

髙石あかりがヒロインを務める2025年後期連続テレビ小説『ばけばけ』(NHK総合ほか)に、堤真一、板垣李光人の出演が決定した。板垣は連続テレビ小説初出演となる。
連続テレビ小説第113作となる本作は、松江の没落士族の娘・小泉セツがモデルの物語。外国人の夫・ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と共に、「怪談」を愛し、急速に西洋化が進む明治の日本の中で埋もれてきた名もなき人々の心の物語に光をあて、代弁者として語り紡いだ夫婦の物語を描く。脚本はふじきみつ彦。実在の人物である小泉セツ(1868-1932)がヒロインのモデルとなるが、大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描かれる。
このたび、新たに堤真一、板垣李光人の出演が決定。堤が演じるのは、主人公・松野トキ(髙石)の親戚・雨清水傳(うしみず・でん)。傳は、松江藩に名をはせる上級武士で文武両道のエリート。親戚のトキを大変かわいがっており、幼い頃からなにかと気にかける。松江で知らない人はいないほどの人格者で、変わりゆく時代の中、トキをはじめ多くの没落士族に手を差し伸べようと尽力する。
板垣が演じるのは、雨清水家の三男・雨清水三之丞。三之丞は、トキの2歳下で、兄が家督を継ぐため自身は特に役目がない。家の中に居場所がないため、トキたちの仕事場に入り浸っている。なお、板垣は連続テレビ小説初出演となる。
堤真一 コメント
朝ドラ出演は『マッサン』以来、約10年ぶりです。『ばけばけ』で僕が演じる雨清水傳は、時代の流れの中で武士から商売に転じるのですが、生産性を追い求めるのではなく、働く人のことを大切にする、懐の大きな人物だと思います。ここでは、時代が移りゆく中で非常に苦しい生活を強いられる人たちが描かれていますが、貧しくても明るい家族の絆で結ばれた物語で、生きる活力があふれています。その雰囲気がそのまま撮影現場にも広がっていて、全体が明るく楽しく進んでいると感じています。読み物としても大変面白い脚本なので、これは絶対に良い作品になると思いますし、僕自身、とても期待しています!
板垣李光人 コメント
こうして『ばけばけ』という作品に参加させていただけること、そして初めて朝ドラに携わらせていただけること、大変光栄に思います。演じる雨清水三之丞という役は、はたから見れば世間知らずなお坊ちゃんかもしれませんが、彼が彼なりに抱える葛藤や苦悩、時代に翻弄されるさまを全て抱きしめて誠心誠意、少しのおかしみも持ちながら演じていきたいです。今からこの世界の中で半年間生きることができると思うと楽しみでなりません。わくわく、どきどきしながら、『ばけばけ』を皆さまもぜひお楽しみください!
髙石あかり コメント
雨清水家はトキにとって、そして松野家にとってすごく大切な存在です。
トキは、雨清水の皆さんとの時間で多くのことを学び、たくさんの感情を知ることになります。
松江の家族同様、守りたいと思う一家です。
堤さんは、自分がどんなお芝居をしても受け止めてくださり、それを笑いに変え10倍にして返してくださるので撮影中ずっと笑っています!
そして、これからトキとして三之丞の持ついろいろな感情に向き合っていけることがとても楽しみです!
制作統括・橋爪國臣 コメント
堤真一さん、板垣李光人さんという素晴らしいお二人に出演いただけることになりました。
雨清水家は、ヒロイン・トキの人生に深く関わっていく人たちです。
傳は由緒ある松江のエリート士族で、トキのことを気にかけ、トキのあこがれでもあります。堤さんと髙石さんのお芝居のやり取りは、次にどんな手が繰り出されるのか、見ていて圧巻です。堤さんが演じられることで、いろいろな人の思いを背負いながら、時代の中を生き抜いていく傳に説得力を感じます。
三之丞は、武家の三男の悲哀を持ち、明治になって大きく時代が移り変わっていく中で、その流れに翻弄されていきます。この物語の中で最も感情が内側にこもり、さまよっていく人物かもしれません。衣装合わせで見た板垣さんのたたずまいが、台本で想像していた三之丞そのものだと感じました。これから板垣さんがどのように演じてくれるのか、とても楽しみです。
『ばけばけ』あらすじ
明治時代の松江。松野トキは、怪談話が好きな、ちょっと変わった女の子。松野家は上級士族の家系だが、武士の時代が終わり、父が事業に乗り出すものの失敗。
とても貧しい暮らしをすることになってしまう。世の中が目まぐるしく変わっていく中で、トキは時代に取り残されてしまった人々に囲まれて育ち、この生きにくい世の中をうらめしく思って過ごす。
極貧の生活が続き、どうしようもなくなったトキの元に、ある仕事の話が舞い込んでくる。それは、松江に新しくやってきた外国人英語教師の家の住み込み女中の仕事。外国人が珍しい時代、世間からの偏見を受けることも覚悟の上で、トキは女中になることを決意する。
その外国人教師はギリシャ出身のアイルランド人。小さい頃に両親から見放されて育ち、親戚をたらい回しにされたあげく、アメリカに追いやられ、居場所を探し続けて日本に流れ着いたのだった。
トキは、初めは言葉が通じない苦労や文化の違いにも悩まされる。ところが、お互いの境遇が似ていることに気が付き、だんだんと心が通じるようになっていく。しかも、二人とも怪談話が好きだった。
へんてこな人々に囲まれ、へんてこな二人が夜な夜な怪談話を語り合う、へんてこな暮らしが始まる。
番組情報
2025年度後期連続テレビ小説『ばけばけ』
2025年秋から放送
作:ふじきみつ彦
出演:髙石あかり、トミー・バストウ
制作統括:橋爪國臣
プロデューサー:田島彰洋、鈴木航、田中陽児、川野秀昭
演出:村橋直樹、泉並敬眞、松岡一史
©NHK