斎藤工、『漂着者』共演の白石麻衣は「現場の空気が澄み渡ってきれいになる」

ドラマ
2021年07月19日

『漂着者』

俳優の斎藤工が7月18日、主演する連続ドラマ『漂着者』(テレビ朝日系 7月23日スタート 毎週(金)後11・15ほか)のインスタライブを行った。

本作は、ヒットメーカー・秋元康が企画・原作・脚本を手掛けるオリジナル作品。斎藤が演じるのは、ある地方の海岸に全裸で漂着した記憶喪失のイケメン。ネット上で「ヘミングウェイ」と呼ばれて注目を集め、世間を騒がせている事件を解決に導く予言めいた力を発揮したことで人々から崇められていく。

長髪にヒゲ、白い衣装というミステリアスなヘミングウェイの姿で登場した斎藤は、「放送事故ではありません(笑)。皆さん、僕のこの姿に早く慣れてください」とあいさつ。ヘミングウェイの謎を追う新聞記者役の白石麻衣について「白石さんが現場にいらっしゃると、空気が澄みわたってきれいになる。どんな雑踏でも奥多摩のような澄んだ空気に変えてくれるんです」と印象を語ると、このライブを見ていた白石本人も「奥多摩担当として頑張ります!」と反応した。

撮影現場では共演者たちと発酵食品の話しかしていないと言い、「腸を冷やさないでほしい」「寝る前におなかに手を置いて腸に感謝しています」などと説明。日々実践している“腸活”について熱弁し、「現場でもこういう話ばっかりしているんです」と苦笑した。

ドラマのスタート日は、東京オリンピックの開幕日。斎藤は「東京オリンピックの開幕という日に漂着します。ぜひ、だまされたと思って、まずは1話を見てください!」とアピールした。

斎藤工(ヘミングウェイ役)コメント

このドラマのお話を頂いたのは、実はコロナ禍になる前でした。僕は、秋元康さんは未来が見えているある種の予言者だと思うのですが、このドラマが示唆するものが時代に合ってきてしまった気がして、恐怖に近い驚きのようなものを感じています。もちろん娯楽作品ですし、大変な日々の中、一服の清涼剤になることがエンターテインメントの役割だとは思うのですが、今だからこの作品が生まれた意味のようなものも感じています。そんな必然を持ってエンターテインメントを作っていきますので、この作品と現在のただならぬ情勢を重ね合わせながら、我が事として見ていただけたら楽しんでいただけるのではないかと思います。

◆劇中ではまるで教祖のようにまつり上げられていくことになりますが、もしもご自身がそういう存在になれるとしたら広めたいことはありますか?

先ほどのインスタライブでさんざん声高に言いましたが(笑)、脳ではなく腸が意識を司っていることを知りましたので、やはり「腸を大切に」という「“腸”教」でしょうか。たぶん腸のマークなんでしょうね。収納された管みたいなマーク…本当にごめんなさい、ちょっと引き返せない状態の僕です(笑)。最近、もう腸のことしか考えてません! 皆様の腸のことも、皆様以上に考えておりますので(笑)。

◆初回放送日は東京五輪の開幕式の日でもありますが、五輪に対する思いを教えてください。

スポーツに関してもエンターテインメントに関しても、数年前から受け取り方がかなり変動しています。リアルタイム(視聴)の価値も当然上がっていると思いますけど、同時に自分のタイミングで楽しむ時代に移行していると思うんです。もちろん、放送時間にチャンネルを合わせて見ていただくことが我々の一番の幸せであり、報いではありますが、特にこの作品に関しては「考察」が一番の楽しみ方だと思います。見直すことで新たな発見も出てくるような作品なので、金曜日のよる11時15分~という放送時間だけが全てではない、と。オリンピックに対しても同じように感じています。オリンピックも楽しみたいですね。

◆秋元康さんの世界観が存分に広がっているこの作品において、最初に台本を読んだ時の感想と、実際にヘミングウェイという難役を演じて気づいたことや、感じたことがあればお聞かせください。

最初に頂いたのはプロットという未来予想図のようなものだったんですけど、そこにも作品自体が漂着する場所が描かれていなかったんです。映画と違い、結末を知らないまま作品に関わることがプラスに働く作品だな、と思いました。いざ撮影が始まると、新しい物語が活字として手元に届くたび、「ウソでしょ!?」と驚くような要素が毎話ある! しかも、一過性の刺激的な展開にするためだけのものじゃなくて、非常にロジカルな背景があることに、また驚愕するという…。そうやって物語と日々出合う衝撃が、記憶のない男を演じることと連動するので、このまま秋元さんの手のひらで踊らされていたいな、と思います。

◆もし実際にヘミングウェイがいたら、どんなことを予言してもらいたいですか?

今、東京では4度目の緊急事態宣言、熱海では水害が発生、そしてかつての震災の傷跡もまだ癒えてはいないという状況でもあります。日本にはたくさんの良さがあるのと同時に、天災によって大きなダメージを受けてしまう国でもあると思います。この先、同じようなことが起きないとは言い切れないので、そういった天災の予言をしていただいて、それによってたくさんの方が助かるといいなと思います。

◆髪が長く、ヒゲも生えている、というインパクトのあるビジュアルを演じるにあたって、意識したことや大変だったことはありますか?

漂着時には爪も長い状態だったので、スマートフォンを操作するときに“キャバ嬢の爪の接地面”のようで(笑)、鼻でやるほうが早いんじゃないかと思うときもありました。初期段階はなるべくオーガニックな姿で、と思っていたので、私生活においてそういった弊害がありましたね(笑)。

◆初共演となる白石麻衣さんの印象は変化しましたか?

撮影に入る前は「白」というイメージがぴったりだったのですが、今はもう「白」を通り越して「半透明」までいきましたね。白石さんの周りの空気が浄化されているのを感じるんです。僕単体で長時間画面に映るのは厳しいのでは…!?と思う中、白石麻衣さん演じる新谷詠美がそこにいるということで、放送コード的にも、ひとつのエンターテインメントとしても、とても重要なことなのかな、と心から思っています。

◆全裸での漂着シーンを撮影するにあたって準備したことはありますか?

人工的なものは極力やめようかなと思って臨みました。食べ物もそうなのですが、機械でトレーニングをするのも控えました。僕は逆立ちをすると、自分の体重だけでなく体調も分かるような気がしていまして、お風呂上がりに逆立ちをしています。お風呂上がりだから“脱衣状態”の逆立ちで…そういう意味ではヘミングウェイの登場(漂着)と同じ状態で逆立ちをしてきた日々が多少生かされているかな、と思っています。
また、今は放送コード的にお尻をしっかりと映せないと聞いたのですが、なんとか「全裸漂着」はやりたいとお願いして実現しました。スタッフさんが海水パンツは用意してくださっていたのですが、そのシーンがクランクインだったということもあり、主役としての心意気もお伝えしたかったのと、漂着した僕を発見する役の方々も、海パンを履いて横たわった人より、オーガニックな姿の人にリアクションをするほうが、お芝居する上でもきっと違うだろうな、と思ったので…(笑)。ただ全裸で海に入っていたため、上がれなくなってしまいまして、ずっと浜で地球の一部と化していたら、ヤドカリなどの海洋生物が体の溝という溝に入り込んでくる、という貴重な体験をさせていただきました。

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