屋良朝幸「やっぱり僕はステージで生きる人間」ミュージカル「Gang Showman」開幕

エンタメ総合
2020年09月19日

ミュージカルコメディ「Gang Showman」のゲネプロと囲み取材が都内で行われ、屋良朝幸、玉野和紀、中山秀征が登壇した。

本作はコロナ渦において、トータルクリエイターの玉野和紀がエンターテインメントの未来をかけ、そしてこの状況を逆手に取った設定を盛り込んだミュージカルコメディを提案。

玉野とは3度目のタッグを組む主演の屋良朝幸が、潔癖症で高所恐怖症な上、金属アレルギーもあるギャング・ジェイムズをコミカルかつハートフルに演じ、また劇中の「とある設定」のため本格的にタップダンスを猛特訓。今まで見たことのない”ソーシャルディスタンスミュージカル”が繰り広げられる。

この状況下で初日を迎えられることについて、屋良は「本当にどうなるかもわからず稽古してきたので、こうして今日ステージに立てていることがすごくうれしいです。やっぱり僕はステージで生きる人間なんだなってあらためて感じました」と喜びを噛み締めた。

実は当初、違う作品での上演を予定していたという本作。玉野は「なんとかこうして開幕出来ることになったのですが、当初予定していた作品ではなく急遽新作をやらなくてはいけなくなって。脚本をほぼ当て書きのような感じで作り直しました」と製作秘話を明かす。

すると記者から「ジェイムズの潔癖症という部分も当て書きですか?」という質問が。それに対して、屋良は「きれい好きなところはありますが、彼ほどでは無いです。もし僕を当て書きしていただくのであれば、その部分は猫アレルギーかな」と弱点を暴露。

本作の見どころの1つは難易度の高い大迫力のタップダンスだが、屋良は「昔は絶対にやらないと思っていた」と振り返る。しかし「それが玉野さんと出会って変わりました。楽器みたいな感覚もあって楽しいし、こういう表現も面白いなって思って」と魅力に気づいたと言う。

タップダンスは15年ぶりの挑戦という中山も「週に1回はレッスンに行って、あとは毎日出来る時間を見つけては自分で練習していました。でも覚えが悪いのと、体が動かないんですよね。変なところに力が入ってしまったり…」と吐露するも、体力は万全だとアピール。その理由について「自粛期間中からマラソンをしていて、トータル300kmくらい走りました。おかげで体重も7kgくらい落ちて。あとはタップを忘れなければ完璧ですね。油断していると地団駄になりますから。どちらを踏んでいるかは本番を見ていただければ(笑)」とジョークを交え、会場の笑いを誘っていた。

そして、屋良と中山は18年ぶりの共演。それぞれがレギュラー出演していた『THE夜もヒッパレ』以来の再会だったそうで、屋良は「覚えてくれているかなっていう不安があったんです。でもお会いした時に『屋良っち久しぶり~!』って声を掛けてくれてとても安心しましたし、その温かさで包んでくれる感覚は昔から変わっていません。すごく頼れる兄貴です」と思いを語る。

それに対し、中山も「あのころは本当におとなしい子でね。まじめで静かな子っていう印象でした。でもそのひたむきな姿勢で、自分の力でここまで来て。こうやって一生懸命頑張っている姿を間近で見ていると『あの子がこんなに大きくなったんだ』って感動します」とほほ笑み、まるで親子のようなその関係性に胸が熱くなる場面も。

稽古の休憩中もよく2人でしゃべっていたそうで、「ジャニーズの先輩方の話から懐かしい話までいろいろとね」「中丸(雄一)くんの面白い話とか(笑)」と盛り上がっていた。

最後は、103日(日)千穐楽公演のライブ配信が決定したことについても触れ、屋良は「舞台を映像で見るってどういう感覚になるんだろう。濃い舞台メイクをしているので僕的には恥ずかしいんですが、きっとまた新しい見え方もあるんですよね」と前向きにコメント。

続けて、「ただやっぱり生で見る良さっていうのがミュージカルにはあると思います。今こういう状況で劇場に来るのが心配という方もいらっしゃると思いますが、こちらは万全の感染対策でお待ちしています。こういう状況だからこそ、笑わせて泣かせてっていう玉野さんマジックがよりみなさんに伝わるのではないかと思うので、ぜひ劇場にも来てくださることを願っています」と締めくくった。

ミュージカルコメディ「Gang Showman」は、918日(金)~103日(日)まで東京・シアタークリエで上演。103日(日)の千穐楽公演ではライブ映像配信も行われる。

 

写真提供/東宝演劇部