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“生きる伝説”90歳を迎えた現代演劇界の巨匠ピーター・ブルック最新作が遂にパリで開幕

9月16日 ピーター・ブルックのアトリエにて撮影

 11月25日から新国立劇場中劇場で上演される、現代演劇界の巨匠ピーター・ブルックの最新作『Battlefield(バトルフィールド)』が、9月15日にフランス・パリにて世界初演を迎えた。

 本作は、1985年にアビニョン・フェスティバルで初演され、以後日本を含む世界各地で上演された伝説的偉業「マハーバーラタ」に、御年90歳のブルックが再び挑む注目の舞台だ。

「再び」といっても、前回と今回では様相はだいぶ異なる。全18編、約10万の詩句から成るインドの長大な叙事詩「マハーバーラタ」を徹底的に読み解いたブルックと脚本のジャン=クロード・カリエール、マリー=エレーヌ・エティエンヌ(共同演出)は、前作ではこれを「賭け」「追放」「戦争」の三部作に集約し、全9時間かけて上演した。今回は、すべての戦いが終わり、無数の骸(しかばね)で大地が覆われた戦場(battlefield)が舞台。これ以上ないほど簡潔で、深い示唆に富み、穏やかでいて研ぎ澄まされた、あっと言う間の珠玉の80分だ。

 後方の朽ちた赤い壁に数本の竹が立てかけられ、壁と同じ色の地面に黒い箱が2つ置かれただけの「なにもない空間」。「マハーバーラタ」でも音楽監督を務めた土取利行がひとりジャンベの音を響かせる中、4人の俳優が何色かの大きなショールを使い分けて、さまざまな人や動物を演じ分けていく。

 真理を突く寓話や金言の数々に、観ていて思わず吹き出したり、うなったり。大量殺戮によって勝者となったパーンダヴァ軍の総帥ユディシュティラが「この勝利は敗北だ」と吐き捨て、悔恨や罪悪感にさいなまれる姿を、身近な為政者の姿に重ねない観客はいないだろう。

 熱いカーテンコールが何度も繰り返された初日の翌日、取材に応じたブルックは「沈黙に耳を澄ませていたら、今やるべきなのはシェイクスピアでもオペラでもなく、これだろう。そう時代に促されたのだよ」と語った。

『Battlefield(バトルフィールド)』は、10月17日まで、パリのブッフ・デュ・ノール劇場にて上演。その後日本を含むワールドツアーを行う。

【公演概要】
公演タイトル:Battlefield 『マハ―バ―ラタ』より
脚本:ピーター・ブルック、ジャン・クロード・カリエール、マリ―=エレ―ヌ・エティエンヌ
演出:ピーター・ブルック、マリ―=エレ―ヌ・エティエンヌ
音楽:土取利行
照明:フィリップ・ヴァラット
出演:キャロル・カルメラ、ジェア・マクニ―ル、エリ・ザラムンバ、ショーン・オカラン
世界初演:2015年9月15日 パリ ブッフェ ドゥ ノ―ル劇場

<日本公演>
公演日程:2015年11月25日(水)~11月29日(日)
会 場:新国立劇場中劇場

入場料金:
7,000円(全席指定・税込)、U-25チケット:3,500円(観劇時25歳以下対象・当日指定券引換・要身分証明書)
※U-25チケットはチケットぴあ・前売り販売のみの取り扱い。
※日本語字幕付き上演

前売開始:2015年9月26日(土)

チケットに関するお問合わせ:サンライズプロモーション東京 TEL:0570-00-3337
総合お問合わせ:パルコ TEL:03-3477-5858 http://www.parco-play.com/

9月16日 ピーター・ブルックのアトリエにて撮影

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