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冨手麻妙「私の裸を消費されない作品にしてくれた」園子温監督『アンチポルノ』初日舞台挨拶

『アンチポルノ』 園子温監督がロマンポルノに挑んだ最新作『アンチポルノ』の初日舞台挨拶が行われ、冨手麻妙、筒井真理子、園子温監督が登壇した。

 園監督は本作について「久しぶりに自分を出し切れた作品」と語りつつ、実は一度はオファーを断ったそうで、「日活ロマンポルノはよく見ていましたが、当時は成人映画館に行く意味があったんです。現代でポルノ自体に意味がないと思ったので、“アンチ”ポルノだったらできると言ったら、それがきっかけになって企画が動きました。(ロマンポルノのルールはあったが)ルールも気にならないぐらい、自由に作品が作れたのでとても楽しかったです」と思いを明かした。

 園監督の作品で念願の主演を射止めた冨手は「監督が思う以上のものを出さなければいけないプレッシャーで、毎日緊張していました。でも完成した作品を見て監督が『この作品は愛の結晶』と言ってくれてすごくうれしかったんです。私も監督の愛がこもった作品になったと思っていたので。こういうこと言うとネットに“園子温のおんな!”とか書かれちゃうかもしれないけど、そんな浅いところではなくもっと深いところで感動しました。おばあちゃんになっても監督の映画に出ていたいです」と語った。

 筒井は「園監督にぜひ出演してほしいと言われて、脚本を読んだんです。本編のラストに素晴らしいセリフがあって、このセリフを引き受けないと役者としてだめだと思ったので参加させていただきました。以前に共演したことのある白川和子さんに電話して、今回のプロジェクトに出演するお話しをしたらすごく喜んでくれました」と。

 ムチ打ちや、ビンタといったハードなシーンの多い本作で、一番きつかったシーンを聞かれ、冨手は「絵具が天井から降ってくるシーンがあって、それが大変でした。かなりの高さから絵具を落とすので痛いんですよね。そんな中、監督が、『くるくる回って大声で笑え!』とか言うんです。体中の穴と言う穴から絵具が入ってきてしまって、撮影後1週間ぐらいは鼻水とか涙がカラフルになりました」と壮絶な撮影エピソードを明かした。

 絵具シーンをはじめ、ビビッドな色合いの撮影セットにも監督のこだわりが現れた本作に関して筒井は「園監督の頭の中を歩いているような作品ということもあって、どれだけ監督の思い描くものを演じられるか不安でした。でもセットが素晴らしくて、セットに入った瞬間一気に役には入れ込めました」と話した。

 最後に園監督は「今回の『アンチポルノ』のように自由な作品を監督することができてとてもうれしく思います。こういう作品をお客さんが選んでくれたら、日本映画に多様性のある作品がもっと出てくるので、もっと日本映画界が面白くなるはずです」と。冨手は「この作品は女優人生のスタートラインに立てた作品です。女性の裸が消費されている世の中で、園監督が私の裸を消費されない作品にしてくれました」と語った。

<作品概要>
小説家兼アーティストとして時代の寵児となった京子(冨手)。
極彩色の部屋に籠もり、マネージャー典子(筒井)が伝えるスケジュールを分刻みでこなす毎日。現実と虚構、サディズムとマゾヒズム、自由と不寛容、カリスマと奴隷…寝ても覚めても終わらない悪夢。
私は京子なのか?京子を演じているのか?
虚構と現実の狭間で、京子の過去の秘密が暴かれていく―。

『アンチポルノ』『ANTIPORNO』
新宿武蔵野館ほか全国順次公開

監督・脚本:園子温

出演:
冨手麻妙 筒井真理子
不二子 小谷早弥花 吉牟田眞奈 麻美 下村愛 福田愛美 貴山侑哉

©2016 日活

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