山田孝之、娘役・白鳥玉季のコメントに笑顔「100点の答え、ありがとう」

映画
2020年07月26日

映画「ステップ」大ヒット記念オンライントークショー

映画「ステップ」大ヒット記念オンライントークショーが開催され、山田孝之、飯塚健監督はスタジオから、國村隼、白鳥玉季、角田晃広、秦基博(主題歌)はそれぞれリモートで参加した。

男手一つで娘を育てる等身大のシングルファザー・健一を演じた山田は「こんにちは!」と大きな声で元気いっぱいにあいさつし「まだ観ていない方はぜひ観に行ってください」と作品をアピール。飯塚監督も、新型コロナウイルスの影響で一度延期になった本作がようやく公開を迎えられたことを喜びながら「大変な情勢の中ですが、ぜひ映画館でご覧ください」とコメントした。

続いてリモート出演という形で、健一の義父・明を演じた國村、健一の娘・美紀の小学生時代を演じた白鳥、健一の義父役・良彦を演じた角田が画面上に登場した。

最初のコーナー「リモート家族会議を考えよう!」では、キャスト・監督陣が普段どのようにリモートでコミュニケーションをとっているのか、それぞれの使い方について語った。山田や飯塚、國村が取材や打ち合わせなどでのリモート会議を挙げる中、角田は東京03のメンバー同士でのリモート飲み会や、リモート単独ライブの実績について語り、出演者の中で一番リモート慣れしているかと思いきや、「今日はWi-Fiの環境が悪くて…」と、絶妙なタイミングでフリーズし笑いを誘った。

映画「ステップ」大ヒット記念オンライントークショー

続いては、ゲスト陣が出演したシーンを紹介するコーナーへ。山田、國村、角田の3人が並んで寿司屋で食事をするシーンを実際に上映しながら、それぞれ撮影当時を振り返った。

國村の絶妙な会話の“間”が印象的なシーンだが、実はこの間は、國村がせりふを一瞬忘れたために生じたものだったことが、飯塚監督によって明らかに。「隼さんに『俺、いま本当に忘れてたけど大丈夫?』と聞かれたんですよ(笑)。でも僕はそれが素晴らしかったから、『すごく面白かったからOKです』と言った記憶があります」と、まさかの裏話を披露した。

山田は「テストの時に、何をどのタイミングで食べるかすごく考えないといけないから、緊張します」と食事のシーンの難しさを明かし、角田は「3人きりでやらせていただいているので、ぜいたくな空間だなと思いながら演じさせていただきました」と振り返った。

白鳥は、電車が走る陸橋の上を山田と二人で走るシーンをピックアップ。「休憩時間に、山田さんが電車は電気で走っていることを教えてくれた。山田さんは優しかったです!」と答え、これには山田も「100点の答え、ありがとう」と笑顔。飯塚監督はそんな二人を「あったかいなと思いながら撮っていました。お似合いでしたね(笑)」と笑顔を見せた。

続いて、スペシャルゲストとして、本作の主題歌「在る」を手掛けた秦基博が登場。映画を観た上で本楽曲を書き下ろしたという秦は、一番印象的だったのは「存在するということ」だったと明かし、「(健一の亡くなった)奥さんやいろんな関係の人たちがそこに存在していることを感じた。自分がこの曲で一番言いたいことが“そこに在る”ことだったので、『在る』というタイトルにしました」と曲に込めた想いを語った。

飯塚監督は「本編を最後まで観ていただいて、お客さんを送り出していただく音楽として、これ以上ないなと思いました」と感慨深げにコメントした。

また、映画のロケ地で秦が歌う「在る」のミュージックビデオも上映。秦はミュージックビデオの撮影について「陸橋とか坂とか、映画のロケ地で歌わせていただく機会はなかなかない」と振り返り、映画と同じくMVでも監督を務めた飯塚監督は「この映画の象徴のひとつが陸橋なので、そこで秦さんに歌ってほしいという思いがあった。その中で何を見せられるかということだけを考えた」とミュージックビデオへの想いを語った。

トークショーの後半には、視聴者から映画公式TwitterとIntagramで募集した質問に、ゲスト陣が回答するコーナーを実施。本作にはすてきなせりふがたくさんある中、「ゲスト陣が最近言われてうれしかった言葉は?」という質問には、角田が「仕事で失敗した時に、東京03メンバーの飯塚が『そういうダメなところも角ちゃんの面白いところなんだよな』って言ってくれる」と笑顔で答え、「うれしいなあというか救われるというか…すいませんノロけちゃって!」と、東京03の仲良しぶりをアピールした。

國村は、人からかけられたうれしい一言はあまり覚えていないと語ると、飯塚監督がすかさず「かねてから一緒にやりたかったから、本人に『光栄です』と伝えた」「『ステップ』を観た人は隼さんがすごいって言ってる」とコメント。

これには國村も「それはすごくうれしい言葉!この映画を観てそんな風に思ってくださって、今、本当にほっこり…うれしい!」と満面の笑み。さらに山田も「出演する作品に國村さんがいらっしゃると、みんな安心って言いますよ」と続くと、國村は「役者として2つもうれしい言葉を頂いた」とさらに笑顔を見せた。

山田は「やっぱり『ステップ』を観た方々が、『すてきな映画だね』って言ってくれたことが、非常にうれしかったです!」とカメラ目線でコメントした。

映画「ステップ」大ヒット記念オンライントークショー

「共演者の演技ですごいと思ったポイントは?」という質問では、國村が「山田君と一緒の時は、彼の集中力やお芝居はもちろん、本当に想像のつかないものが出てくる」と絶賛。今回の役は、義理の父子ではあるものの、年月を経てやがて健一を本当の息子と呼べるようになる関係だったが、これには、山田が作り上げた「10年間を過ごしてきた健一」の姿によって、自らのキャラクターに影響を受けた部分も大きいと明かし、ゲスト陣からも拍手が送られた。

最年少の白鳥は、山田や國村、余貴美子らと共演した、亡き母の故郷に帰省して「迎え火」を行うシーンを挙げ、「皆さんの雰囲気がすごかった」と当時を振り返った。また、本作を経てどんな役者になりたいかと聞かれると「現場を明るくできる女優さんになりたい!」と笑顔でコメントした。

あらためて本作を振り返った山田は、妻を亡くした健一の役作りに真摯に取り組んだ結果、撮影期間中はずっと健一としてつらい思いを抱えていたことを明かし、試写でも「健一のつらかった過去をもう一度見せつけられた気がして、客観視できなかった」と。続けて「何人か他の役で人生を経験していけば薄れていくので、時間はかかるけど観られるかもしれません」と語り、飯塚監督に対して「どうします?いきなり5年後ぐらいに、『ステップ観ましたよ!』ってすごい熱いメールが来たら!」と笑わせた。

最後に角田は「すごくいい映画なんですよ!こういう時期なので、タイミングが合って行ける時が来たら観てほしいです」、白鳥は「とてもすてきな映画だと思うので、すごくたくさんの人に観てもらいたいです」、國村は「1回観た方でも、今日の撮影シーンの裏話を聞いて、また劇場でも観てください」、秦は「『在る』という曲が生まれるぐらい、いろんなインスピレーションをもらえるすてきな映画だと思います」、飯塚監督は「何か特別なことが起きる話ではないかもしれないですが、続いてく日常が当たり前じゃないということを描いた映画なので、ぜひ劇場でご覧ください」と。

山田は「僕は健一としてその期間を生きたのでつらかったんですけど、この映画は愛の物語です。つらい涙というよりは、彼らの愛情を観て、うれしくなって、涙が出てるんじゃないかと思います。とても良い映画らしいので(笑)。もしタイミングが合えば、劇場という集中力の高い空間で、この作品と真っすぐ向き合っていただけたらうれしいです」とメッセージを送った。

作品情報

映画「ステップ」
公開中

原作:重松清「ステップ」(中公文庫)
監督・脚本・編集:飯塚健(『荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE』『笑う招き猫』『虹色デイズ』)

出演:山田孝之、田中里念、白鳥玉季、中野翠咲、伊藤沙莉、川栄李奈、広末涼子、余貴美子、國村隼 ほか
主題歌:秦基博「在る」(AUGUSTA RECORDS/UNIVERSAL MUSIC LLC)
製作プロダクション:ダブ
配給:エイベックス・ピクチャーズ

©2020映画『ステップ』製作委員会