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ドラマ『遺産争族』豪華セットを美術スタッフさんが解説! 

 現在発売中のTVLIFE25号では、旬な秋ドラマの裏側に迫った「秋ドラ特ダネ調査隊」を掲載。今回は、“美術セット編”の『遺産争族』(テレビ朝日系 毎週(木)後9・00~9・54)で掲載しきれなかった美術担当の山本修身さんへのインタビューを完全版で紹介します! セットの細部まで込められた思いを知れば、さらに今夜のOAも楽しくなる!

――骨肉の遺産争いが繰り広げられていく河村家。この豪邸のイメージは、何から得られたのですか?

 日本人にとって洋館というと、何となく三角の屋根があって山小屋のような家…みたいなイメージで、憧れの建物として描かれることが多いんです。そういった憧れが(河村家に)反映されてるといいなというのはデザインを書くときからあったんです。イメージとしては、東京に点在するさまざまな場所から「ここ、すてきだな」と思う部分を取り入れている感じかな。設定としては築40年以上で、戦後に建てた雰囲気があり、龍太郎(伊東四朗)が成功を収めて家を建てたというイメージなんだけど、実際にそれをやると豪華に見えなくなっちゃうから、「雰囲気作りを重視してください」という依頼の基に作っています。

――育生(向井理)と楓(榮倉奈々)の部屋は、さわやかで新婚さんらしい部屋ですよね。

 部屋をリフォームしたという話が台本の中で出てきたので、自分たち(夫婦)でペンキを塗ったらいいよな、とか構想しながら作っていきました。部屋の色も差が出ていて、寝室側はうすいグリーン、もう一方はピンクベージュにしてみたり。僕ら作り手は登場する役柄の気持ちになって作り上げていくんだけど、例えば楓だったら「2回目の結婚、今度は頑張るぞ!」みたいな、少しでもいいとこを旦那に見せようとする“女の気持ち”があるのかな。そんなふうに考えるとピンクを入れたりするわけですよ(笑)。奥の部屋は育生が勉強するからグリーンを入れると落ち着くかな、とかね。

――リビングが1番お金がかかっているそうですが…。

 大きさもありますし、結局リビングがドラマでは中心になるのでね。でも河村家は人数が多いでしょう? 丸テーブルだときつくなってしまうから長方形にしたり、登場人物それぞれの生活動線を考えていかなきゃいけないんですよ。台本がきてからじゃ間に合わないから、あらかじめそういう部分を考えておく必要もあったり。あとは、奥にソファーセットなどがあることによってリビングが強調されて広い空間を生み出す効果もあるので、ちょっとした工夫の積み重ねですよね。

――広い分セットを組み立てるのも時間がかかりそうですよね。

 セットを建てるのに8時間くらいかかるかな。初めて建てるときだったりすると、朝の9時から夜の11時くらいまで。小道具が飾って明け方に照明が入ってきて…という世界が毎週繰り広げられてるんですから。大変な仕事でしょう?(笑)

――たとえ一瞬でもイチから建てるわけですもんね。そういうお話を伺うと、OAを見るときも気持ちが違います。

 視聴者に伝わっているか分からないんだけど、美術ってけっこう映像の中に“遊び”を入れるんですよ。飲み屋に出てくる張り紙だったら「ソースと人生は一度きり」という言葉とか(笑)。そういうちょっとした言葉なんかも実際スタッフが飲みにいったときに見たり聞いたりしたものを頭に入れといて、作品を作るときにアウトプットする。毎日周りをよく見てネタ探しをするのは大変だけど、けっこう楽しくもあるんです。そうじゃなきゃこんな夜中まで作業するような仕事できないよね(笑)。

――物語も後半戦に突入してきましたが、山本さんが目指すものは?

 やっぱりスタッフが一丸となって必死に作り上げたものに、役者さんの力が加わって最高にすてきな画になること。そして視聴者の皆さんに喜んでもらい、愛されるドラマになる。そのために毎日頑張っているので、『遺産争族』を最後まで見続けていただきたいですね。

『遺産争族』第5話は11月19日(木)後9・00より放送。

公式HP http://www.tv-asahi.co.jp/isansouzoku/

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