三木聡監督が前田敦子を絶賛「本当に世界レベル、世界のマエアツ」映画「コンビニエンス・ストーリー」完成披露

映画
2022年07月20日

映画「コンビニエンス・ストーリー」完成披露舞台あいさつ

8月5日(金)公開の映画「コンビニエンス・ストーリー」の完成披露舞台あいさつが7月19日に都内で行われ、成田凌、前田敦子、六角精児、三木聡監督が登壇した。

本作は、コンビニが入り口の“ちょっとした異世界”で出会い恋に落ちる二人の物語。「くれなずめ」(21)以降、何度も共演経験があり息ぴったりの成田と前田が不思議な距離感のキャラクターで再共演。成田は異世界に迷い込んでしまう売れない脚本家・加藤を演じ、加藤が迷い込む不思議なコンビニエンス・ストア「リソーマート」の店員・惠子を前田が演じる。そして惠子の夫でコンビニオーナーの南雲役で「大怪獣のあとしまつ」に続き、2度目の三木組参加となる六角が出演する。

成田は、待望の三木組に参加し「自分はお客さん目線というか、異世界に迷いこんで、いろんなことを受けていく側なので、それはたただただ楽しい日々を過ごしていました。面白かったですね」と充実した表情。前田も「私は異世界の店員さんなので、深く考えるというよりは、監督の世界観にどうついていくか。正直に真っすぐいたという感じですね。でも私は六角さんの奥さん役なので、それだけですごく楽しかったです」と笑顔で続けると、六角が「二人とはだいぶ歳が離れているんですけど、そこで孤立することなく。かといって気を使っていただくという感じでもない、さりげない会話をちゃんと繰り広げてくれて。しゃべってもいいし、しゃべらなくてもいいという、リラックスした空間の中でやっていました」と明かした。

三木監督は三人について「現場で撮って観ている時と、仕上がっていく時で全然違うんで面白かったですね。成田さんが映画に向き合う姿勢が良くて。この映画を観て迷ったら、成田さんが演じる加藤についていけばいいと。それくらい自己顕示欲やいろんな欲から僧侶のように脱して。そうやって映画に向き合う姿勢が良かった」とコメント。

さらに六角については「こんな感じのいい人っぽいけど、かなりの狂気をはらんでて」と語り、前田については「日本の女優としても規格外なんだと思います。誰もついてこれないんじゃないかなと思ったというのが仕上がった印象。本当に世界レベル、世界のマエアツって、面白いことを言う人みたいですが」とジョークを交えて称賛しつつも、「この映画の成田さんと前田さん、六角さんという組み合わせってかなり奇跡的だと思う」とキャスティングに自信を見せた。

自身が演じた役に共感する部分は?という質問に前田が「共感、共感ですか……。うーん、難しいな……」と考え込むと、六角が「俺の奥さんだというのが共感できないとか」とさみしそうにコメントすると会場は大爆笑。前田は「そんなことないですよ」と笑顔でフォローし、成田も「家の中に、お二人のツーショットの写真があるんですけど、その写真はぜひ観てほしい。自分も待ち受け画面にしていたくらい好きな写真。夫婦として最高のバランスの二人ですよね」と二人の夫婦ぶりに太鼓判を押した。

そんな惠子の役柄について、前田が「何を考えているのか、いまいち私も分からなかった部分もあって」と明かすと、三木監督は「前田さんってそういう演じ方なんですよ。ホン(脚本)の意味とか共感という部分を飛ばしているんだけど、一番本質の部分にスパーッとたどり着くんですよね。さすがセンター、秋元(康)さんもすごいなと。こういうことなのかと思いましたよ。でも普段話している時はとんでもないことを言っていたりするんですよね。それを成田さんがフォローしたりしていた」と前田の女優としての魅力について語った。

本作は日本映画に造詣が深い映画評論家マーク・シリングが企画としてクレジットされているが、その経緯について三木監督は「ある日、マークさんから『これって映画になりませんかね』というメールが送られてきて。それがコンビニの舞台が異世界になるという話。外国の人から見ると、日本のコンビニって異様なところに感じるらしくて。なんでもそろっている感じとか、夜中にボーッと光っている感じが違和感らしい。そこを基に自分なりの話にしちゃったんです」と明かした。

最後に成田が「個人的にいうと、ずっと憧れていた三木聡さんとここに立てるのがうれしくて。自分が三木さんの作品に出ていることが不思議でしょうがないですが。でも自分が好きな監督と一緒にここに立てて本当にうれしいです。内容としてはコンビニってそうだよな。人ってそうだよな。そしてまず映画ってそれでいいんだよなと感じられる物語です。やはり自分の中で、三木さんの言葉一つ一つ、1文字1文字最高だと思っているので。せっかく映画館に来たので、この異世界を楽しんでいただければ」とメッセージを送ると、三木監督も「テアトル新宿でこの映画を観るのがいいですよね」とコメント。その言葉に成田たちも「いいですよね」と深くうなずいていた。

作品情報

映画「コンビニエンス・ストーリー」

「コンビニエンス・ストーリー」
2022年8月5日(金)公開

出演:成田凌、前田敦子、六角精児、片山友希、岩松了、渋川清彦、ふせえり、松浦祐也、BIGZAM、藤間爽子、小田ゆりえ、影山徹、シャラ ラジマ

監督・脚本:三木聡
企画:マーク・シリング

<ストーリー>
スランプ中の売れない脚本家、加藤(成田凌)は、ある日、恋人ジグザグ(片山友希)の飼い犬“ケルベロス”に執筆中の脚本を消され、腹立ちまぎれに山奥に捨ててしまう。後味の悪さから探しに戻るが、レンタカーが突然故障して立ち往生。霧の中のたたずむコンビニ「リソーマート」で働く妖艶な人妻・惠子(前田敦子)に助けられ、彼女の夫でコンビニオーナーの南雲(六角精児)の家に泊めてもらう。しかし、惠子の誘惑、消えたトラック、鳴り響くクラシック音楽、凄惨な殺人事件、死者の魂が集う温泉町……加藤は既に現世から切り離された異世界にはまり込んだことに気づいていなかった。

公式HP:conveniencestory-movie.jp
公式Twitter:@cv_story_movie

©2022「コンビニエンス・ストーリー」製作委員会

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