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小説「蟹工船」に込められたメッセージとは

2010年2月24日(水) 13時09分  今夜(24日)放送の『歴史秘話ヒストリア』(NHK総合 後10・00〜10・45)は、「たった一人のあなたへ〜“蟹工船”小林多喜二のメッセージ〜」を送る。小説「蟹工船」は文庫やネット書籍で若者に人気で、日本の若者だけでなく、世界でも注目されている。

 作者の小林多喜二は、1903年10月13日生まれ秋田県出身で、日本のプロレタリア文学の代表的な小説家。北海道の貧しい労働者街で育った多喜二は親類の支援を受けて進学、北海道拓殖銀行小樽支店に就職を果たす。エリートコースを歩み始めた多喜二だったが、貧しさのため夜の街で生きる5歳年下の田口タキと出会いと恋をきっかけに、自らの生き方と文学を大きく変えていった。だが、政府ににらまれて仲間から孤立、悲劇的な最期を迎えてしまう。

「蟹工船」は、1929年に全日本無産者芸術連盟の機関誌「戦旗」に発表された。カムチャツカの沖で蟹を獲る蟹工船で酷使される貧しい労働者達が群像として描かれている。再脚光を浴びたきっかけは、多喜二の没後75年にあたる2008年、毎日新聞東京本社版1月9日付の朝刊文化面に掲載された高橋源一郎と雨宮処凛との対談といわれ、同年、新潮文庫「蟹工船・党生活者」が古典としては異例の40万部が上半期で増刷され例年の100倍の勢いで売れた大ベストセラー。

「おい、地獄さ行ぐんだで!」。こんな強烈な書き出しで始まる「蟹工船」。過酷な労働環境で働く人々の苛烈な物語が、なぜ今、再び読まれるようになったのか。番組では、恋に人生に文学に悩み、29歳で命を落とした青年・多喜二の知られざる実像を紹介し、小説「蟹工船」に込められたメッセージを読み解く。


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