浅川梨奈「感情移入しやすくて応援したくなるのは神田。浅川梨奈としては神田を推したいです」『悪魔とラブソング』

特集・インタビュー
2021年06月19日

浅川梨奈インタビュー

「マーガレット」の人気作品をHuluが実写化した「マーガレット Love Stories」の第2弾作品『悪魔とラブソング』が619日(土)より配信開始。本作で主演を務める浅川梨奈さん。真っすぐな言動で周囲から孤立する少女・マリア役。マリアの感情を表す手段となる「歌」にも挑戦し、美しい歌声を聴かせてくれています。

◆もともと少女漫画がすごくお好きだそうですが、今回少女漫画の主人公を演じてみていかがでした?

漫画原作の作品に出演する機会は多かったけど、学園ものや恋愛ものはあまりやっていないんです。私は制服を着て恋愛するみたいな、ザ・王道の少女漫画が好きなので、すごくうれしかったです。原作をやる時はいつも思っていますが、「この原作の役は現場にいる誰よりも私が合うぞ」という気持ちで撮影に臨みました。

◆原作や脚本を読んだ時の感想は?

本当に美しい世界観の漫画だなと思いました。そして登場人物たちが抱える問題や悩みがリアルで、“分かる!こういう子いたよな”“こんなことあったよな”って共感しながら読むことができました。主人公の可愛マリアの強さの中にあるはかなさ、マリアの周りにいる登場人物たちの関係性などを汲み取っていくのが難しくもあり、楽しかったです。原作が10年以上前に描かれた作品なので、脚本は現代版にアレンジされていて、ドラマオリジナルのエピソードもあります。それが令和の時代に合っていると思ったし、「悪魔とラブソング」を実写化したらこういう感じになるだろうなって、すごく分かりました。その分、この素晴らしい脚本をどうやって生かすかというプレッシャーがありましたね。

◆無愛想だけど実は心優しい可愛マリアを演じる上で意識したことを教えてください。

マリアはすごく友達思いで情に厚くて、周りを大事にする子なんです。ただ不器用すぎる部分があるから、全部裏目に出てしまう。マリアは素直に言葉にしてしまうが故に、人を傷つけて、傷付いた人はマリアから離れていきます。でも小さい子が無邪気に見て感じたことを口に出すように、マリアも思ったことを口に出しているだけなんです。そこをいかに表現するかと、マリアのかわいらしい部分をどう出すかに試行錯誤しました。

◆撮影して印象に残ったシーンはどこでしたか?

合唱コンクールのシーンはすてきだなと思いました。私は中学1年の時からこの仕事をしているので、学校のイベントには参加できないことが多くて。しかも合唱コンクールとかサボるタイプだったので(笑)。みんなで1位を目指して頑張ろう!みたいなことを学生時代にしなかったんです。可愛マリアとしても浅川梨奈としても初めての経験だったので、素で泣きそうになって、楽しいな、幸せだなって思いました。学生時代はこうだったなって懐かしくなりました。今学生の方の中には、行事なんかやってられるかと思っている人もいると思うんです。私もそうだったけど。でも大人になって、こんなにかけがえのないものだったんだなって気づきました。だから学生の皆さんには行事1つひとつを大事にしてほしいと思いました。

◆1話から浅川さんの「アメイジング・グレイス」の歌唱を聴くことができますが、きれいな歌声だなと思いました。

ありがとうございます。主演のお話を頂いた時に歌うと聞いて、最初は「歌!?」と思ったんです。もともと歌に対して苦手意識が強くて、主演のうれしさとともに不安も大きくて。J-POPのレッスンの経験はありましたが、クラシックの歌い方には一切触れたことがなくて、発声も姿勢も違うので本当にゼロから練習しました。

◆2か月くらい練習されたそうですが、クラシックの歌い方を学ぶのは大変でした?

クラシックの歌い方は考えることが多いし、声を出す場所が違うので大変でした。歌う時によくおなかから声を出せと言われますよね。クラシックは「頭の後ろから声を出してください」って言われるんです。教えていただくと、何となく言われていることは分かるんです。おなかに力を入れるんだけど、それよりもおなかの下の丹田という部分に力を入れるんですね。そして先生に「息を吸って、吐いて。吸って、吐いて」と言われるので実際にやってみると、「今の2倍は空気入るから」と言われました。だから毎日肺を大きくするための練習をして、背中側にも空気が入るので、それができるようになる練習もして。今までやったことがないことばかりでした。今回練習してみて、あらためてアーティストの方ってすごいなって思いました。

◆同世代の方が多い現場だと思いますが、雰囲気はどんな感じでしたか?

和気あいあいとしていました。みんなでスタンバイ部屋に集まってご飯を食べていたんですが、コロナ禍での撮影だったので、どんなに仲良くても机を横並びにして壁に向かって食べるんです。その風景はシュールでした(笑)。マスクをすれば会話ができるので、向い合わないように輪になって話したりと、青春っぽいことができました。何より監督と助監督が一番のムードメーカーで。お二人の発言でみんなが笑う、みたいな感じになっていました。録音部さん、照明部さん、美術さんといったスタッフさんとも仲良くなって、組全体が家族みたいでしたね。

◆楽しそうな監督さんですね(笑)。

普通に教室に入ってくればいいのに、監督さんがドアの前を通り過ぎて助監督さんが「ちょっちょっちょっ!」ってツッコんだり、ちょっとしたことでふざけて私たちをゲラゲラ笑わせてくれたり。そして目黒役の飯島(寛騎)さんがめちゃめちゃおちゃめな方なんです。じゃんけんで負けた人がジュースを買って来るということになって、飯島さんが勝った時はすごく変な動きで喜んで、みんなひざから崩れ落ちました(笑)。そんな現場だったので終わるのが寂しくて。私のラストはすごく楽しいシーンだったのに、現場でボロボロ泣きました。私は先にアップしていたので、オールアップを見に行ったら、「普段泣いたことがないんだよね」と言っていた奥野(壮)さんがボロボロ泣いて、周りを見回したら衣装部、メイク部の皆さんも泣いてました。その光景を見て、私も一緒に泣くっていう。そんな光景を見ていた飯島さんは爆笑していました(笑)。

◆飯島さん演じる目黒と奥野さん演じる神田。キャラクターとして浅川さんの推しはどちらですか?

私、少女漫画を読んで好きになるのは大体当て馬キャラなんですよね(笑)。女の子のキャラもそうで。「もう頑張って〜!!」となるので個人的には圧倒的に神田ですね。マリアとして考えると好きになるのは目黒かなぁと思いますが、感情移入しやすくて応援したくなるのは神田。浅川梨奈としては神田を推したいです(笑)。

PROFILE

浅川梨奈インタビュー

浅川梨奈
●あさかわ・なな…199943日生まれ、埼玉県出身。公開中の映画「胸が鳴るのは君のせい」に出演中。今後の出演作に、2021820日(金)公開の映画「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳線〜ファイナル」がある。

作品紹介

Huluオリジナル『悪魔とラブソング』
Huluにて一挙独占配信中【全8話】

STAFFCAST
原作:桃森ミヨシ 脚本:吉田恵里香、おかざきさとこ、蛭田直美
監督:横尾初喜
出演:浅川梨奈、飯島寛騎、奥野壮、小野花梨、山之内すず/吉田志織、堀部圭亮

STORY
飾り気のない真っすぐな言動のせいで“悪魔みたいな人”と揶揄される可愛マリア(浅川)は、県内でトップクラスのカトリック女子学院を退学になり、共学校の十塚南高校に転入して来る。転校初日から思ったままを言葉にするマリアは、クラスで孤立してしまう。誰にも理解されず、唯一歌うことだけで自分を元気づけ、感情を表してきたマリアだが、同じクラスの目黒伸(飯島)や神田優介(奥野)たちと関わるうちに、周りの人々との関係性やマリア自身にも変化が訪れる。

photo/金井尭子 text/佐久間裕子 hairmake/杏奈 styling/髙橋美咲 衣装協力/CINOHRieuke.m.RANDA

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