伊藤英明が“僧医”役で12年ぶりにTBS連ドラ主演!中谷美紀、ムロツヨシ、松本穂香が共演

ドラマ
2019年10月31日
伊藤英明、中谷美紀、ムロツヨシ、松本穂香

 2020年1月クールの金曜ドラマ『病室で念仏を唱えないでください』で、伊藤英明が12年ぶりにTBS連続ドラマに主演することが決定した。

 本作は、ビッグコミック増刊号で現在も連載中のこやす珠世による人気漫画「病室で念仏を唱えないでください」(小学館ビッグコミックス・既刊5巻)をドラマ化。僧侶でありながら救命救急医でもある異色の主人公・松本照円の奮闘を通して、「生きることとは、そして死ぬとは何か」を問う一話完結形式の医療ヒューマンドラマだ。

 主人公の松本照円は、幼少期に目の前でおぼれている幼なじみを救えなかったことから仏門に入り、さらに大切な人の死を前にして命を救いたいという思いから医者を志した。病院では救命救急医として医療に従事しながら、霊安室での枕経や、終末期の患者の心のケアといった僧侶としての仕事も兼任しているため、法衣のまま救急センターに運びこまれた患者の処置にあたることもあり、時に患者に「自分が亡くなってしまったのでは?」と勘違いさせるなど騒動を起こしてしまうことも。

 また、何かにつけて念仏を唱えたり説法をしたりすることで、患者だけではなく同僚からも煙たがられてしまうが、本人は医師としても、僧侶としても明るく真面目に取り組んでいる。その一方で、美人に気をとられるなどの煩悩たっぷりな一面もあり、周囲の仲間からあきれられることもある。

 本作では、救命救急センターでの他の医師とのチームプレーはもちろん、患者を救うため専門医たちとの激しいやりとりも描かれる。中には心臓外科など、救急を「面倒なことを押し付ける厄介な存在」と捉えている部門もあり、そこに所属する医師と松本との“救命医VS専門医”の対決は、これまでの医療ドラマではあまり描かれなかった新たな視点となっている。

「医師」として命をどう救うのか、「僧」として死をどう看取るのか。さらに、患者の家族も支えようとする松本が、悩みを抱えながらも医師として、僧として、人として成長していく姿を通じて、「生きる」とは、「死ぬ」とは何なのかを問いかける。

 主人公・松本照円を演じるのは、2007年4月期の『孤独の賭け~愛しき人よ~』以来、12年ぶりにTBSドラマ主演となる伊藤英明。僧侶役は初となる。

 松本と同じ救命救急センターの医師で、松本とは意見が異なる部分がありつつも、お互いの実力を認め協力しあう女医・三宅涼子に中谷美紀。医者として有能な上に美人なのに、少し抜けたおちゃめな部分もあるキャラクターだ。

 松本とたびたび衝突する超エリートの心臓血管外科医・濱田達哉にムロツヨシ。

 さらに、濱田の下で働く新人心臓血管外科医・児嶋眞白に松本穂香。プレッシャーに弱く濱田に役立たず扱いされながらもひたむきに医療に向き合う新人医師をフレッシュに演じる。

 なお、伊藤(1975年8月生まれ)、中谷(1976年1月生まれ)、ムロ(1976年1月生まれ)の3人は同級生で、3人のドラマ共演は初めてとなる。

<伊藤英明 コメント>
◆原作を読んでの感想

漫画が原作ということで、現実には起こり得ないファンタジックな世界観で描かれているのかと思いきや、この作品には奇跡を起こすようなスーパードクターも、霊が見えるような僧侶も登場せず、ただ患者に寄り添い生きていく、また、死んでいく手助けとして、得度した医師という存在に何ができるのかと日々葛藤する姿に、今そこで起こっているかのような現実味を感じ、大変興味をそそられました。

◆僧医という、珍しい役どころについて

この作品を手に取る前まで、医師という職業は「生」に近く、僧侶という職業は「死」に近い印象でした。けれど、原作を読み進めていくうち、医師も日々死に向き合い、僧侶もまた生に向き合い、もしかすると表裏一体をなすものなのかも知れないと感じているところです。

◆『孤独の賭け~愛しき人よ~』以来12年(12年9か月)ぶりのTBSドラマでの主演について

『孤独の賭け~愛しき人よ~』のキャッチコピーは「俺たちは、金と欲でつながっている。」でした。しかし、今回の作品は金と欲を煩悩とし、視聴者に死生観を問うような作品です。
12年の時を経て、まるで真逆の役柄を演じられることに俳優という職種の面白味を感じています。

◆共演者の印象について

中谷さんは一度テレビで拝見した自筆がとても素晴らしく、知的な印象が今回の三宅役にぴったりなんじゃないかと感じています。ムロさんは、コミカルなものからシリアスなものまで、とても幅広い役柄を演じられており、今作では主人公・松本のライバル役ということで、対峙を楽しみにしています。松本さんは、中谷さんやムロさんなどベテラン勢の中、瑞々しい存在で現場を盛り上げてくれると思っています。また中谷さん、ムロさんは偶然にも自分と同い年ということで、同僚という関係性を視聴者の方によりリアルに感じてもらえるのではと期待しています。

◆ドラマへの意気込み

ありそうでなかった、医師で僧侶という役柄。患者の身体を医師の立場で、そして患者の心を僧侶の立場で救いたいという願いを持ち、またその中で自らの生き方をも模索する、そんな「生きる」ということに一生懸命な人間を観てもらえれば、と思っています。

<中谷美紀 コメント>
◆原作を読んでの感想

個人的に無宗教を貫いているため、仏法を振りかざす救命医など鬱陶しいと思いながら読み始めましたが、松本という医師でもあり僧侶でもある人間が、分かったようなことを言いながらも、女性の水着姿に興奮したり、般若湯をあおるような煩悩の塊であり、人の心を救うべく仏の道を説いて見せるも独りよがりだったり、見当違いだったりするあたりが人間くさくて好きでした。
三宅は、仏法を逆手に取って生臭坊主松本を揶揄しつつも、患者の命を救うという同じ志を持つ者として、信頼関係を育んでいくのだと思います。

◆共演者の印象について

救命の現場においては伊藤英明さんにお任せしておけば何とかしてくれそうな、漢と書いて「おとこ」と読むに相応しい印象がありますが、松本の生真面目さと不完全さをどのように演じ分けてくださるのか楽しみです。
硬軟自在に演じ分けるムロツヨシさんが自意識過剰で鼻持ちならない心臓外科医のお役をなさるとのこと、物語の奥行きが増しておもしろくなりそうな予感がしています。
松本穂香さんの今の年齢でしか表現できない汚れのない存在感で、瀕死の人々を扱う血生臭い場面にすら清らかな空気をもたらしていただけるのではないでしょうか。

◆ドラマへの意気込み

肉体の救命と、魂の救済が本当に両立できるなら素晴らしいことだとは思いますが、簡単にはできないからこそ、松本がもがく姿を人は見守りたいと思えるのではないでしょうか。
肉体的にも精神的にも決して楽ではない救命医になることを選んだ三宅という芯のある女性の生き様を全うしたいと思います。

<ムロツヨシ コメント>
◆原作を読んでの感想

死について考え、そして生を考える。
医療、医者、患者の話ではありますが、それだけではない人間模様が、面白くもあり深くもあり、描かれてる作品だと思います。演じ手として、しっかりお伝えしたいことがたくさんあります。

◆共演者の印象について

伊藤英明さん、中谷美紀さんとは初めてご一緒させていただきます。お2人を観る側の人間でしたが、こうして一つの作品に出られること、そしてお2人とは、同じ歳、同級生です。うれしい、うれしすぎます。中谷美紀さんにしっかり向き合い、伊藤英明さんとバチバチやり合いたい、そう思っております。
松本穂香さんも初めてです。輝いてる。邪魔したくないですが、役柄上、追い込むことがあるかもしれません。いえ追い込むことになるでしょう。松本穂香さん、よろしくおねがいします。

◆ドラマへの意気込み

TBSさんが、また声をかけてくれました。
去年は、恋愛ドラマ、きれいな人が惚れる小説家。今回は、医療ドラマ、モテるできる心臓外科医。
TBSさんは、どうしてこんなムロを観たいと思ってくれるのか、不思議でなりません。ムロへの賭け方が間違ってはいないか。いや、こんな賭けに出てくれるなんて役者冥利につきます。この賭けをしてくれたいろんな方へ。この賭け勝たせてみせたい、と大きなことを言える男ではあります。賭け続けてください。私もこの作品に賭けようと思います。
追伸、医者の役、初めてでドキドキしてることは、内緒にさせてください。

<松本穂香 コメント>
◆原作を読んでの感想

命に向き合うこととはなんだろう。本当の意味で人を救うってなんだろう。
私には今まで触れたことのない世界が描かれていました。私の演じる児嶋眞白は、打たれ弱いところもあるけれど、決してそこで挫けない。とにかく一生懸命な女性です。そんな彼女を演じられることを、とてもうれしく思います。

◆共演者の印象について

御三方とも、コメディ、シリアス、どんなジャンルも幅広く、素敵なお芝居をされる方々という印象です。
個性豊かなキャラクターをどう演じられるのか、一緒にお芝居させていただけることが、今からとても楽しみです。

◆ドラマへの意気込み

今回、私にとって初めての医者役ということで、初経験のことがたくさん待っていることに、ワクワクドキドキしています。
素晴らしいキャストの方々のなかで、皆さんに素敵なドラマをお届けできるよう、児嶋先生のように一生懸命頑張ります!

<原作者・こやす珠世 コメント>
「僧侶が医者なんて奇をてらっている」連載当初はこんなこともよく言われましたが、実は僧医は結構いるんです。
その僧医である主人公・松本がその道を何故選ぶことになったのか、因縁である松本の身近な人達との関わり、対立するライバル医師とはどうやり合うのか、自身の描きたかった部分をドラマでは取り上げていただきました。
今回の映像化にあたり、松本を演じる俳優さんには低い声での読誦と坊主頭で、とお願いしました。そのわがままを受け入れてくれた伊藤英明さんが松本をどう見せてくれるのか、また同僚や他科の医師とどう絡んでいくのか大いに楽しみです!!

『病室で念仏を唱えないでください』

金曜ドラマ『病室で念仏を唱えないでください』
TBS系
2020年1月スタート
毎週(金)後10・00~10・54