中谷美紀「余白、行間の部分を大切に表現」T・マリック最新作『ボヤージュ・オブ・タイム』で“日本語版語り”を担当

エンタメ総合
2017年02月17日

『ボヤージュ・オブ・タイム』 3月10日(金)に公開されるテレンス・マリック監督の最新作『ボヤージュ・オブ・タイム』で、中谷美紀が“日本語版語り”を担当することが分かった。

 本作は、自然科学から見たその年代記を映像で辿りながら、過去―現在―未来への生命の歩みの本質を探るかのように観客をいざなう。オリジナル版では、ケイト・ブランシェットが“語り”を担当する。

 “日本語版語り”を担当する中谷は、アニメーションの吹き替え声優、旅・アートなどのドキュメンタリー番組や洋画の予告編のナレーションの経験はあるが、洋画作品での全編を通しての語りは、本作が初の挑戦となる。

 中谷は、今回のオファーについて「『ツリー・オブ・ライフ』や『シン・レッド・ライン』などテレンス・マリック監督の過去作を拝見していて、表面的ではなく、人間の根源に迫るような、魂を揺さぶる作品をつくっていらしたので、ぜひ、監督の作品にかかわってみたいという思いがあり、お話をいただけたのはとてもうれしかったです」と。

 収録については「監督やプロデューサーのソフォクレスさんからは、『必要以上にお客様をガイドしようとするのではなく、作品に身をゆだねるような形で、なおかつ自分自身に問いかけるように、宇宙を司る、私たちの目には見えないもっと大きなものに語りかけてほしい』というアドバイスをいただきました。声のトーンには非常に気を使いました。抑揚をつけすぎると本当にプロのナレーターの方のナレーションになってしまいますし、かといって感情を露にしすぎると表現がオーバーになりますし。無感情に淡々と読むのでもなくという、各場面で、微妙な表現が求められましたので、緊張しました。何よりもテレンス・マリック監督が伝えようとしている一番のメッセージに自分自身がどれだけ共鳴できるかという、与えられた“語り”のセリフが少ない分、その少ないセリフに込める、余白の部分、行間の部分を大切に表現するよう努めました」と振り返った。

 また、「科学の裏付けとともに撮影された圧倒的な美しい映像に素晴らしい音楽がのり、本当に何回観ても飽きない作品です」と本作の魅力を紹介し、「もし時間さえあれば毎日映画館に通って暗がりの中で観ていたいです。ぜひたくさんの方にご覧いただけたらうれしいです」とメッセージを送った。

『ボヤージュ・オブ・タイム』
3月10日(金)TOHOシネマズ シャンテほか 全国ロードショー

監督:テレンス・マリック(『ツリー・オブ・ライフ』『シン・レッド・ライン』)
製作:ブラッド・ピット、ジャック・ペラン
配給:ギャガ

公式サイト:gaga.ne.jp/voyage

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