石原さとみ「こういう役がやりたかった」『人生最高の贈りもの』1・4放送

ドラマ
2021年01月04日

1月4日(月)放送の新春ドラマスペシャル『人生最高の贈りもの』(テレビ東京系)のオンライン記者会見が行われ、石原さとみ、寺尾聰、向井理、勝地涼が登壇した。

本作は、余命宣告を受けた一人の女性・田渕ゆり子と、彼女を取り巻く家族の絆を描いた愛と感動のヒューマンドラマ。脚本は『姉ちゃんの恋人』『ひよっこ』などの岡田惠和。監督は60年以上の演出キャリアを誇り、2011年に旭日小綬章を受章した石橋冠が務める。

主人公・ゆり子役には、石原さとみが出演。ゆり子の父親で元大学講師の翻訳家・笹井亮介役は寺尾聰、亮介の元教え子でゆり子の夫・田渕繁行役は向井理、亮介の担当編集者で〆切を守らない亮介に頭を抱える野村役は勝地涼が演じる。

石原は、自身が演じた役どころを振り返り「(ゆり子は)決めたことをちゃんと行動できる勇気のある女性だなと思います。この女性がどんなことを想っているのか、どんな展開になっていくのか、想像しながら見てもらえたらうれしいです」とコメント。「岡田さんの脚本にはすっごく興味があって、いつか絶対に出てみたいなと思っていました」というとおり、今回が岡田惠和の脚本作品に初出演となった。

「脚本を頂いて読んでみたら、1ページ目からこういう世界なんだってすぐに分かる、入り込める台本だなと思い、夢見心地の気分で読ませていただきました」と喜びを表現した石原。「ト書きがとても丁寧に書かれていて、その場の環境や風の音、においが感じられるような台本だったので、撮影が楽しみだなと思っていました」と語る。

岡田惠和が「最も好きなライター」で実は「高校の後輩」だという寺尾は、本作の脚本について「あちこち頭をぶつけてどのように演じようか考えたんですけど、それでも岡田シナリオは思った通りにすっと飲み込んで、すっと演じれば一番近い答えになるんじゃないかなと思いました」と振り返った。

そして「切なくて悲しくて、それでもただ悲しいだけじゃなく最後に胸にふわっと広がるものがある、それをドラマで表現するのは難しい挑戦なんですけど、是非やりたいなと思いました」と脚本を読んだ当時の心境を述べる。

今回親子役で共演した寺尾について、石原は「無意識に空気づくりをしてくれたり、私が以前出演していた作品の感想を言葉で伝えてくれたり、あったかい方だなと思いました」と撮影中の印象を語る。一方、「その後プライベートでライブに行かせていただいたんですけど、その時は全然違いました。色気ムンムンなダンディーなお父さんで(笑)」とギャップを感じたようだ。

寺尾は「なんとか娘と時間を共有する父親を自然に演じられればいいなと思っていました。この役はどれだけナチュラルにやられるか難しいかなと思ったんですけど、石原さとみはこんなに素敵な女優なんだと撮影が終わってから再認識しました」と明かす。

印象に残っているエピソードを問われた向井は、「石原さんとは共演は初めてだったんですけど、最初からずっと喋ってたよね。踏み込んだ話とか。夫婦役ということで距離を詰めたいなと思っていたので、人となりを知ろうということはしていました」と回答。

そこで司会者から「どんな話をされていたのか?」と質問が飛ぶと、石原は「あんまり言えないです(笑)」と恥じらいつつも、「料理やオリンピック、仕事やプライベートな話など色々させていただきました」と語った。

さらに「太陽が出ていた時に光を浴びながらベンチに横並びで座って、同じ方向を向きながらずっとゆっくり喋っていた」ことが印象的だったという石原。「こういう風に夫婦間で時間を過ごしてきたんだろうなって思いました。良い時間でしたね」と言うと、向井も「そうですね」としみじみとした表情に。

「このドラマは“食事”がひとつのテーマ」と述べたのは、勝地。「ご飯を食べるシーンではカットがかかってもみんな食べ続けていて。カットがかかって次のシーンの準備をする間、前室に戻っている時もずっとみんなで喋っていたんです。だから撮影の雰囲気がずっと続いていて、それでまた本番にいくっていう。それがすごく心地良い時間でしたね」と振り返る。

寺尾は以前共演したことがあるという勝地について「どこで覚えてきたのか知らないけど芝居が上手いなと思って。これからも期待しています」と、その成長を評価していた。

最後に石原は「個人的なことですけど、こういう役がやりたかったです」と力を込めて一言。「このチームでそれができたことが本当に幸せです」と言葉をかみ締めつつ、「是非新年から理想を描きながらもあったかくて幸せな気持ちになっていただきたいなと思います」と作品をアピールした。

番組情報

新春ドラマスペシャル『人生最高の贈りもの』
テレビ東京系
2021年1月4日(月)後8・00〜9・54

出演:石原さとみ、向井理、勝地涼、キムラ緑子、角野卓造、寺尾聰
脚本:岡田惠和
監督:石橋冠

あらすじ

東京・豊島区。鬼子母神堂の裏手に佇む小さな洋館に、元大学講師の翻訳家・笹井亮介(寺尾)は暮らしている。妻に先立たれ一人暮らしとなった今は、家事も料理も完璧にこなすが、仕事は自由奔放。〆切を守らない亮介に、担当編集者・野村(勝地)はいつも隣で頭を抱えていた。さらに近所に住む原口光代(キムラ)は、亡き妻から「主人をよろしく」と頼まれたのを口実に、毎日勝手に家に上がり込んでいる。

いっぽう、亮介の一人娘・ゆり子(石原)は、長野県安曇野ののどかな町で、亮介の元教え子で教師の夫・田渕繁行(向井)と暮らしていた。ところがある日、ゆり子が父のもとに帰ってくる。連絡もなく突然の帰省に驚く亮介は理由を尋ねるが、ゆり子は一切語ろうとしない。わかったのは家にいる期間を決めていないということだけだった。これまで「父と娘」の会話をろくにしてこなかったため、二人の間にはぎこちない雰囲気が漂う。

こうして始まった父と娘の2人暮らし。緊張しつつも温かく穏やかに過ぎていくが…実は娘の人生に残された時間はわずかだった。娘が胸に秘めていた決意とは? そしてそんな思いを知った時、父は…。

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