北山宏光&佐藤勝利『でっけぇ風呂場で待ってます』企画・演出の橋本和明Dが語る制作裏話

ドラマ
2021年03月01日

『でっけぇ風呂場で待ってます』

Kis-My-Ft2の北山宏光、Sexy Zoneの佐藤勝利がW主演を務めるドラマ『でっけぇ風呂場で待ってます』(日本テレビほか 毎週(月)深0・59~1・29)。じろう(シソンヌ)、秋山寛貴(ハナコ)、賀屋壮也(かが屋)、水川かたまり(空気階段)といった最強コント師たちが脚本を担当していることでも話題の本作で、企画・演出を務めるのは『有吉ゼミ』『有吉の壁』『マツコ会議』などの人気バラエティを手掛ける日本テレビ・橋本和明ディレクター。シンドラ枠初となるワンシチュエーションコメディという新たな企画に挑んだ橋本Dが、そのきっかけや、制作の裏話を語った。

「絶対に面白い作品にするという意気込みを感じた」

◆『でっけぇ風呂場で待ってます』を企画したきっかけは?

シンドラは以前『卒業バカメンタリー』もやっていたりもしましたし、普段は『有吉の壁』をやっているのもあり、コント師の皆さんもすごい方たちだし、今回のような新しい事をやってみるのもありかと。
シンドラで何か、コメディやシットコムができないかという発想がもともとあってその中で今回、北山君、勝利君という2人を起用して新しいものがやれたらいいね! という話から形になったという感じです。

◆北山さん、佐藤さんに実際、演じてもらっていかがでしたか?

北山君は本当にコメディに慣れているなって感じはしました。何というか勘がいいというか、今回の松見というキャラクターをどう作っていくかという事をすごく計算して作っているタイプで、最初の顔合わせでも本読みの段階から脚本を見て「いや、これはもっと稽古をしたい!」って言ってくれて、すごく意欲を感じました。
しっかりと稽古をして役を作りたいタイプみたいで、そういう意味では松見を着実に形にしていった感はありました。なので、終始安心して見ていられるなって思いましたね。
勝利君は、北山君とは逆で本当に初のコメディという事で、自分はできるだろうかという不安があったみたいで、クランクアップの時に本当にほっとしたと言っていて(笑)。その言葉を聞いた時に、張り詰めた思いやすごい緊張感とも戦っていたのだなと。
それこそ、周りはプロの芸人さんでコメディもバリバリできるし、共演者の方も舞台などでコメディを経験されている役者さんたちなので。そういう方たちと初めてやるという事で本人は不安だとかドキドキだったりしたと思いますけど、それが逆に良いように出ていたのではないかと思いましたね。
本人も本読みとかをテンション上げてやっていたみたいで、一つ一つをどうやったら面白くなるかっていう事を考えてくれて、それが現場でも表情や動きに表されているし、面白くもなっていて、ちゃんと努力で積み上げたたまものだなと感じたし、それぞれ2人とも面白かったですね。

◆北山さんと勝利さんの2人のタッグはいがでしたか?

もともと、2人は仲が良かったみたいだし、プライベートでも2人で旅行にも行ったりもする仲みたいなので、なかなかいい感じだったと思います。
お互いに支えあってというか、北山君がお兄ちゃんみたいな感じでちょっとした合間でも2人で本読みもやっていたり。
時にはお弁当も食べないで本読みをしていたり、その感じがすごくいいなって。
2人の「このドラマに向き合うぞ!」という思いがすごく伝わってきましたし、1人だと大変な部分が2人だからこそできたというところがいいように出たなと感じました。

◆今回、脚本を手掛けるのがシソンヌのじろうさん、ハナコの秋山さん、かが屋の賀屋さん、空気階段のかたまりさんと、最強のコント師がそろっていますが、どのように脚本を仕上げていったのですか?

やっぱり四者四様でいいというか、普通だと統一して1人が脚本を書くんですけど、今回4人が書くという事で4人の“色”が出ないといけないと思いまして。
その中でハナコだったらすごく構造的にうまいコントがあるとか、かたまり君だったらある種、世界観がぶっ飛んでいて普通の人にはない感性があるとか、賀屋君はドラマを一番器用に書けるタイプなのでドラマ的な物語の構成や構築がうまいとか、じろうさんはもうやっぱり圧倒的に世界観があるシソンヌワールドみたいなのがあって、人が気づかないような場所で登場人物が気づいているっていう面白さがあったり、と。
みんな忙しい人ばかりだったので、番組収録やステージなど終えた後の深夜にリモートで打ち合わせをしてというのをひたすら続けて。賀屋君は台本を8本くらい書いてくれたりもして、でも5本くらいは没になっていたり(笑)。
すごい熱量でやってくれているというか、ちゃちゃっと書いてっていうのはないし、お互いにディスカッションもしてこの話は面白くならないとか、書き直していたりもしているので、逆に言うとあの4人がよく付き合ってくれたなという思いが強いです。
忙しい中、脚本も「夜中に書いて翌朝送ります」みたいな事を頑張ってやってくれた4人には本当に敬意を払いたいです。そして、そんな4人が頑張ってやりたいと思わせてくれた北山君と佐藤君の2人もすごくて、お互いにいい緊張感をもって双方の熱量を受け取ったし、絶対に面白い作品にするっていう意気込みを感じた現場でもありました。

◆3月1日(月)放送の第5話はじろうさん脚本回の「バレンタインの妖怪」ですが、見どころは?

バレンタインデーの悲喜こもごもは昔からドラマのテーマだっだと思うのですが、今回それをサスペンスと融合するのが、じろうさんらしくて、ぶっ飛んだ発想です。
そこに毎年チョコをもらえない人間への温かいまなざしもあるので、狂気を描きつつホッコリする不思議な本になってます。
北山君、勝利君というモテの王道を歩んできた人たちが、初めてモテる喜びを巧みに表現している所も面白いです。 あとは、初めて登場する野間口徹さんの存在感とコメディ肩の強さに驚きます。一番ノリノリでした!(笑)

『でっけぇ風呂場で待ってます』
日本テレビほか
毎週月曜 深0・59~1・29

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