萩原みのりインタビュー「より生活感を出せる女優さんになりたいです」

特集・インタビュー
2021年04月02日

映画化第2弾「映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット」の公開も控える人気シリーズの前日譚となるドラマ『賭ケグルイ双』がAmazon Prime Videoにて独占配信中。そこで、森川葵さん演じる主人公・早乙女芽亜里らとチームを組む文芸部員・戸隠雪見を演じた萩原みのりさんに、独特な現場での初めての体験などについて聞きました。

◆今回、人気シリーズの出演が決まって、率直な感想は?

『賭ケグルイ』にはずっと出たかったんです! あのカッコいいオープニングに出たいし、いろんな表情をしてみたいと!! ただ、完全に出来上がっている世界観に飛び込むことの怖さはありました。でも悩んでもしょうがないので、正解は分からなくても、「現場で楽しめたらいいな」と思って撮影に挑みました。

◆1人称が「僕」だったり、芽亜里に振り回されるコミカルな戸隠雪見を演じるにあたっての役作りは?

原作ものを演じるというのは、既にキャラクターとして出来上がっているものに自分から寄せていくものだと思うんです。自分でゼロから作り上げていくのではなく、原作を読めば、必ずヒントがあるので、そういった準備はしました。せりふに関しても、自分の言葉ではないので言い難くて当たり前だと思うので、「僕」という口調に関しても特に気にはなりませんでした。私にとっての一番の役作りは現場に入ることだと思うんです。

◆『賭ケグルイ』の現場はアドリブが飛び交うなどから“若手俳優の戦場”とも言われていますよね。

キャラをヘアメイクさんや衣装さんに作ってもらえることのありがたさもあって、鏡を見た瞬間、戸隠になっていて、すんなりと『賭ケグルイ』の世界に入り込むことができました。そして、みんながみんな、自分のやれる全てを投げ合っていて、アドリブに関しても、どんどん足されていく現場でもありました。こちらからどんな球を投げても、リアクションしてくれる安心感もありましたし、そんな同世代によるお芝居合戦は、とても新鮮でした。

◆ドラマ『表参道高校合唱部!』以来の共演となる芽亜里役の森川葵さん、そして一緒にトリオを組む花手毬つづら役の秋田汐梨さんとの共演はいかがでしたか?

葵ちゃんは「よーい、スタート!」の瞬間から、“芽亜里として生きている”感じがして、同世代で「ここまで全身を使ってお芝居する女優さんって、ほかにいないんじゃないか?」と、あらためて思うぐらい刺激的でした。台本で読んで内容を知っているはずなのに、現場で葵ちゃんのお芝居を見ると余計に楽しくなるんです。汐梨ちゃんは台本読みの時に「あ、つづらだ!」と思ってしまうほど、ハマっていました。その後、現場での吸収力が高くて、監督から言われたことをのみ込んで、それを生かすまでの時間がとても早いんです。若さというのもあるかも知れないですが、すごいなぁと思いました。

◆今回、総監督を務める英勉監督の演出はいかがでしたか?

今回初めて演出を受けたのですが、英さんは毎日メイク部屋に来てくださって、ヘアメイク中に、その日のシーンについて雑談のように話してくださるんです。それによって、緊張がほぐれるし、「じゃあ、こんなお芝居やってみたら?」と、いろんな提案をしてくださいました。それで、せりふ1つひとつに味付けするような。サラッとかけてくれる言葉が勉強になったりして、とにかく現場にいることが楽しかったです。まるでお父さんのように見守ってくれる存在で、以前から周りの役者たちが「英さんの現場、めっちゃ楽しいよね!」と言っていた理由がよく分かりました。

◆本作に出演したことで、萩原さんが学んだことは?

立場的に「私がこんなことを聞いていいのかな?」という気持ちもありつつ、ここ数年で長く現場にいられる役を頂けるようになったりしたことで、監督と意見を交わせることができるようになりました。そうすることで小さな疑問が解消され、モヤモヤっとするものがなくなって芝居することができるんです。この現場で、さらに監督と話し合うことの大切さを学ばせてもらったので、これを機に他の現場でも監督とたくさんお話しするようになりました。

◆今映画ファンの中でささやかれている「萩原みのり出演作は面白い説」については、どのように捉えられていますか?

私は作品を選べるような立場ではないので、なぜそう言われるのか、全く分からないですし、何がベストアンサーかすらも分からないです(笑)。ただこの作品もそうですが、監督さんなりプロデューサーさんなり、私を起用してくださる方々は「この役を萩原みのりにやらせてみよう」と、私を信じて懸けてくださったんだと思います。もっと知名度があったり、お芝居のスキルが高かったりする方ではなく、あえて私に声をかけてくださることは本当にありがたいこと。だから、後からついてきた言葉だと思いますし、そう言っていただけるためにも「たくさん作品に出続けなきゃ」というプレッシャーを感じています。

◆今後は、どのような女優を目指していきたいですか?

「あの役、萩原みのりだったの?」と言われるのが、今一番うれしいです。『やっぱりおしい刑事』のありさ役みたいに、ファンの方にも気づかれないような…(笑)。多分、萩原みのりを知ってもらわなくても、私が出させていただいている作品のその役を好きになってもらえたら一番幸せだと思うんです。そして、より生活感を出せる女優さんになりたいです。いろんな感情の引き出しをたくさん持っている人こそ、“優れた女=女優”と思っているので、今は「何でもやろう精神」でいろんな役をやっていきたいです。『賭ケグルイ』は、同じキャストが別のキャラで出るのもアリだと聞いているので、今度は違うキャラで出たいと思っています(笑)。

PROFILE

萩原みのりインタビュー

萩原みのり
●はぎわら・みのり…199736日生まれ。愛知県出身。B型。主な出演作に『表参道高校合唱部!』、映画「花束みたいな恋をした」「アンダードッグ」など。現在は『RISKY~復讐は罪の味~』(MBSほか)、『やっぱりおしい刑事』(BSプレミアム)、『お茶にごす。』(Amazon Prime Video)に出演中。出演映画「街の上で」が2021年4月9日(金)より全国公開。

作品紹介

『賭ケグルイ双(ツイン)』
Amazon Prime Videoにて独占配信中
https://www.amazon.co.jp/dp/B08XB5T516

<STAFF&CAST>
原作:河本ほむら・斎木桂・尚村透
監督:英勉、長野晋也
脚本:高野水登、英勉
主題歌:崎山蒼志
出演:森川葵
佐野勇斗、生田絵梨花(乃木坂46
秋田汐梨、福本莉子、犬飼貴丈、佐々木美玲(日向坂46
池田エライザ
柳美稀、小野寺晃良、松田るか、岡本夏美、中村ゆりか、三戸なつめ、
萩原みのり、長井短、
高杉真宙/浜辺美波

<STORY>
お嬢様ライフに憧れ、私立百花王学園に編入してきた早乙女芽亜里(森川)は、ギャンブルに負け、「家畜」となっていた小学校の同級生・花手毬つづら(秋田)と再会する。さらに、文芸部の戸隠雪見(萩原)を巻き込み、すご腕のJKギャンブラーへの道を駆け上がっていく。

photo/関根和弘 text/くれい響 hairmake/内城千栄子 styling/白石敦子

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