

金曜ドラマ『イグナイト -法の無法者-』(TBS系 毎週金曜 午後10時~10時54分)の第8話(6月6日(金)放送)を前に、企画・プロデュース・脚本を手掛ける畑中翔太プロデューサーのコメントが到着した。
本作は、日本の訴訟社会化と飽和する弁護士界の実態をテーマに描く、ダークリーガル・エンターテインメント。2000年以降の司法制度改革により、弁護士の数はこの20年で倍以上に急増し、飽和状態となっている。それによって、依頼人からの弁護士費用が主な収入源となる弁護士たちは、弁護士バッジをつけているだけでは食えない世の中になってしまった。そんな時代だからこそ、もしも弁護士が自ら“人々の間に訴訟を起こさせる”存在となってしまったら…。
「Ignite」=“火をつける”。主人公・宇崎凌(間宮祥太朗)が足を踏み入れたのは、その名の通り、“争いの火種”があるところへと潜り込み、人々に訴訟をたきつけ、あらゆる手段を使って原告を勝訴へと導く、界隈では“無法者”として知られている怪しげな法律事務所。まるで弁護士バッジをつけた“法の当たり屋”ともいえる彼らの目的は金か、正義か…。
畑中翔太プロデューサー コメント
【盗撮事件を通じて伊野尾の過去が明らかに】
宇崎凌(間宮)と轟謙二郎(仲村トオル)は、音部卓郎市長(髙嶋政伸)の証言により、5年前のバス事故における真の黒幕を知る。強大な敵を前に、轟はともに本件を追及していた桐石拓磨(及川光博)と浅見涼子(りょう)を事務所に招集。伊野尾と高井戸斗真(三山凌輝)に自らと宇崎が抱える因縁を明かす。高井戸が事故の真相解明に前向きな姿勢を見せる一方で、伊野尾はどこか浮かない顔をしていた。
バス事故の情報収集を進める中、高井戸のSNSに高校陸上の大会での盗撮写真が流れてくる。三浦彩音(伊礼姫奈)という女子選手のユニフォーム姿が拡散されていた。名前で検索した伊野尾は、「鳥自爺」というアカウントが彩音の画像を多数投稿していることに気がつく。さらに鳥自爺は闇サイトで犯罪動画の販売も行っていた。宇崎は自らの正義感から、その正体を突き止めるべく動き出す。
宇崎とともに彩音の通う高校を訪れる伊野尾。担任を交えた彩音との面談で、伊野尾は自身の抱える過去を打ち明ける。実は伊野尾も高校生の頃、バレーボール部の大会で悪質な盗撮被害を受けていた。盗撮犯・黒田圭介(赤ペン瀧川)はその後実刑判決を受けたが、事件から10年が経った今でも伊野尾の恐怖は消え去らない。浅見はそんな伊野尾に事件当時から寄り添い、見守り続けてきた。最初は「警察沙汰にしたくない」と話していた彩音だが、伊野尾の言葉に心を開く。
その後、宇崎と桐石は、しばらく投稿のないアカウントを買収して闇サイトのオフ会に潜入。鳥自爺こと吉野潤一(濱正悟)に接触し、彩音を狙った集団痴漢計画の情報を手に入れる。当日の動画撮影を行うのは、出所を迎えた黒田であった。彩音の同意を得て、宇崎らは黒田を刑事裁判にかけるべく、現行犯で仕留めることを決意。
犯行当日、彩音を取り囲むように電車に乗り込む盗撮犯ら。車内には宇崎と高井戸が待機している。黒田がスマホを取り出し、盗撮を始めようとしたその時、ホームに伊野尾が姿を現し…。
一方、轟はある高級カラオケ店で吉野に詰め寄っていた。吉野は自動運転を専門とするすご腕のシステムエンジニアで、バス事故に関する情報を知っているようだが…。
【上白石が伊野尾の”表裏”を見事に演じ分け!電車シーンの裏話とは】
第7話で過去のトラウマが明かされた伊野尾。ノリが良くて、人懐っこくて、たまに生意気で、視聴者さんからもそんなキャラクターが愛されている伊野尾ですが、かっこよくバイクを乗り回す姿は、実は「1人で電車に乗れない」というトラウマの裏返しであったり、脚本段階から伊野尾のキャラクターは”表裏”を持って設計していました。
伊野尾を演じる上白石さんにとっては、前半で演じているキャラクターとは逆の表情が、後半に向かって滲み出ていく部分には難しさがあったと思いますが、実際の放送でも、トラウマを抱えていた伊野尾の本当の素顔に共感する視聴者さんがたくさんいたり、1人の女性に宿る複雑な表情を見事に演じていただきました。
電車のシーンは、昼間の運行中の実際の駅のホームと車両を使って撮影を行いました。当日は限られた時間の中でかなりのカット数、緊張感のあるお芝居、そしてアクションまで撮影しなければいけなかったため、事前にテープや椅子を使い電車の車両に見立て、スタッフとエキストラさんでシミュレーションを行いました。俳優部とも実際にこの状況で、この人はどの場所からどんな気持ちでどんな動きをするか?まで細かく意見を出し合いながら準備を重ねました。
ドラマの1シーンではありますが、実際に苦しんでいる方がいるからこそ、この一連のシーンは特に入念に準備し、話し合って挑みました。
【「愛か、正義か」――宇崎らが正面から向き合う】
第5話では「カメレオン桐石」という、イグナイトメンバーの隠密班としての本領を見せた桐石。第8話では桐石が普段周囲には見せることのない、プライベートな一面が明かされます。
これまで桐石には妻がいることは明かされていましたが、第8話ではその妻・綾(映美くらら)が手術を待つ病院の名医が、偶然にもピース法律事務所の訴訟ターゲットとなってしまいます。
その結果、訴訟を取り下げろと訴える桐石 vs 真実を知ろうとする宇崎という、前回コンビを組んでいた2人の対立が見どころの一つです。
また、チャラ石、地味石、キモ石…これまでさまざまな顔を見せてきた桐石ですが、今回は妻のことを深く愛する「やさ石」の顔がみられると思います。
第8話のタイトルの通り、「愛か、正義か」を問うテーマに、宇崎が、桐石が、そして他のメンバーがどう向き合っていくのかにぜひご注目ください。
【6月6日(金)放送の第8話あらすじ】
轟(仲村トオル)は、5年前に事故が起きたバスにGIテクノロジーズの自動運転システムが搭載されていたことをピース法律事務所のメンバーに報告する。すると、GIテクノロジーズと関連がある東亜病院を訴えたいという依頼が偶然入っていることに気付く伊野尾(上白石萌歌)。間接的にでもバス事故の真相に近付けるかもしれないという宇崎(間宮祥太朗)の意見もあり、轟はその依頼を受けることを決める。
依頼人の住菜々子(堀田茜)は、父が脳動脈瘤の手術を受けた2日後にくも膜下出血で亡くなったことに疑問を抱いていた。病院側の説明に違和感を覚えた菜々子は、母に内緒でピース法律事務所に調査を依頼する。宇崎、伊野尾、高井戸(三山凌輝)は病院の看板ドクターで当時の執刀医・河野遼平(坪倉由幸)を探ることに。
調査を進める中、3人は病院内で偶然桐石(及川光博)と遭遇し、妻の綾(映美くらら)が脳動脈瘤の手術を控えていることを知る。その執刀医が調査対象の河野であることを聞き、綾の命がかかった状況に戸惑う。調査続行か中断か…まさかの展開が待ち受けていた――。
番組情報
金曜ドラマ『イグナイト -法の無法者-』
TBS系
毎週金曜 午後10時~10時54分
<出演者>
宇崎凌…間宮祥太朗
伊野尾麻里…上白石萌歌
高井戸斗真…三山凌輝
浅見涼子…りょう
桐石拓磨…及川光博
轟謙二郎…仲村トオル
<スタッフ>
製作、BABEL LABEL TBS
企画・プロデュース・脚本:畑中翔太(『量産型リコ』『お耳に合いましたら。』『絶メシロード』など)
脚本:山田能龍(「全裸監督」「新聞記者(Netflixオリジナルドラマシリーズ) 」「朽ちないサクラ」など)、山口健人
法律監修:福島健史
音楽:森優太
プロデューサー:山田久人、瀬崎秀人、駒奈穂子
編成:松本友香、杉田彩佳
監督:原廣利(「帰ってきた あぶない刑事」「朽ちないサクラ」など)、山口健人(「イクサガミ」『アバランチ』など)、吉田亮
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