劇場版公開記念『呪術廻戦』榎木淳弥×内田雄馬×瀬戸麻沙美の“1年ズ”座談会!「渋谷事変」は「これをテレビシリーズでやっていたのかと驚くクオリティー」

特集・インタビュー
4時間前
『劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」』
『劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」』

『劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」』が本日11月7日(金)より公開される。2023年放送のTVアニメ『呪術廻戦』第2期の中で描かれた「渋谷事変」を特別編集版で初上映。さらに、続編となるTVアニメ第3期「死滅回游 前編」の1~2話も来年1月からの放送に先駆け世界初公開される。主人公の虎杖悠仁役の榎木淳弥さん、伏黒 恵役の内田雄馬さん、釘崎野薔薇役の瀬戸麻沙美さんにアフレコを振り返ってもらった。

◆「渋谷事変」が劇場版となって公開されます。

榎木:「渋谷事変」をあらためて見返したら、これをテレビシリーズでやっていたのかと驚くくらいのクオリティーで。ストーリーは衝撃的で飽きさせない展開ですし、戦闘続きですが、原作からアニメーションに落とし込んだ表現がすごい迫力で、そこを描き切る大変さを感じました。

内田:息が詰まるようなシーンが多いので、精神的にも肉体的にも体力がいる物語ではあります。ただ、劇場版として一つにまとまったことでその緊迫感を映画館で一気に味わえるというのは、テレビシリーズとはまた違った体験になると思います。

瀬戸:登場人物たちがそれぞれの場所で一斉に戦うので実は短時間の出来事なのですが、どの戦いも胸にくるものがあり、特に虎杖の気持ちを追っていると私自身、苦しくもなりました。劇場版はこの短時間にこれだけのとてつもない戦いが起きていたんだなとあらためて実感できますし、劇場版のクオリティーで大きなスクリーンで見れば、その迫力はテレビシリーズ以上になると思います。

◆特に印象的なシーンは?

榎木:虎杖で言うと、後半の真人戦は数話をかけた長い戦いで。最終的には立場が逆転し、真人が狩る側から狩られる側になって虎杖から逃げ惑う。その姿を雪の中でウサギと狼とともに表現した心象風景は、オンエアを見ていて真人がかわいそうにさえ思えてきて。もちろん真人が招いた結果ではあるのですが、あそこは“狩り”ってこういうことなのかなと不思議な気持ちになりました。

内田:恵はお父さんの(伏黒)甚爾…恵はその関係性を知らないのでよく分からない強敵というくらいの存在でしかなかったでしょうけど、その甚爾とのスピード感あふれる戦いは収録していて僕自身も息を吸えないくらいの緊迫感がありました。でも、最後に甚爾が言葉を投げかけてきた一瞬に戦いの時とは少し違う空気感があって、その緩急が心に残っています。

瀬戸:私はやっぱり野薔薇と真人の戦いです。野薔薇は最後に『「悪くなかった」!!』というセリフもあったように、常に後悔のないように生きてきた人なんですよね。その中でも変化はあって。田舎の人間は悪だと考えてきたけど、必ずしもそうではないかもしれないという余地ができるくらい大切な仲間たちと出会えた。だから、あの言葉をあの表情で言えたのだと思います。野薔薇のセリフには彼女の生き様が乗っかっているので、たくさん考えて演じました。

榎木:ただ、虎杖にしたらその前の七海(建人)、そして野薔薇と大切な人たちが次々倒れていったわけで。しかも目の前で、自分に言葉を残して。野薔薇はそれが『「悪くなかった」!!』でしたが、虎杖は自分のせいだと一人で背負ってどんどん追い込まれるんですよね。七海、野薔薇と続いたことで、その気持ちがより一層強くなってしまった気がします。

◆そういう虎杖を演じるのは榎木さん自身もつらかったのでは?

榎木:僕自身は役を引きずるタイプではないので。もちろん収録中は頑張りますが、終われば背負っているものは下ろせるというか、そんなに影響されずにいられるんです。だから、不思議な仕事だなと思います。

内田:そこをコントロールできるからプロってことですよね?

榎木:いやいや(笑)。いろんな人がいますし、タイプにもよるでしょうけど、僕はつらくはなかったです。

瀬戸:でも、榎木さんはアフレコ現場だと“怖さ”もあるんです。こういう取材とか、普通に話せる場だとそんなことはないんですけど。現場だと何をしてくるか分からなくて。

榎木:いきなり奇声を上げるとか?

内田:そんなことをしたらそりゃ怖い(笑)。

瀬戸:役者さんとしての、いい意味での“怖さ”です(笑)。アドリブとか予想外のことをしてくるので、面白い役者さんだなと思います。

内田:そういう遊び心もありつつ、でも大事なことはちゃんと捕まえてくる。自分の中でそういう理解や落とし込みもできて、その上でどんな球が投げられるだろうかと可能性を山ほど考えて、僕なら選ばないであろう球を選ぶんです。その瞬発力が榎木淳弥のすごいところで。瀬戸さんの言う“怖さ”は、それがあればこそ。だからどんな球を選んだのだろうという期待感がいつもあって、一緒に演じていて面白いです。同じ“プロ”として言わせていただくと(笑)。

榎木:自分もプロってことね?

内田:はい(笑)。まぁ、冗談はおいといて、、それくらい榎木淳弥はすごいということです。

◆内田さん、瀬戸さんのお芝居はどうご覧になっていますか?

榎木:内田さん自身は天真爛漫ですけど、芝居はクレバーというか、理論的に組み立てられていて。現場でシーンの意味を話し合う時も台本を読み込んできているのが分かりますし、このワードを大切にしようという感覚の鋭さもある。しかも、芝居をする上での戦法がその場ごとに違うんです。僕は割とこん棒1本で戦うタイプで、内田さんは装備をいくつも持ってその場に合わせて変えながら戦うタイプ。(五条 悟役の)中村(悠一)さんや(夏油 傑役の)櫻井(孝宏)さんも多分そっちのタイプで、僕とは全然違うのが面白いです。

瀬戸:まさにそのとおりで。しっかり準備されているからこそ、いろんなプランがあるんでしょうね。その場のアドリブにも強くて。頑固そうに見えて柔軟なんですよね。

榎木:アドリブにも返してきますし。

瀬戸:その対応力も準備されているからこそなのか、天性のものなのか。

内田:(スーッと息を吸ってから)…どうなんでしょうね。

瀬戸:この息の吸い方をする時は…。

榎木:ちょけてますね。

内田:分析するのはやめなさい(笑)。でも、現場で何かが生まれる瞬間が一番面白いわけで。周りの役者さんがせっかく面白い球を投げてくれても、僕が拾えなければそこにつなげられない。だからいつでも球を受け取って投げ返せるように、というのは心掛けています。あとは、役が連れて行ってくれますから…ね。

瀬戸:やっぱりプロは違いますね。

榎木:そうだね。

内田:やめてよ。そこもちゃんと「ちょけてる」って言ってよ(笑)。

榎木:今のは書いておいてほしいね。

瀬戸:すごくキザな言い方で「役が連れて行ってくれる」と太字で。

内田:もういいから、早く瀬戸さんの話に移りましょう(笑)。

瀬戸:じゃあ絞り出してもらって…。

榎木・内田:いやいや!

榎木:瀬戸さんも感覚的なようでこれまたしっかり芝居を組み立てられていて、でもやっぱり感覚的なところもあって、無限大の可能性が…。

瀬戸:プロデューサーみたい。デビューするのかな、私(笑)。

榎木:ぜひうちの会社から…。

内田:取材で何を言い始めてるの(笑)。

榎木:それくらい、瀬戸さんには読めないところがあって面白いです。

内田:それはあるよね。瀬戸さんが「こうだ!」となった時の強さはすごく頼りになるんです。ただ、多分そこに至るまでは心細い…“心細ウーマン”で(笑)。いろんなことを考えて探して探して探し尽くすから見つけた答えに自信を持って安心して臨めるんでしょうね。もっと紐解きたくなる人でもあり、そこが可能性ということなのかもしれません。だからぜひうちの会社から…。

榎木:世界へ向けてデビューを(笑)。

瀬戸:(笑)。うれしいです。こんなに私のお芝居やパーソナルな部分を考えてくれる仲間が一緒で。だから弱みも出せるんだと思います。確かに心配性ではあるんです。そうは見られませんけど(笑)。でも、それを現場に持ち込むのは違うので、準備をして心配のないようにしているんですけど、交流のある仲間にはそういう弱みをポロッと出してしまう時があって、それを覚えてくれていたんだと思います。ありがたいです。

◆今回の劇場版では、「死滅回游 前編」の第1話と第2話も先行上映されます。

榎木:「死滅回游」には新しいキャラクターたちも続々出てきて、空気感がまたガラッと変わるので。冒頭の戦いも面白いと思います。

内田:久々の新シリーズで、それを映画館で先に見られるのは特別な時間になるでしょうから、「渋谷事変」と併せて楽しんでいただきたいです。

瀬戸:私も拝見しましたが「渋谷事変」の激動が「死滅回游」で一瞬音をなくすというか、静かになる空気みたいなものを感じて。それを流れで楽しめるという本当に特別な機会なので、ぜひご覧いただきたいです。

PROFILE

榎木淳弥
●えのき・じゅんや…10月19日生まれ。東京都出身。出演作は『鎧真伝サムライトルーパー』(上杉魁人役)、『東京リベンジャーズ』(乾青宗役)、映画『スパイダーマン』シリーズ(スパイダーマン役)吹替など。

内田雄馬
●うちだ・ゆうま…9月21日生まれ。東京都出身。出演作は『WIND BREAKER』(桜遥役)、『とんでもスキルで異世界放浪メシ』(ムコーダ)、『シャングリラ・フロンティア』(サンラク/陽務楽郎役)など。

瀬戸麻沙美
●せと・あさみ…4月2日生まれ。埼玉県出身。出演作は『ちはやふる』(綾瀬千早役)、『最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか』(スカーレット・エル・ヴァンディミオン役)、『怪獣8号』(亜白ミナ役)など。

作品情報

劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」
2025年11月7日(金)公開

<STAFF&CAST>
原作:芥見下々
監督:御所園翔太
制作:MAPPA
声の出演:榎木淳弥、内田雄馬、瀬戸麻沙美、津田健次郎、木村 昴、中村悠一、櫻井孝宏、浪川大輔、島﨑信長、諏訪部順一、緒方恵美ほか

©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

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