池松壮亮「『宮本から池松へ』と問われていた」

ドラマ
2018年04月02日

『宮本から君へ』 4月6日(金)スタートのドラマ25『宮本から君へ』(テレビ東京ほか)の記者会見が行われ、池松壮亮、星田英利、華村あすか、浅香航大、古舘寛治、真利子哲也監督が登壇した。

 本作は、90年代に多くの若者を魅了した新井英樹の人気漫画のドラマ化。文具メーカー・マルキタの新入社員で、恋も仕事にも不器用な宮本浩(池松壮亮)が営業マンとして、人として成長していく青春ストーリー。

 主人公・宮本浩を演じた池松は「宮本は誠実で美しい人。汚れのない宮本を汚れのある自分が演じるだけの人間性と器があるかどうか、『宮本から君へ』ではなく『宮本から池松へ』と問われていた2か月でした」と撮影期間を振り返った。

 さらに「傲慢なことを言うと、今の時代に“宮本浩”という人が必要な気がして。欲にまみれている社会や人間がいる中に、宮本という人物が歯車になるんじゃないかなと。このドラマを見て“明日も頑張ろう、明日一歩踏み出してみよう”と思ってもらえる作品だと思います」と語った。

 宮本が働くマルキタ営業部の課長・小田三紀彦を演じるのは星田。会見が日曜日の午前中に行われたのに対し「何でこの時間帯なんだろうと思ったら、池松君の口から僕のせいだということを知らされまして、ものすごく胸のつまりを感じています」とあいさつ。続けて「僕を嫌いになっても、この作品を嫌いにならずにたくさん宣伝してください!」とコメントし、会場を笑わせた。

 宮本が駅でひと目ぼれする女性・甲田美沙子を演じた華村は、本作でドラマ初挑戦&初ヒロイン。華村は「真利子監督や池松さんをはじめ、現場の皆さんに助けていただきながら無事、演じ切ることができました」と。さらに「原作を読み進めていくと、自分の中に熱い気持ちが沸き起こって。せりふ1つひとつが役柄ごとに個性が出ていますし、この世界観に入ることができて幸せでした」とコメントした。

 マルキタのライバル会社・ニチヨンの営業マン・益戸景を演じた浅香は「益戸はイヤミでクセのあるキャラクター。演じるにあたり、益戸の営業スタイルや生き方、信念など益戸の正義を信じて演じることを意識しました」と役どころについて語った。また、共感する部分を聞かれると「演じていて不思議だったんですが、自分自身どこか宮本の生き様に対して嫉妬する部分が芽生えた時も」と。

 そして、マルキタ営業部の部長・岡崎部長を演じるのは古舘。「以前から、ご一緒したいと思っていた池松君と共演したり、現場は俳優としてとても幸せな現場でした」と語るが、「唯一、演じた役だけが難しいというか。岡崎部長は常によだれを垂らしてるんです。よだれは口元についていてほしいけど、垂れたらNGらしくて。撮影中に何度か“よだれNG”があって、大変でした」と苦悩を明かした。

 印象に残っているシーンを聞かれると、池松は「何度か記憶が飛ぶ経験をしたんですが、3話で宮本が海に入っていく場面は記憶に残ってます。あと、個人的にはこんなにもワーワー吠える役をやってこなかったので、すぐ声がかれてしまう時があって。坊主で声がかれると高校球児みたいで、大変でした」と笑った。

 さらに星田が「池松君と松山(ケンイチ)君とサウナに入るシーンで、タオルの下にパンツをはくんですが、パンツが見えるとリアリティがないからってパンツを脱いで撮影したんです。そうしたらパンツ以上のものが映ってしまうからNGになるのが何回もあって大変でしたね」と。さらに、「だんだんスタッフさんも疲れてくるから、判断も甘くなってきていて。もしかしたら?みんなの息子が見られるかも!」とコメントした。

 ドラマ25『宮本から君へ』は4月6日(金)より、テレビ東京ほかにて深0・52から放送。

©「宮本から君へ」製作委員会