
堺雅人が主演を務める日曜劇場『VIVANT』(TBS系 毎週(日)午後9時~9時54分)で、シュウ・ハオラン(漢字表記:周浩然)役を演じるリンリンのインタビューが到着した。
主人公・乃木憂助(堺雅人)ら、自衛隊直轄の非公認組織「別班」と対峙する、“中国の別班”ともいえる民間情報組織「シンシー」の責任者・ハン・リンシン(漢字表記:樊林杏/宮下今日子)の部下として強烈な存在感を放つのが、シュウ・ハオラン(漢字表記:周浩然)を演じるリンリン。
普段は会社員として働きながら、中国でも俳優として活動しているリンリンにとって、今回の『VIVANT』は日本の連続ドラマで大きな役に挑む貴重な機会となった。シュウという人物をどう作り上げ、撮影現場で何をつかんだのか。堺や宮下に加え、シュウらが拉致した別班員・黒須駿役の松坂桃李との撮影秘話とともに、第21話を前に胸の内を聞いた。
リンリン インタビュー
◆第1シーズンはリアルタイムでご覧になっていたそうですね。
昔の日本のドラマには、たとえば『西部警察』(テレビ朝日系)や『あぶない刑事』(日本テレビ系)のように大きなスケールの作品がありましたけど、最近はいろいろなご時世もあって、海外ロケも少なくなっていましたよね。
だから事前情報がほとんどない状態で『VIVANT』の第1話を見た時に「おおっ」となって。カーチェイスも含めてどんどんスケールが大きくなっている。僕は中国でも俳優として活動しているので、こうした規模感の作品自体には触れてきましたが、それを日本のテレビの連続ドラマでここまでやるんだ、ということに正直驚きました。なんというか…「日本のテレビドラマがもう一度大きなことをやり始めたぞ」という、“復活の狼煙”みたいなものを感じたんです。
俳優陣だけでなく、撮影チームも含めて、これまであまりやってこなかったジャンルにギリギリまで斬り込んでいる感じがして。「すごい挑戦をしているな、かっこいいな」と、純粋に視聴者として楽しんでいました。
◆本作にご自身が出演することになった経緯を教えてください。
今も会社員として働きながら俳優を続けているんですが、仕事で仙台にいた時に、株式会社LANTERNの担当者さんから連絡をいただいたんです。「海外で1〜2か月撮影する可能性がある」と聞いて、作品名もキャストも知らされていなかったのに、「これは絶対『VIVANT』だろう」と(笑)。
その後、LANTERNさんを通じてオーディションの案内をいただき出演が決まりました。決定してからも、スケジュールの調整や撮影に向けたサポートなど、いろいろとお世話になって。本当に長く続けてきた中でつながったご縁なので、ありがたかったです。
◆ご家族の反応はいかがでしたか?
出演が決定したことは妻にだけ話していて、子どもたちには秘密にしていました。撮影を終えて帰った時は、見た目がかなり変わっていたので、一番上の子はゲラゲラ笑って、二番目の子は泣いて、末っ子はもう絵に描いたように、妻の後ろに隠れていました(笑)。放送が始まってからは「パパだ!」と喜んで見てくれていました。ただ、拷問のシーンは二番目の子は怖くて見られなかったようです。
◆シュウ・ハオランをどのような人物として捉えていましたか?
僕の中では、野心的な上級管理職というイメージです。部下をまとめながら組織のために忠実に動いている。でも、もしかしたらハンのポジションも狙っているかもしれない。
作中ではシンシーが“中国の別班”のような存在として描かれているので、安っぽい単純な悪にはしたくなかったんです。シンシーにはシンシーなりの目的や正義がある。その上で、別班を応援している方にはしっかり「ムカつく」と感じてもらえる人物になればいいなと考えて演じていました。
◆シュウを演じるために、体づくりもされたそうですね。
衣装がほとんど軍服なので、ある程度体に厚みがないと様にならないかなと。出演が決まってから撮影に入るまで時間が2週間くらいしかなかったので、ラーメンなどの炭水化物をとにかく食べまくって、体重を約6キロ増やしました(笑)。顔もパンパンでしたね。
それから、オーディションの時は髪が長かったんですよ。でも終わったあとに、「スキンヘッドにできたりしますか?」と相談されて(笑)。僕としてはむしろうれしかったです。画面の中で一目でキャラクターとして際立ってくるし、「ぜひやらせてください」と。そこからさらに眉もなくなって(笑)。
◆主人公の乃木役及びリュウ・ミンシュエン(漢字表記:劉銘軒)役の堺さんとの共演はいかがでしたか?
堺さんとは地元が宮崎で一緒なんです。そんなレジェンドとまさか共演できるとは思っていなかったので、本当に泣きそうでした!
撮影現場では堺さんから話しかけてくださったり、僕が何か提案するとすぐに応えてくださったり、質問すれば気さくにアドバイスもくださる。何を投げても平気で返ってくるというか、本当に余裕があって、懐が深い方でした。
ただ、カメラが回ったら敵同士ですからね。堺さんへのリスペクトはいったん断ち切って、好敵手として真正面から対峙することを意識していました。「乃木がカカロット(孫悟空)なら、俺はベジータ(いずれも人気漫画『ドラゴンボール』に登場するキャラクター)だ」くらいの気持ちで(笑)。真正面からぶつかろうとしていました。
◆シンシーの責任者・ハン役の宮下さん、黒須役の松坂さんとの撮影はいかがでしたか?
宮下さんは、最初に拝見した時から「かっこいい!」という印象でした。実際に放送を見ると、画面の中ではさらにかっこいい! でも、カメラが回っていない時はすごく柔らかくて、ほんわかしている印象なんです。ハンとはむしろ真逆なんじゃないかと思うくらい(笑)。
松坂さんとはクランクインの日が一緒で、最初に撮影したのが黒須を拉致するシーンでした。松坂さんはもともと大好きな俳優さんだったので、待ち時間に二人になった時、思わず「ファンだったんです~!」って告白してしまって(笑)。言ったあとで、「初日に何を言っているんだ、俺は」って。しかも相手からしたら、得体の知れない“眉なしスキンヘッド”ですからね(笑)。
撮影では黒須の髪を鷲づかみにしたり、拷問するシーンで顔にべったり血をつけたりと、役としては松坂さんに恨まれそうなことばかりやっているんですけど(笑)。
◆『VIVANT』の撮影現場ならではと感じたことはありますか?
まず、本当に皆さんNGをほとんど出さないんです。長回しのシーンでも、なかなか止まらない。それに、一つのシーンでもカメラ位置を何度も変えて、ものすごく丁寧に撮っていく。
僕は日本の連続ドラマでこれだけ大きな役を演じる経験がほとんどなかったので、最初は「これが普通なのかな」と思っていたんですが、あとから共演者の方に「『VIVANT』は特殊だよ」と教わりました(笑)。
海外でも一か所だけではなく、いろいろな場所へ移動して撮影をしました。ホテルを拠点に何時間もかけて撮影現場へ向かうこともあって大変でしたけど、そこまでして画にこだわる作品に参加できたことは、本当にありがたかったです。
◆序盤は、撮影現場に入っていくことへの緊張もあったそうですね。
周りがすごい実力者ばかりだったこともあって、最初は芝居以外の部分でも緊張していました。
拷問するシーンで、「刺したあとなんだから、手には血がついているはず。最後に黒須の顔へべったりつけてもいいですか?」と提案したんです。それを採用していただけて。そこから少しずつ「信頼してもらえたのかな」と感じられるようになりました。
僕はオーディションで入ったので、最初は「この大事な役を任せて大丈夫か」と、きっと周囲にも不安はあったと思うんです。だから、少し安心してもらえたのかな、と。そこでようやく「撮影現場に入れた」という感覚がありました。
そこからは余計なことを考えず、芝居そのものに集中できるようになりましたね。もちろん最後まで緊張はしていましたけど(笑)、悪い意味での緊張はそこで少し減りました。
◆第21話を楽しみにしている視聴者の皆さんへ、ひと言お願いします。
周はまだ終わっていませんからね。「絶対逃がさねえぞ!(笑)」
番組情報
日曜劇場『VIVANT』
TBS系
毎週(日)午後9時~9時54分
<スタッフ>
製作著作:TBS
原作・演出・プロデュース:福澤克雄
プロデューサー:飯田和孝
<出演者>
堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、竜星涼、山中崇、Barslkhagva Batbold(バルサラハガバ・バタボルド)、Tsaschikher Khatanzorig(ツァスチヘル・ハタンゾリグ)、富栄ドラム、林原めぐみ(声の出演)、内野謙太、花岡すみれ、本間さえ、二宮和也、井上順、林遣都、内村遥、井上肇、市川猿弥、市川笑三郎、平山祐介、珠城りょう、西山潤、濱田岳、坂東彌十郎、小日向文世、キムラ緑子、松坂桃李
©TBS


















