加藤シゲアキ、木村拓哉と「同じ役に挑戦したかった」舞台「モダンボーイズ」開幕

エンタメ総合
2021年04月04日

舞台「モダンボーイズ」

NEWSの加藤シゲアキ主演の舞台「モダンボーイズ」が開幕。初日公演を前に、公開ゲネプロと取材会が行われ、加藤のほかに山崎樹範、武田玲奈、作・横内謙介氏、演出・一色隆司氏が登壇した。

今回加藤が挑むのは、1994年に木村拓哉主演で上演された伝説の名作とも言われる青春群像劇。日中戦争が直前に迫る東京・浅草レビュー小屋を舞台に、プロレタリア革命を志す学生で、ひょんなことからレビューの人気者になった矢萩奏を演じる。

加藤が演じる矢萩は、27年前に木村が演じたのと同じキャラクターとあって「正直、恐れ多いです」と本音を吐露。しかし一方で、「木村さんはジャニーズ事務所に入るきっかけとなった先輩の1人。同じ役をやれる機会はこの先ないかもしれないし、僕じゃない人間がこの役を演じたら嫉妬してしまうと思ったので、役者としてチャレンジしたかった」と作品への熱い思いを明かした。

木村には同じ役をやることを伝えたそうで「情報解禁で知るのは失礼かと思って、木村さんのお仕事の合間に。簡潔に伝えようと頭の中に台本を用意して、ギチギチに緊張して行ったら、木村さんが僕を見て『やるんでしょ? モダンボーイズ』っておっしゃって。その瞬間、台本が総崩れです(笑)。「あぁ…はい…」ってアワアワしてしまった」と苦笑いを浮かべるひと幕も。

本作を手掛けた横内謙介氏が「最初、加藤さんが作家なので(小屋付き作家の)菊谷役がいいのではという話もあった」と明かしつつ、「加藤さんが木村さんの役を継承したい。あわよくば木村超えを狙いたいと言っていた」と暴露(?)すると、加藤は「そんなこと言ってない!」と大慌て。

「(同じ役をやるのは)本当に怖い、緊張するんですから。映像資料として当時の公演を見ましたが、当時21歳で演じられていてとても素晴らしかった。正直、超えるのは不可能かと。別人を演じるつもりで臨まなければと思いました」と語った。

会見の冒頭には、山崎樹範が「このたびは吉川英治文学新人賞を受賞させていただき、ありがとうございます」とあいさつし、すかさず加藤が「あなたじゃないです!」とツッコミを。「シゲノリじゃない?」「シゲ違いです(笑)」と、“Wシゲ”が息の合ったやりとりを繰り広げ、場を和ませた。

受賞を受けて稽古期間中にカンパニーからのお祝いもあったそうで、「おめでとうございますという皆さんの掛け声と、ピアノ奏者の方が演奏してくださって。武田さんからは小さいくす玉をいただきました」とにっこり。

時代が戦争へと進む中でレビューの上演に情熱を燃やす若者たちを描いた作品とあって、「コロナ禍にある今の時代にシンクロすると思いますし、過去から学ぶことで、全てのエンターテインメント業界が壁を乗り越えるヒントがあるはず。無事に幕が開くことにホッとしてますし、このまま完走できれば」と決意を語り、「観客として来ていた新国立劇場に立つのは夢のよう。皆さんの心に響き、一歩を踏み出す勇気をもらえる舞台になれば」とアピールした。

舞台「モダンボーイズ」
作:横内謙介
演出:一色隆司
出演:加藤シゲアキ/山崎樹範、武田玲奈、坂口涼太郎、溝口琢矢、松田賢二、きづき、伴美奈子、羽子田洋子、清瀬ひかり、紺崎真紀、橋本菜摘、大川亜耶、須田拓未/加藤虎ノ介、新保悟志、大鷹明良

東京公演
2021年4月3日(土)~16日(金)
新国立劇場 中劇場

大阪公演
2021年4月28日(水)~30日(金)
COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

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