SUPER BEAVER「僕たちの軌跡にリンクする楽曲」映画「東京リベンジャーズ」主題歌リリース

特集・インタビュー
2021年07月08日

昨年、結成15周年の大きな節目にメジャー再契約を果たした4人組ロックバンド・SUPER BEAVER。コロナ禍で「当初思い描いていた1年とは全く違う1年になった」という状況の中でも、「ハイライト / ひとりで生きていたならば」「突破口 / 自慢になりたい」「アイラヴユー」「愛しい人」を続々とリリース。今年は、SUPER BEAVER史上最大キャパとなる3都市6公演のアリーナツアーの開催も決定している。そんなSUPER BEAVERが、映画「東京リベンジャーズ」(79日公開)の主題歌「名前を呼ぶよ」を書き下ろし。インタビューでは、渋谷龍太さん(Vo)、柳沢亮太さん(G)、上杉研太さん(B)、藤原“33​才広明さん(Dr)に、この一年を振り返って感じたことや楽曲「名前を呼ぶよ」に込められた思いなどを伺いました。

◆メジャー再契約から一年がたちました。まずはこの一年を振り返っていかがですか?

渋谷龍太:コロナ禍でとん挫したことが多く、自分たちが当初思い描いていた一年とは全く違う一年になりました。特に昨年はライブ活動をすることができず、皆さんに音楽を届ける機会が少なくなってしまいましたし。でもその中でも、メジャーに戻ってきたからこそできるステージや仕事を頂くことができたので、全てが思いどおりにはならなかったけれど、良い一年を過ごせたんじゃないかなと思います。

◆現在、「『アイラヴユー』Release Tour 2021 〜圧巻のラクダ、愛のマシンガン〜」ツアーの真っ最中です。ファンの皆さんの反応はいかがでしょうか?(取材日は5月下旬)

渋谷:やっぱり配信ライブとお客さんの目の前で歌うライブは全然違いますね。そもそも、僕たちはライブがやりたくてバンド活動をしている部分もあって、昨年配信ライブを開催した時は、こんな形でしかできないのに果たして僕たちはバンドと言えるのだろうかと葛藤した時期もあって。でも、それを乗り越えて、今こうやって会場に来てくださる方がいて、自分たちがオンステージできているという状況を考えると、あらためて糧になりますしとてもありがたいことだなと思っています。何より楽しいですね。

柳沢亮太:本当にそのとおりですね。僕は、本来ライブって見てくださるお客さんがいてこそ初めて成立するものだと思っていたので、少しずつですけどこうやって皆さんの前で演奏ができるようになってきて、やっぱりこれが“ライブだよね”ということを実感しています。お互いに足を運んで、同じ場所で同じ時間を共有できるのもすごく楽しいですね。

上杉研太:こういうご時世なのでまだ未来のことは分からないですけど、このツアーを計画できたこと自体がすごく喜ばしいことですし、すごく幸せなことだなと思っています。僕たちは各地方自治体のルールの下、たくさんの人に支えられながらライブをすることができているんですけど、ステージに立つことは昔から変わっていないはずなのにやっぱり今回のツアーでは特に1人ひとりの表情が以前とは少し変わって見えるんですよね。みんな戦っている。1日1日が、すぐ目の前にあるんだなという感覚が伝わってきます。

藤原”33​才”広明:みんなが言うように、僕もライブができるのは本当にうれしいし楽しいです。自分にとってライブをするというのは他の何にも代えられないもの。これ以上のものって自分の中には何もないんですよね。

◆今年の秋には、日本ガイシホール、大阪城ホール、さいたまスーパーアリーナと、SUPER BEAVER史上最大規模となるキャパでの公演も決まっています。

渋谷:本来であれば、昨年アリーナでのライブを行う予定だったんですが、結局なくなってしまって。今回のツアーで各地のライブハウスを回って、ホールを経てから、1年越しにアリーナでライブができることになりました。過去最大のキャパで、僕たちの一年間の歩みを体現できるということをしみじみと感じながら、浮足立たずに最後までやり切りたいなと思っています。

上杉:こんな状況になるとは誰も想像ができなかったし、僕たちも昨年は全く思いどおりに動けなくて、未来が見えず不安になりました。だから、こうやってやっと歩き出せるようになった時にライブができるっていうのはすごく感動的なんです。100%お客さんに入っていただけるわけではないし、声を出すことができないなどいろんな制限はありますが、それぞれが思いと責任を持って、最後まで前向きな姿勢でライブを続けていきたいです。

◆現在も絶賛ツアー中ですが、ファンの方から届いた声で印象的だった内容はありますか?

上杉:「良い1日が作れて良かった。ありがとうございました」という言葉ですね。僕たちが感じていることと皆さんが感じていることは同じだったんだなと思いました。こちらこそ本当にありがとう、と思っています。

渋谷:「迷ったけど、ライブ行って良かった」とかもね。見に来てくださる方々は、その時々によって抱えている状況、テンション、気持ち、皆さんそれぞれ違うと思うんです。だからいかなる状況であっても、僕たちはライブに来てくださった方に100点満点以上のものをしっかり届けられるようにと今も日々頑張っています。

藤原:ライブが終わった後に、お客さんから「めっちゃ良かったです」「これでまた明日から生きていけます」という言葉を頂くんですけど、皆さんのおかげでこうやって僕らはステージに立つことができているので、僕らこそ皆さんに感謝の気持ちを伝えたいですね。

◆映画「東京リベンジャーズ」の主題歌に書き下ろされた「名前を呼ぶよ」は、まさに感謝の伝え合いや人との出会いがテーマに描かれていますよね。

柳沢:映画「東京リベンジャーズ」の主題歌ということで、作品に寄り添える楽曲にしたいという点はもちろんなんですが、それ以前に、僕たちSUPER BEAVERの歩んできた軌跡が、男の友情を描いたこの作品に非常にリンクしているなと思って。今までの活動を振り返ってみても、やっぱり僕たちは1人で生きてきたわけではなかったので。たくさんの人と助け合うことを繰り返してきて今年で17年目なんですけど、僕たちはまだまだ「もっと良いライブをやりたい」とか「もっと良い楽曲を作って届けたい」と思っているんですよ。常にスタート地点にいる気持ちでいられるのは、人との出会いがあるからだと思っているので、あらためて出会いから生まれてくる喜びみたいなものを素直に楽曲にできたらなと思いました。

◆柳沢さんが書かれた詞を読んでみて、いかがでしたか?

渋谷:タイトルに「名前」という言葉が入っているんですけど、僕が学生時代、“名前”に対して、ただ個人を象徴する、いち記号の意味合い以上のものを見いだせていなかったことを思い出しました。例えば、眼鏡は眼鏡、携帯電話は携帯電話を表す。それ以上でもそれ以下でもないじゃないですか。でも、それが人の“名前”になると少し変わってくるんだなって。

◆なるほど。

渋谷:例えば、今日、田中さんという人に会って「田中さん、はじめまして」と言った時と、今日から10年後に同じ田中さんに会って「田中さん、こんにちは」って言った時では、「田中さん」に込めるエネルギーの量が違う気がするんですよね。10年後の「田中さん」には、僕が田中さんと過ごした10年間の思い出がグッと詰まっていると思うし、僕でしか呼べない呼び方になっていると思うので。それってなんだかすごくすてきじゃないですか。だから17年目に入った僕たちの軌跡を考えると、僕たちにぴったりな楽曲になったと思うし、僕たちが歌うことによってとても強いものになるんだろうなと思いました。

上杉:僕は時間を感じさせないような楽曲だなって。時計に縛られて生きていくこの世界とは違うところになるような、広い世界のことを描いた不思議な曲だなと思いました。

◆大切な人を守るためにパラレルワールドを行き来する主人公の熱い思いや愛も、歌詞にリンクしているなと感じました。ちなみに、皆さんは「東京リベンジャーズ」という作品はご存じでしたか?

柳沢:僕はもともと全巻読んでいたくらい大好きな作品でした。

上杉:僕はよく行く整体の先生に勧められて、整体に置いてある漫画を家に持ち帰らせてもらって読んでいました(笑)。

一同:(笑)。

柳沢:だから主題歌に決まった時はすごく光栄でしたね。

渋谷:過去を変えるために時空を超えるという一見突飛なテーマを持つ作品ですが、僕たちも1度メジャーから落ちて挫折した経験があって、当時悔しい思いをしたことやできなかったことを、こうやって時間をかけて回収してきているので。1つずつ丁寧に自分の思いを落とし込みながらやり直していく主人公の姿には、シンパシーを感じました。

◆今まで、過去に戻りたいと思ったことはありましたか?

渋谷:ないです。細かいところで言うと、それはいろいろあるけど(笑)。僕たちは皆さんからたくさん愛情や熱い気持ちを頂いていて、いろんな思いを背負わせていただきながら活動しているので。うまくいかないことは多いけど、それをちゃんと回収しながら過ごしている自分たちの歩みが好きですね。

◆過去の出来事自体を悲観的に見ているわけではないと。

渋谷:過去の出来事は事実として絶対に変わらないですから。だから過去に戻らなくても、今行動して未来を変えていくことに対して、僕はすごく可能性を感じます。あの時救えなかった気持ちを今の自分が救うことができれば、それこそ過去を変えるに近いことはできるんじゃないですかね。今を生きる中で、僕はそうやって環境を変えていきたいです。

◆男同士の友情もこの作品のテーマの1つです。このバンド自身にリンクする部分も多かったんじゃないでしょうか?

上杉:男同士の友情や絆が濃く描かれているので、そこに親和性は感じました。SUPER BEAVERは全員東京出身の男性4人組のバンドなので、作品のテーマにはもちろん、登場人物の背景にもリンクしているなと。

◆映画をご覧になっていかがでしたか?

上杉:映画自体の熱量がすごかったですね。俳優さん1人ひとりの演技も本当に素晴らしかったですし、ずっとこぶしに力が入ったまま引き込まれてしまうような感覚に陥りました。ぜひたくさんの人に見ていただきたいです。

◆最後に、「名前を呼ぶよ」のリリースを楽しみに、そしてライブを楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします。

渋谷:まだまだツアーは続きます。このご時世何が起こるか分からないけど、そんな中、皆さんが自分で判断して覚悟を持ってライブに来てくださるだけでもとってもうれしいです。僕たちは昔からライブで「過去最高の夜を作る」と言い続けているんですけど、それは今回のツアーでも同じです。だから楽しむという気持ちだけを持って、楽しんでいただきたいです。

柳沢:僕も同じ考えです。直前まで何が起こるか分からない状況で、行きたくても行けないという方も出てくると思います。でも、僕たちはこのままライブをずっとやり続けていくつもりなので、ライブに来てくださった方にも、来れなかった方にも、SUPER BEAVERのライブに行きたいとずっと思っていただけるようにこれからも活動していきたいです。

上杉:皆さんがライブに行きたいと思った時に、何も気にせず自由にライブに行くことができるような状況になるまで、僕たちはこのバンド活動を守り続けていくことが大事なんだと思います。この考え方や行動を止めずに、ライブ11本を大切にやっていきたいです。

藤原:僕たちはルールを守りながら安心安全を模索して、良いライブをやり続けていきたいなと思ってるし、状況に応じて柔軟に対応していきます。できる限り自分たちで足を運んでいろんな土地でライブをしていきたいですし、どこに行っても良いライブができるバンドになれてきていると思うので、ぜひ皆さんご自身のタイミングに合わせて遊びに来ていただきたいです。

PROFILE

SUPER BEAVER
●スーパービーバー…渋谷龍太(Vo)、上杉研太(B)、柳沢亮太(G)、藤原“33​才広明(Dr)からなる4人組ロックバンド。2005年、高校の先輩・後輩である渋谷&上杉・柳沢に、柳沢の幼なじみである藤原を加え東京にて結成。09年、シングル「深呼吸」でメジャーデビュー。11年には所属レーベル・事務所を離れ、12年に自主レーベルのI×L×P×RECORDSを設立。142月には、eggmanのロックレーベル[NOiD]よりフルアルバム「361°」を、9月にはシングル「らしさ/わたくしごと」をリリース。アニメ「ばらかもん」のオープニングテーマに「らしさ」が起用され、YouTubeの再生回数は1億9000万回を超える(216月現在184月には初の日本武道館公演を開催、即日ソールドアウトし大成功を収める。6月にはフルアルバム「歓声前夜」を、11月にはカンテレ・フジテレビ系連続ドラマ『僕らは奇跡でできている』の主題歌となったシングル「予感」をリリース。201月には東京・国立代々木競技場 第一体育館にて過去最大キャパのアリーナワンマンライブを開催、即日ソールドアウトさせる。41日で結成15周年を迎え、6月にはメジャー再契約後、初のシングル「ハイライト / ひとりで生きていたならば」を、10月にはTVアニメ『ハイキュー!! TO THE TOP』第2クール オープニングテーマに起用された「突破口」が収録された第2弾シングル「突破口 / 自慢になりたい」を、212月には、メジャー再契約後、初のフルアルバム「アイラヴユー」をリリース。数々のチャートにランクイン。収録曲「時代」がNTT西日本のCMソングに起用される。

その後、519日リリースの最新シングル「愛しい人」がテレビ朝日系金曜ナイトドラマ『あのときキスしておけば』の主題歌に起用される。その後、アサヒスーパードライ WEB CMソングに「人として」が起用され、77日にリリースとなる新曲「名前を呼ぶよ」が、人気漫画原作の実写映画「東京リベンジャーズ」の主題歌に起用されるなど今最も注目のロックバンド。

リリース情報

ニューシングル「名前を呼ぶよ」
202177日(水)発売

ニューシングル「名前を呼ぶよ」CD予約はコチラhttps://superbeaver.lnk.to/20210707

新曲「名前を呼ぶよ」が各配信ストアにて先行配信中https://SUPERBEAVER.lnk.to/jUVZQJ

【初回生産限定盤 (CD+DVD)】¥2,000円(税込)

[ Disc1 / CD ]
<収録曲>
01.名前を呼ぶよ (映画『東京リベンジャーズ』主題歌)
02.東京流星群

[ Disc2 / 特典DVD]
<収録内容>
◆豊洲PIT公演「SUPER BEAVER 15th Anniversary 都会のラクダSP
〜 ラクダの決着、豊洲3本勝負! 〜」厳選ライブ映像集
01.ハイライト (’21.01.15)
02.your song (’21.01.15)
03.自慢になりたい (’21.01.15)
04.らしさ (’21.01.21)
05.ひとりで生きていたならば (’21.01.21)
06.ありがとう (’21.01.21)
07.突破口 (’21.01.27)
08.予感 (’21.01.27)
09.アイラヴユー (’21.01.27)

◆「名前を呼ぶよ」Music Video
【通常盤(CD)】¥1,100(税込)

[ Disc1 / CD ]
<収録曲>
01.名前を呼ぶよ (映画『東京リベンジャーズ』主題歌)
02.東京流星群

作品紹介

映画「東京リベンジャーズ」
202179()ロードショー

(STAFF&CAST)

原作:和久井健『東京卍リベンジャーズ』(講談社『週刊少年マガジン』連載中)
監督:英勉
プロデューサー:岡田翔太
脚本:髙橋泉
主題歌:SUPER BEAVER「名前を呼ぶよ」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
出演:北村匠海、山田裕貴、杉野遥亮、今田美桜、鈴木伸之、眞栄田郷敦、清水尋也、磯村勇斗、間宮祥太朗、吉沢亮

photo/友野 雄 text/山村千晴

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<応募締切>
2021年7月22日(木)23:59