黒沢清監督×蒼井優の8Kドラマ『スパイの妻』6・6放送

ドラマ
2020年05月21日
『スパイの妻』

 蒼井優主演の8Kドラマ『スパイの妻』(BS8K)が6月6日(土)に放送される。放送に先立ち、蒼井と共演の高橋一生からコメントが到着した。

 本作は、映画監督・黒沢清が演出を手掛けるラブ・サスペンス。戦争という時代のうねりに翻弄されながらも、自らの信念と愛を貫く女性の姿を描く。蒼井優を主演に迎え、高精細8Kで撮影される。共演は高橋一生、坂東龍汰、恒松祐里、みのすけ、玄理、東出昌大、笹野高史ら。

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 1940年、太平洋戦争前夜の神戸。福原聡子(蒼井)は、満州へ赴いていた夫・優作(高橋)の帰りを待ちわびていた。ところが帰国後、幼なじみの憲兵・津森泰治(東出)から呼び出され、夫が満州から連れ帰った女の死を告げられる。

 嫉妬心に駆られた聡子は、夫の行動を疑うなかで、彼が持ち帰った重大な秘密を目にしてしまう。かの地で一体、何があったのか。真実を知ってしまった聡子は驚きの行動に出る。

『スパイの妻』

 福原聡子役の蒼井は「この時代の女性を演じるのは今回が初めてだったのですが、思い描いたところに自分が行けているのか、どこか感覚が凝り固まっているのではないか、と常に自分を疑いながらの撮影でした」と振り返った。

 続けて「黒沢監督は立ち位置と動きを決めてくださって、そこからどうするかは、演じる側の俳優に委ねられるため、終始『正解は何だろう?』と思いながら演じていました。正解を当てに行くというよりは、不正解を知っていくことで役を形作っていくことができたように思います」と。

『スパイの妻』

 福原優作役の高橋は「黒沢監督の世界観は非常に明確でしたので、動きの指示や細かな機微において、提示されたものの中でどれだけの事ができるか、楽しみながら取り組むことができました。特にこの時代の人間を演じるならではの、現代的な口調ではないせりふ群を、どう解釈して出力するかという作業は、個人的にも面白い体験でした」と振り返った。

 また「撮影終盤には、大掛かりでクラシックなオープンセットを前に、百人以上のエキストラの皆さんが行き交う中で、1カットの非常に長いお芝居をやらせていただきましたが、各部署のスタッフの方々が動いていることを感じてここに参加させていただいていることの感謝と興奮がありました。そして、蒼井さんはお芝居で会話ができる方なので、とても安心して刺激的な経験ができたと思っています」と語った。

『スパイの妻』

8Kドラマ『スパイの妻』
BS8K
2020年6月6日(土)後2・00~3・54

<キャスト>
蒼井優、高橋一生、坂東龍汰、恒松祐里、みのすけ、玄理、東出昌大、笹野高史

<スタッフ>
作:濱口竜介、野原位、黒沢清
演出:黒沢清
音楽:長岡亮介
制作・著作:NHK、NHK エンタープライズ、Incline、C&I エンタテインメント

©NHK