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二階堂ふみが魅せる耽美な世界 石井岳龍監督が室生犀星の小説を映画化

 文豪・室生犀星が晩年の1959年に発表した小説「蜜のあはれ」が、石井岳龍監督のメガホンで映画化。二階堂ふみ、大杉漣を迎え、原作小説に流れる耽美な世界観が映像化された。

 「蜜のあはれ」は、室生犀星の理想の“女(ひと)”の結晶といわれ、変幻自在の金魚の姿を持つ少女・赤子と老作家との会話で構成された超現実主義的小説。映画では、二階堂ふみが妖艶な美しさを兼ねそろえた魅惑的な少女・赤子を熱演。そして赤子と共に暮らす老作家を大杉漣が演じ、その独特の世界観を体現している。

 監督を務めるのは、『狂い咲サンダーロード』『爆裂都市 Burst City』『逆噴射家族』など強烈な世界観で熱狂的な支持を受け、『生きてるものはいないのか』『シャニダールの花』『ソレダケ/that’s it』と精力的に作品を創りつづけている石井岳龍。撮影には、石井監督と数々の作品を共にし、近年では『悪人』『大鹿村騒動記』『許されざる者』などを担当する日本を代表する名カメラマンの笠松則通と20年ぶりにタッグが実現した。

 二階堂は「原作『蜜のあわれ』を初めて読んだ高校生の時から、映画化するなら絶対に自分がこの赤子という役をやりたいなと思ってました。私はあの頃の時代の小説のフェチズムがすごく強調されているところがとても好きなんです。ロリータコンプレックス的な要素や女性に対しての憧れであったりとか、いろんなものが入り混じっていて。今回の私が演じた赤子はすこし自分自身が子供にかえっているような気がしています。すごく無防備で、愛おしいキャラクターです。高野文子さんの漫画の動きをイメージしたり、知り合いの子供がやっていたことを真似してみたりとか、金魚ってこういう動きするかな…と手探りでやる作業がとても楽しかったです。人間以外の役をやるのは猫、狸に続いて、実は3回目なんですが、意外と人間以外もいけるな、と思いました(笑)。石井監督はとても丁寧な紳士的な方で、俳優部の気持ちを優先させて下さって、やっぱり映画って素敵だな、とあらためて感じた現場でした」と作品への思いを明かした。

 映画「蜜のあはれ」は、2016年全国ロードショー。

映画「蜜のあはれ」
2016年全国ロードショー

原作:室生犀星「蜜のあはれ」
監督:石井岳龍
脚本:港岳彦
撮影:笠松則通
キャスト:二階堂ふみ、大杉漣

■ストーリー
自分のことを「あたい」と呼び、まあるいお尻と愛嬌のある顔が愛くるしい赤子(二階堂ふみ)は、共に暮らす老作家(大杉漣)を「おじさま」と呼んで、とめどないおしゃべりをして毎日を過ごしている。
ふたりはかなりきわどいエロチックな会話を繰り返し、夜は身体をぴったりとくっ付けて一緒に寝たりもする。しかしなにやら様子がおかしい。赤子は普通の女とは何かが違う。
普通の人間には彼女の正体がわからず、野良猫には正体がバレてしまう。
そう、彼女はある時は女(ひと)、ある時は尾鰭をひらひらさせる真っ赤な金魚…。
そんな赤子と老作家が静かに暮らしている中、少々怪しげな老作家の“過去の女”が現れて…。

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