又吉直樹の初脚本ドラマ出演の森川葵、作品の舞台・渋谷のすごさを語る

エンタメ総合
2017年12月18日

許さないという暴力について考えろ

 12月26日(火)放送のドラマ『許さないという暴力について考えろ』(NHK総合)の試写会に、森川葵、森岡龍、宮本信子が出席した。

 本作は「許さない・不寛容」をテーマに、渋谷を舞台に描かれる又吉直樹の初脚本ドラマ。“渋谷”という街の本質は何かを取材するテレビディレクターの中村(森岡)と、流行の服を追い求める日々に葛藤する服飾デザイン専門学生のチエ(森川)の2つの物語を交互に描いていく。

 渋谷について“一度はみんなが憧れる街”というイメージがあったという森川は、「『渋谷という街は誰のことも受け入れてしまう』っていうせりふがあるんですけど、どんな人間でも受け入れてしまう渋谷の力はすごい」と撮影を終えて感じたという。そんなことを考えながら渋谷を歩いたという森川。「さっき歩いた時は恐竜がいたり、いろんなファッションをした人がいたりとかして。でも渋谷はそれを受け入れているんです。みんながみんなそこにいて自然なんです」と熱弁した。

 いっぽう、渋谷は“若者の街”だと思っていたという森岡は、「渋谷には本当にいろんな表情がありまして。(撮影で)インタビューさせていただくと、いろんな年代によっていろんな顔を持っている街なんだなという印象に変わりました。そのいろんな方たちを内包してくれる、肯定してくれる街なんです」と撮影を通じて感じたと語った。

 謎の老婆として出演する宮本は、撮影で一番印象的だったシーンについて「歩道橋を歩くシーン」とコメント。続けて「ビルの上から撮っていたので、ほとんどの方が無関心で『なんだこのお婆さんは』みたいな感じだったのですが、たった一人だけお爺さんが私に向かって『大丈夫か?』って言われました。『あっ!まだまだ日本は大丈夫なんだな』って(笑)。この体験はすごくうれしかったです!』と撮影時のエピソードを話した。

 注目の又吉の脚本については、「今まで見たことがないストーリーが1冊の中に広がっていて、読むのがすごく楽しくて、新作の小説を読ませていただいている感じでした」(森川)、「ページをめくるたびにコントのようなお笑いの要素もあってクスって笑ってしまう。それでいて素敵なせりふやエピソードが並べられている素敵な台本でした」(森岡)、「又吉さんの知的な、そして攻撃的な、しかし、優しい。そういうところが詰まっています」(宮本)とそれぞれ語っている。

『許さないという暴力について考えろ』は12月26日(火)NHK総合で後10時放送。

『許さないという暴力について考えろ』
12月26日(火)NHK総合 後10・00~10・49
番組ホームページ:http://www.nhk.or.jp/dsp/matayoshi/