」と回答。一方で「ただ、将来は(マニュアルに組み込まれる)可能性があります」ともコメントし、「映画にもありますが、火星からサンプルを持って帰ってくる際には“宇宙検疫”ということが必要になってくるんです。“宇宙検疫”とは、他の天体から地球に生命を持ち込んだときに、地球を汚染しないようプロテクトする。それから逆に地球の生命で他の天体を汚染しないようにする、ということです。非常に厳密に火星からのサンプルを扱う必要があるということが、本作では描かれていて、“宇宙検疫”をきちんと扱った映画というのは、(本作が)おそらく最初だと思います」と説明した。

 関根准教授も「今ちょうど惑星科学の学会で“宇宙検疫”について議論をしています。火星、エウロパ、タイタン、エンケラドスという4つの天体は生命が存在する可能性があるので、地球から探査機を送るときに非常に気をつけて扱わないといけないという取り決めがあります」と語り、最新の宇宙研究にリンクしている一面も明らかになった。

 続いて、地球外生命体に関するトークになると、関根准教授は地球外生命体を研究する理由について「科学者が地球外生命体を調査する1つの究極のゴールとして、自分たちが何者かを知りたいという部分があります。そこに地球外生命体を調査する魅力があると思います」と。寺門は本作を見て、「カルビンは地球にもいるなと思ったんです。変形菌、また粘菌ともいう不思議な生物がいます」と劇中に登場した地球外生命体・カルビンと似たような性質を持つ生物を連想したそうで、番組内ではその不思議な生態についても紹介した。

 専門家によるディープなトークの後に有村は、本作の感想を「いろんなSF作品がある中で、リアリティを追求した、ひょっとしたらこういう世界があるかもしれないという意味ですごく楽しめました」と語り、「人間の中に全くの知れない存在が来たときには疑心暗鬼になってしまって、仲間を救うかそれとも切り捨てるのかという的確な判断を出すことは非常に難しい。地球外生命体・カルビンを通して、こういうトラブルに陥ったときの人間の本質を問う作品だと思います」と映画コメンテーターの視点から絶賛した。

 番組の終盤では、あらためて本作を観た感想を聞かれた関根准教授が「個人的に一番好きだったシーンは、火星からサンプルが来て、土壌を小さなカプセルに入れて培養するシーンがあって、あれが私の夢なんです。一番興奮しました」と自身の夢を熱く語った。有村が「培養するシーンのどこに興奮したんですか」と尋ねると関根准教授は、「火星の泥の色です。そこにものすごく惹かれました」と専門家ならではのマニアックなポイントに興奮したことを告白。黒田は「最後に『ライフ』というタイトルが付けられた真意が見えてくるように感じました」とタイトルを通して本作の魅力をアピールした。

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