国際的コンクール「NYフェスティバル」でフジテレビの番組がトリプル受賞

エンタメ総合
2017年04月26日

『ザ・ノンフィクション「わ・す・れ・な・い 明日に向かって~運命の少年」』 国際的メディアコンクール「ニューヨーク・フェスティバル」で、フジテレビの番組『ザ・ノンフィクション「わ・す・れ・な・い 明日に向かって~運命の少年」』が銀賞、アニメ『舟を編む』と『Bリーグ開幕戦 アルバルク東京×琉球ゴールデンキングス』が銅賞を獲得した。

 1957年に発足した「ニューヨーク・フェスティバル」は、テレビ番組・映画・ラジオ・広告・インターネットなどあらゆるジャンルの映像作品を審査、表彰する国際的なコンクール。今回は50か国から多数の作品のエントリーがあり、優秀作品に金賞・銀賞・銅賞などが授与された。

 「人物・伝記部門」の銀賞を獲得した『ザ・ノンフィクション「わ・す・れ・な・い 明日に向かって~運命の少年」』は、東日本大震災で大切な家族を失った石巻に暮らす少年2人の、5年間の心の成長を追ったドキュメンタリー。2人の子供たちと彼らを支えた大人たちの5年を通して、困難に直面した人間の現実、運命、そして明日への希望を見つめる。

 「アニメ番組部門」の銅賞を獲得した『舟を編む』は、日本の辞書作りに焦点を当て、個性豊かな編纂者たちが辞書の世界に没頭していく姿を描いた作品。原作は2012年に本屋大賞を受賞した同名小説で、2013年に実写映画化されている。

 制「作デザイン・美術ディレクション部門」の銅賞を獲得した『Bリーグ開幕戦 アルバルク東京×琉球ゴールデンキングス』は、日本で誕生した男子プロバスケットボール「Bリーグ」の開幕戦の中継番組。会場演出と放送演出に新技術を生かした革新的な取り組みが評価された。

<コメント>

『ザ・ノンフィクション「わ・す・れ・な・い 明日に向かって~運命の少年」』
プロデューサー・西村 朗(フジテレビ情報企画部)

「あの大震災から6年が経ち、我々伝える側もその取り組み方に苦悩する中で、海外の制作者からこのドキュメンタリーを評価してもらえたことは大きな励みになります。被災した方々と向き合い続けたディレクターたちの努力が報われ、とてもうれしいです。あらためて、被災した子供たちを見つめ続けることは我々の責務だと感じ、これからも伝え続けなければと思っております」

ディレクター・八木里美(バンエイト)

「このような栄えある賞に選ばれ大変光栄です。震災直後の大変な状況から取材に協力してくれた子供たちやご家族、関係者の皆さまに心から御礼申し上げます。大震災から6年が過ぎましたが、インフラや建物は復旧しても、被災者の心の傷が癒やされるにはまだ多くの時間が必要だと感じます。その中でたくましく成長し困難を乗り越えようとする子供たちの姿に、取材する私たちが勇気づけられ、癒やされてきました。これからも、被災地の子供たちの姿を見つめ伝えて続けたいと思います」

『舟を編む』
プロデューサー・森 彬俊(フジテレビアニメ開発部)

「『PSYCHO-PASS サイコパス2』に続き、今年もこのニューヨーク・フェスティバルで賞を頂くことができました。『舟を編む』は日本の辞書作りに焦点を当てた非常なドメスティックな作品です。このような作品が海外で評価していただけることは非常に光栄であり、日本のアニメクリエーターの力が認められたということだと思います。今後も評価していただけるような作品作りを目指していきたいと思います」

『Bリーグ開幕戦 アルバルク東京×琉球ゴールデンキングス』
制作統括・渡邊信治(フジテレビスポーツ局)

「“Bリーグ開幕”というバスケットボール界の歴史的瞬間を、スポーツの未来を感じる新しい中継にしたいという意気込みと、LEDヴィジョンコートや画期的なCG、ロビーカム等映像や音声へのプロとしてのこだわり、そして誰も踏み込まなかった分野へ“壁を破る”と挑戦した勇気が今回の受賞につながったのだと思います。中継の機会を与えてくれたBリーグに感謝するとともに、高い制作力を発揮したスタッフ全員と受賞の喜びを分かち合いたいと思います」

「ニューヨーク・フェスティバル」フジテレビ作品受賞歴

2003年銀賞『ザ・ノンフィクション 短い命を刻む少女~アシュリーの生き方~』
2008年銅賞『ザ・ノンフィクション 花嫁のれん物語~地震に負けるな能登半島~』
2009年金賞『名門に生まれるということ~市川海老蔵 宿命と苦悩の物語~』
2010年銀賞『なでしこ隊~少女達が見た“特攻隊”封印された23日間~』
2011年銀賞『ザ・ノンフィクション おっぱいと東京タワー』
2012年金賞『ザ・ノンフィクション わすれない~三つの家族の肖像~』
2013年銅賞『とくダネ!』企画「笑顔を忘れず~母を失くした大家族~」
2014年金賞『ザ・ノンフィクション 特殊清掃人の結婚~“孤独死”が教えてくれたこと』
2014年銀賞『わ・す・れ・な・い 伝え継ぐ映像記録2013』
2014年銀賞 映画「遺体 明日への十日間」
2014年銀賞 映画「ラーメンより大切なもの~東池袋大勝軒50年の秘密」
2015年銅賞『HERO』
2015年銅賞『わ・す・れ・な・い~“巨大津波”3年後の新検証』
2016年銀賞『東京 子育て 働く母 ~子育て小国 女たちの選択~』
2016年銀賞『PSYCHO-PASS サイコパス2』