『あの花』10周年記念!脚本・岡田麿里が語る作品への思いとキャラクターの“愛称”秘話

特集・インタビュー
2021年09月05日

◆各キャラクターを演じるキャストの皆さんに岡田さんから何かリクエストはされましたか?

もう10年前の話ですから、正直、一つひとつのやり取りをあまり覚えていなくて笑)。ただ、アフレコの時にキャストの皆さんが情熱を持って演じてくださったことは強く覚えています。皆さん実力のある方々ばかりで、キャラクターがどんどん膨らんでいきました。本編が終わってから担当した劇場のシナリオや小説などは、書きながら皆さんの声がずっと脳内に回っていました。声に助けられた作品です。

◆放送から10周年を迎え、その記念プロジェクトとして、10年後の「超平和バスターズ」が描かれたビジュアルも公開されました。制作を担当した田中さんと何かやり取りはございましたか?

まず田中さんが「こんな感じ?」と案を送ってくれたので、「服はこうしたほうがいいかも」程度のことは伝えました。その案を見た時、「田中さんの中には田中さんの『あの花』があるんだなぁ」としみじみ思いましたね。きっと、新作を作らない限り、長井君と田中さんと私にはそれぞれ違う10年分の『あの花』の物語があるんですよ。でも、それでいいと思います。私たちが『あの花』を大切に思っていることに変わりはないので。

◆最後に、岡田さんが本作を通して伝えたかったことや描きたかったこととは何でしょうか。

一つは最初にもお話しした、登校拒否児の少年をいかに魅力的に書けるかという挑戦。あとは、「自分への縛りを緩くすることで、人はつながれる」ということかな。人って、年齢を重ねるといつの間にか自分を“ある所属の中にいる人間”と決めつけてしまう気がするんです。私が学校に行けなくなった時も、「自分はこうあるべき」と縛りつけてしまっていたことで、勝手に苦しくなっていました。作中では、思春期になって気持ちが強張り始めた彼らの元に、めんまという過去からの気持ちがやってきた。めんまと触れ合うことで、固くなった自分たちの気持ちをほどいていき、もう一度6人がつながっていくことができた。テレビ放送されてから10年。この機会にぜひまた作品に触れていただけたらうれしいです。

PROFILE

岡田麿里
●おかだ・まり…埼玉県出身。「とらドラ」「花咲くいろは」をはじめとするさまざまな作品の脚本を担当するほか、映画監督・詞の提供など幅広く活躍。超平和バスターズ名義で『あの花』のほか、映画「心が叫びたがってるんだ。」「空の青さを知る人よ」の原作も担当した。現在は、自身が監督を務める映画「アリスとテレスのまぼろし工場」を制作中。

Blu-ray情報

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」10years after BOX

■田中将賀描き下ろし 三方背BOX ジャケットデザイン

■予約情報
好評予約受付中。2021年95までのご予約をお勧めします!
※以降のご予約に関しては各ショップ・ECサイトにお問い合わせをお願い致します。
▼予約・購入詳細
https://10th.anohana.jp/blu-raybox/

■パッケージ内容
(DISC4枚組:本編DISC3枚+特典CD1)

■発売日
20211229()

■価格
25,300円(税込) (Blu-rayのみ)

■収録内容
TVシリーズ全11話+劇場版

■特典
・キャラクターデザイン 田中将賀描き下ろし三方背BOX
・デジケース
・特典CDsecret base ~君がくれたもの~」10th Anniversary ver.

尾崎雄貴(BBHF)、菊池亮太の2名のアーティストによる新アレンジで新録!
secret base 〜君がくれたもの〜」10th Anniversary ver.
作詞・作曲:町田紀彦 編曲:尾崎雄貴

secret base 〜君がくれたもの〜」10th Anniversary piano ver.
作詞・作曲:町田紀彦 編曲:菊池亮太

・ブックレット100P(予定)
・じんたんTシャツ(10周年記念イラストじんたん着用仕様)

※商品内容は予告なく変更となる場合がございます。予めご了承ください。

©ANOHANA PROJECT

textM.TOKU

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