お笑いトリオ・トンツカタンの森本晋太郎さんがTV LIFEで連載中のコラム「トンツカタン・森本晋太郎のネクストブレイク紀行」。「今年売れる」と言われ続ける中での出来事や本音が綴られた“飛躍を夢見る芸人の備忘録”をwebでも公開します。今回は、加護亜依さんと2人でMCをすることになった話。(TVLIFE 2026年3月18日発売号より転載)
「イヤモニがなければミニモニ。」
「加護亜依さんとふたりでMCの予定です」
マネージャーさんからそう伝えられたとき、
さまざまな感情が渦巻いた。
というのも、これまで加護さんと共演させてもらったのは2回。そのどちらもがテレビプロデューサー佐久間宣行さんのYouTubeチャンネル『NOBROCK TV』のドッキリで、加護さんがインパルス板倉さんに操られているというもの。
それだけならまだしも、いわゆるネタバラし後のアフタートークすらなく収録が終わったので、素の加護さんとは一言も会話を交わしたことがないのだ。
そんな加護さんとふたりでMCをするYouTube番組のオファーをいただいたのだが、あまりにもドッキリの条件が整いすぎている。
しかし、何度かドッキリ仕事をやらせてもらう中でたどり着いた結論が「どんなに怪しくてもいつも通り全力で取り組む」ということ。怪しいなと思ったまま収録が終わってしまい、実はちゃんとした番組だったというパターンが絶対にないとは言い切れない時点で、真剣に向き合うしかないのである。
今までは本番が始まってから加護さんと絡んでいたが、MCということもあり板付きで隣同士に立つことに。
これはひょっとしてと思い、意を決して「これドッキリかと思ってました」と言うと
「わたしも絶対ドッキリだと思ってました!」
と返された。なんであなたも思ってるんだよ。
これは妙だと思い、NOBROCK TVの仕掛け人がしているとんでもなく小さなイヤモニが付いてないか見せていただいたところ、耳にはなんの細工もされていなかった。ついでに僕の耳もチェックされ、加護さんもほっと一安心した様子を見て、この収録がリアルな可能性がかなり高まった。
肝心の番組内容は『推しは推せる時に推せっ!』というコンセプトカフェがアイドルをプロデュースし、その成長模様を見守っていくというもの。生々しい額の予算を発表したり、なんでもオーケーしてしまうマネージャーがいたり、疑おうと思えば疑えるような要素もあったが、本気でアイドルになるため涙を流してがんばる彼女たちの姿を見たらそんな邪推もなくなった。そんな中、このプロジェクトを統括するプロデューサーから
「2年後に武道館に立てなければ解散」
というシビアな条件を突きつけられ、一気にメンバーの表情が引き締まる。これがどれほど厳しい目標なのか、加護さんはいつ武道館に立てたのか伺うと
「わたし、最初のライブが武道館でした」
よっぽどドッキリみたいな人生だ。
森本晋太郎
●もりもと・しんたろう…1990年1月9日生まれ、東京都出身。お笑いトリオ「トンツカタン」のツッコミ担当。プロダクション人力舎のお笑い養成所・スクールJCA21期を経て、現在はテレビやラジオで活躍中。趣味でもあるツッコミに特化したYouTubeチャンネル「タイマン森本」も好評。初の書籍「ツッコミのお作法」(KADOKAWA刊)も好評販売中!










