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【インタビュー】映画「ズタボロ」に主演!永瀬匡インタビュー

【インタビュー】映画「ズタボロ」に主演!永瀬匡インタビュー

高校に進学した主人公と仲間たちが、暴走族、不良集団、ヤクザなどの抗争に巻き込まれながら成長していく姿を描く、ゲッツ板谷原作の映画「ズタボロ」(5月9日(土)公開)。本作で映画初主演を果たした永瀬匡さんにお話を伺いました。

『ズタボロ』は自分にバシッと合っていた作品

TVLIFE Web 永瀬匡インタビュー

――本作で初主演を果たしましたが、出演が決まったときの感想は?

この仕事を始めてから、いつかは主演という立場で作品をやらなきゃいけないな、それがどんな作品になるんだろうってずっと思っていたところでした。どうせだったら自分自身と、役、作品が伝えたいことが似ているものがいいなと思っていて…。『ズタボロ』はそれがバシッと合っていた作品だったので、すごくうれしかったです。

――最初に台本を読んだ印象は?

作中の“板谷コーイチ”の人生の節目やアクシデントと、短い人生ですけど僕が生きてきた節目を簡単にリンクさせることができたんです。そこが自分自身に強く入ってきたから、
「これは俺のままでいいかも」って思えたのが、台本に対しての感想です。


納得しないままやりたくなかった

――不良役を演じてみていかがでしたか?

時代も違うし、自分はケンカをバチバチやってきたタイプではないから、分からない部分はあったんですけど、それを納得しないとやりたくないし、納得しないままやるのは失礼だと思っていました。自分の父親がちょうどこの年代で、こういうやんちゃなタイプだったから(笑)、そこで話を聞いたりとかしました。父は「自分の若いときを見ているみたいでうれしい」と言ってくれたので、うれしかったです。

――原作者のゲッツ板谷さんからアドバイスはありましたか?

ゲッツ板谷さんからは「僕は板谷コーイチだけど、永瀬君は永瀬君で“板谷コーイチ”って役を演じて下さい。僕は永瀬君と違うし、これは永瀬君だから永瀬君でやってくれ」って言われて楽になった部分があります。でも、だからこそプレッシャーにもなりました。作りこんでやるほうが楽かもしれないし、本当の自分を見せるのは恥ずかしかったりするから、逆にそれが挑戦かなってこの作品で感じました。あとは、ヤンキーを美化してないことがこの作品の良いところで、実際ゲッツ板谷さんが経験されてきたことを基に作品を作っているから、それを僕がカッコつけてやっちゃうと失礼かなって思いました。

――コーイチはご自身と似ているところはありますか。

性格的なことではなくて、板谷コーイチが作品の中で暴走族に入ってヤクザに入りかけて、そこで本当に大事なものを見つけて、肩書きがなくても一緒にいてくれる仲間たちと戦っていこうと思い、最後にコーイチが叫ぶシーンがあるんです。僕自身も田舎から上京して事務所に所属し『仮面ライダーウィザード』に出演して、『ズタボロ』で初めて主演をやらせてもらいましたが、『ズタボロ』を見て僕のこと初めて知ってくれた人からしたら、僕がライダーをやっていたことや、どこの事務所に所属していることなど一切関係なく僕を見るから、そうなったときが永瀬匡としての勝負だと思うんです。だから『ズタボロ』の最後の板谷コーイチと、『ズタボロ』がロードショーしてからの永瀬匡っていうのは似ているって思うので、そこは同じかなって思いました。

――永瀬さんにとってその叫びが心に残っているんですね。

このシーンが印象としては強いです。強がって肩書きを気にしていたコーイチなんだけど、それを取っ払えたひとつの演出がこのシーンなんですよね。だから、そのシーンは「あっそういうことね」って意味では大事ですよね。

ケンカの生っぽさを意識した

――激しいアクションシーンの連続でしたが、特に大変だったことはありますか。

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たぶん橋本一監督はパフォーマンスが大嫌いなんだろうなって思いました。それってうそをつかれているのと同じような感覚だと思うんですよね。だからケンカに対しての生っぽさは意識していました。でもそれはすごく微妙なところで、本当に当てるわけじゃないから、生じゃないって言っちゃえば生じゃないし、うそって言っちゃえばうそなんだけど…。そこで生に見せるってなんだろうなって考えてたときに、殴られるように見えていても当たってないから痛くないし、殴られるのは迷惑かけるからダメだけど、その後の受け身で痛かったとしたら、その痛みをそのまま表現できるなって思ったから、そういうところで体を張ったなって思います。

――清水富美加さん演じるヒロインの清美とのラブシーンもありました

清水さんがキスシーン初めてだったみたいで…。しかも僕から行く場面ではなく受け身だったから緊張している暇はなかったですね。

――同年代の俳優さんがたくさん出演していますね

そうですね。ちょうど『ズタボロ』の中の関係と、実際の僕らの関係は近かったと思います。敦史(荒井)とは一回共演したことがあって、お互いのことを知っている仲でした。新太(堀井)、成田くん(瑛基)とは初めてだったんですよ。でも2人との関係が作中と近いので、やりやすかったです。敦史は中学からの親友役だから探んなくていい関係で、新太や成田くんは高校からの新しい友達だから、お互い知るために探るっていうのがそのまま映像に出てると思うので、そこは良かったと思いました。

――ベテラン勢とも共演されました。佐藤二朗さんや木村祐一さんのお2人は特に個性的な役を演じていらっしゃいましたね。

すごく良い方たちでした。2人に共通しているのが、子供心じゃないけど、そういうのを忘れていないんですが、いざカメラの前に立つと変わるんです。僕の場合ちょっと気持ちを高ぶらせとかないとカメラの前では上げられないから、そこは勉強になりましたね。

目を背けないで見てほしい

――『ズタボロ』を見ていてすごく痛々しいなって思ったんですが…

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そう思う人もいますよね。そういう意見を持つ人って多いと思うんだけど、そういう人にこそ見てほしいって思います。肉体的な痛みを見て、目を伏せたくなるって思うかもしれないけど…。この『ズタボロ』が伝えたいことは、肉体的な痛みを暴力や血を使って、「人間関係はこうあるべきだ」じゃないけど、本当に自分の大切な人がそうされてたら一緒になって戦うよねっていうのを言っているんですよね。どういうふうにしたらインパクトあって伝わるだろうってなった結果がケンカとかになっただけであって。

――最後に、本作の見どころと視聴者の方にメッセージをお願いします

今は目を背けたければすぐ背けられるような環境になってしまっていますよね。特に若い世代は、痛みや人からよく思われることに対しての考え方が変わっているような気がしていて…。そうじゃなくて、「もっと人間同士ぶつかり合って戦おうよ、なんか忘れてない?」ってところを見てくれる人が増えたらうれしいです。そこで、もちろん目を背けたくもなるけど、背けちゃダメで、体力を使って見てほしいです。見たくないものを見ないという選択じゃなくて、仲間と共に痛みや苦悩と向き合うことで感じる何かがあるんじゃないかと思います。本当の強さに気づいてもらって、仲間と一緒に笑いながら、何かに向かって一緒に戦ってもらえたら、僕らはこの作品を作った意味があると思います。それで伝えたいことがちょっとでも伝われば僕らはうれしいし、体を張った意味があるなと思っています。

 

PROFILE

永瀬匡…ながせ・たすく
1993年1月22日 年生まれ。鳥取県出身。
2011年にドラマ『桜蘭高校ホスト部』で俳優デビュー。2013年に『仮面ライダーウィザード』、2014年には『好きっていいなよ。』に出演するなど、ドラマ、映画と幅広く活躍中。
現在放送中のドラマ『心がポキッとね』に出演中。9月12日の公開の映画『天空の蜂』に上条空曹役で出演。


作品情報

映画「ズタボロ」
5月9日(土)公開

出演:
永瀬 匡 清水富美加 堀井新太 成田瑛基 荒井敦史
石田卓也 木村祐一 佐藤二朗 平田 満 南 果歩
原作:ゲッツ板谷「メタボロ」「ズタボロ」(幻冬舎文庫)
監督:橋本 一
脚本:髙橋 泉
音楽:海田庄吾

2007年に松田翔太主演で公開された映画「ワルボロ」の続編。ゲッツ板谷の小説「メタボロ」「ズタボロ」を原作に、高校に進学した主人公コーイチと仲間たちが、暴走族、不良集団、ヤクザなども絡む抗争に巻き込まれていく。

■ストーリー
地元・立川の不良グループで幅を利かせていたコーイチ、ヤッコ、キャームの3人は中学を卒業後、高校でも大きな顔をしたいがため、暴走族「立川獄門」に入る。しかし、そこでは「新人教育」という名目で理不尽なヤキを入れられる日々が続く。嫌気がさしたコーイチは立川獄門から距離を置くが、その間にヤッコが半殺しの目に遭ってしまい、コーイチは親友の復讐のためヤクザの叔父・猛身の舎弟になることを決意する。だが、そこはさらなる無慈悲な暴力が溢れ、旋律を覚える世界だった。さらに、仲間からの友情や体当たりで自分を守ろうとする母親の姿を目の当たりにし、自身の行動が正しいのか苦悩する・・・。復讐、苛立ち、悲しみ、恐怖、愛情、葛藤・・・、自分の中で渦巻く様々な感情。その全てと己にケリを付けるべく、“コーイチ”という一人の男としての戦いが始まる。

 

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