春名風花×ダンディ坂野×スギちゃんインタビュー 映画「みつばちマーヤの大冒険」日本語吹替版で共演

特集・インタビュー
2016年08月29日

世界中で愛される児童文学の名作が、フルCGアニメーション映画化された『みつばちマーヤの大冒険』が9月3日(土)より全国の109シネマズで公開。冒険好きなみつばちのマーヤが、親友のウィリーや、バッタのフィリップらと共にさまざまな冒険の中から成長していく心温まる感動の物語だ。主人公のマーヤに大抜擢された“はるかぜちゃん”こと春名風花さん、ちょっとおとぼけで愛らしいアリのアーニーとバーニー役のスギちゃんとダンディ坂野さんに本作に対する思いや見どころを聞いた。

みんなの“マーヤ像”を壊してはいけないと必死でした

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――吹き替えを担当することが決まったときの率直な気持ちを聞かせてください。

春名: 事務所の方から「『みつばちマーヤ』という作品で良い役が決まりそうだよ」と、ふわっと話は聞いていて、そこから自分の声で合いそうな役を探していました。子供で女の子の役は少ないなと思っていたら、まさかのまさかでマーヤだと分かり、本当にびっくりしました。かなり責任重大だなと思いましたが、それ以上にマーヤの声を演じられることにワクワクしました。

スギちゃん: 僕もマネージャーからこの話を聞いたとき「何で僕?」と思いました。相方はダンディ坂野さんだと聞いたときは「余計に何で?」って(笑)。

ダンディ: キャストにスギちゃんと僕の名前が並んでるのって違和感しかないよね(笑)。

スギちゃん: 実は今日までずっとドッキリだと思っていましたから。きっとうまくアフレコができなくて、こっぴどく怒られるやつだろうな…とか、それぐらい疑っていました(笑)。

――スギちゃんさんはアフレコ初挑戦なんですよね?

スギちゃん: …初めてって言っていいと思います。

ダンディ: この人なんか怪しいんですよ。

春名: いろいろやってたみたいなんですよね(笑)。

スギちゃん: いやいやいや、違いますよ!以前にね、富山県のご当地アニメのキャラクターをやらせていただいたことがありまして。それでも、こんなにリアルに動くキャラクターではないといいますか…。

ダンディ: アニメーションのしゃべっているキャラクターに声を入れるのは“初”ということ?

スギちゃん: そうなんです!

――ご経験者なのに初心者だというのは…。

スギちゃん: 違うんです!(笑)

春名: 声だけの仕事っていうのは2回くらいやっているみたいで、でもどっちもスギちゃんさんを元にしたキャラクターなので、自分じゃないキャラクターに声を入れるというのは初めてみたいです。

スギちゃん: そのとおりです!はるかぜちゃんありがとうございます!

ダンディ: グレーゾーンだよね。

――アフレコ公開イベントで初披露されていましたが、いかがでしたか?

スギちゃん: めちゃくちゃ難しかったです!台本を見てせりふをしゃべていると、画面は次のシーンに進んでいるし、無理だと思いました。イベントの前も全然練習させてくれないんですよ…。

ダンディ: 練習しようと思って楽屋にあったDVDをつけたら、いかんせん英語版でして…。しかもスギちゃんが「どっちがアーニーかバーニーか分からない」って言いだしますし(笑)。

スギちゃん: 動き始めると、もうどっちがどっちなのか分からなくなっちゃうんですよ。

ダンディ: アフレコは難しかったですけど、ウィリー役の野沢雅子さんや、はるかぜちゃんのアフレコを見させていただいて少しずつつかんでいきました。野沢さんからアドバイスまでしていただいたり。

スギちゃん: ありがたいですよね、本当に貴重な経験です。

――春名さんから、お2人にアドバイスはありますか?

春名: 声を聞いたとき、英語版の声を聞いたときと同じ印象を受けたので、すごくいいなと思いました。ぼく自身、世界各国でいろんな方が演じてきたみんなの“マーヤ像”を壊してはいけない!ということを1番に意識していたので、受けた印象が同じっていうのはすごく大事なことだと思いますね。

スギちゃん、ダンディ: ありがとうございます!!

大先輩・野沢雅子さんとの共演は夢の時間でした

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――マーヤの親友・ウィリーの声には、声優界のレジェンドである野沢雅子さんが40年ぶりに同じ役を担当されることも見どころの1つです。大先輩との共演した感想を聞かせてください。

春名: かなり緊張しました。テレビで野沢さんが声優さんとかけ合いしているのを見て、“野沢さんとかけ合いできるなんてすごいな~”と思っていたので、まさか自分がその立場になるなんて夢のようでした。

スギちゃん: 本当に奇跡ですよ。

春名: 野沢さんの声を初めて聞いたのが映画「アシュラ」で、野沢さんの鬼気迫るお芝居に、本当に素晴らしい方だと感激したのを覚えています。アフレコ中も、すごく優しくて。お芝居が上手な方は、周りの芝居の質も高めてくれるんだなぁって。自然体でマーヤを演じることができました。

ダンディ: 僕らにまで「自由に表現していいんだよ」って優しく声をかけてくれたりね。

春名: 収録が早く終わった日に、野沢さんと「悟空」っていうご飯屋さんで打ち上げをしたんですよ。

スギちゃん: え~!?“悟空”と「悟空」で“ごはん”食べたの!?

春名: そうなんです!「野沢さんぜひ来てください!」って誘ったら来ていただきました。あんなに大先輩なのに、すごく気さくな方で、ご一緒できて本当にうれしかったです。

ダンディ: 40年前と同じ役をやるって率直にすごいですよね。マーヤの第2弾がもしあるならば、僕らもまたアーニーとバーニーを担当させてもらいたいよね。

春名: ドイツでは、第2弾が製作されているかもっていう情報を聞いたので…。日本でも続編があればいいですよね。

スギちゃん: そうなってくると、そこにアーニーとバーニーがいるか問題ですよ。

ダンディ: 野沢さんは、「アリは絶対にいるから大丈夫よ」って言ってくださりました(笑)

スギちゃん: アリが急に違う人の声になっても気持ち悪いしね!

ダンディ: そうそう。

春名: ずっと気にしていますよね(笑)。

スギちゃん: 僕たちはそこを全面的に押し出していきますよ。ハマり役がそろったわけですから!

ダンディ: まだハマってませんけど(笑)

スギちゃん: いきなり声が変わってたら気持ち悪いからね!

春名: 続編があることを願いましょう!!

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――本作は、マーヤの大冒険をテーマにした物語ですが皆さんが冒険したいことは?

春名: 目標になってしまうんですが、長く演じ続けられる役をやりたいです。それこそ、野沢さんのように40年ぶりに同じ役をやれるような。理想はこの作品がヒットして、毎年「みつばちマーヤ」ができるようになること(笑)。子供のころに見ていた人が大人になって、その人が子供と一緒に見れるような作品に出たいです。

ダンディ: 僕もそうだな。うちの子が結婚して、子供ができたときに「このアリ、おじいちゃんなんだよ!」って言えるように、ずっとこういう作品に出られるように頑張りたいですね。

スギちゃん: キャスティングする側の人たちがもっと大冒険してほしいですね(笑)。僕を主役で起用するとか、ものすごい大冒険じゃないですか!チャンスがあれば何事にもチャレンジしていきたいです。

ダンディ: 僕たちはミーハーなので、いろんなことにチャレンジしたいよね。今回も声優として野沢さんとご一緒できるんなんて、芸能人になってよかったと思える瞬間だもんね。

スギちゃん: 本当にありがたいですよ。今後ともどうかよろしくお願いします!

――では最後に、本作の見どころをお願いします!

スギちゃん: 若い子たちが失いつつある“団結力”とか、“道徳心”というか、心の喜怒哀楽が少なくなってきているこの世の中で、大事な部分を受け継がせるチャンスじゃないかなと思います。僕自身もね、すごく心洗われて、見るだけでいい人になれる作品なんじゃないかと思います!

ダンディ: 子供が見たら純粋に感じるものがあると思いますし、大人が見ても忘れかけていた心がよみがえってきて、3世代で見られる映画になっています。そして映像がとてもきれいなので見ていて楽しいです。そして、我々2人の活躍もこうご期待!

春名: まず見てほしいのはやっぱり小さな子供たち、そしてそのお母さんお父さん。また、世間に偏見を持ってしまっている方や、不寛容になっている方たちにもぜひ見ていただきたいと思っています。マーヤのいいところは、偏見や先入観をもたずに誰とでも仲良くなれる。そういう方が増えるといいなあと思っています。いろんな方に見て、感じていただきたいです。

 

PROFILE

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春名風花●はるな・ふうか…2001年2月4日生まれ。神奈川県出身。A型。

ダンディ坂野●だんでぃ・さかの…1967年1月16日生まれ。石川県出身。AB型。

スギちゃん●すぎちゃん…1973年8月24日生まれ。愛知県出身。B型。

 

作品情報

みつばちマーヤの大冒険
9月3日(土)より109シネマズにて全国ロードショー

監督:アレックス・ステイダーマン 原作:ワルデマル・ボンゼルス
日本語吹き替え:春名風花、野沢雅子、柿原徹也、ダンディ坂野、スギちゃんほか
2014年/ドイツ=オーストラリア 配給:AMGエンタテインメント

(c)Studio 100 Media, Buzz Studios, Screen Australia, Screen NSW www.maya.tv and www.studio100.eu,(TM)Studio 100

 

●photo/中村圭吾 text/高木祐美