富司純子×シム・ウンギョンW主演「椿の庭」新キャストに鈴木京香ら

映画
2020年03月29日
「椿の庭」

 富司純子とシム・ウンギョンがW主演を務める映画「椿の庭」の新キャストとして、鈴木京香、チャン・チェン、田辺誠一、清水綋治の出演が解禁された。

 本作は、椿が咲き誇る一軒の家に住む絹子(富司)と絹子の娘の忘れ形見である渚(シム)、そしてそこを訪れる 人々の一年間を描いた物語。写真界の巨匠・上田義彦が構想から15年の歳月をかけて完成させた初監督作となっている。

 解禁されたキャストは4人。絹子の娘で、渚にとっては叔母の陶子を鈴木。招かれざる訪問者・黄(ファン)をチャン・チェン、黄と共に絹子の家を訪れる戸倉を田辺誠一、絹子の亡き夫の旧友・幸三を清水綋治が演じている。

 さらに、富司、シム、鈴木、チャンから、本作にかけた思い、自身の演じた役柄についてコメントが到着した。

<富司純子 コメント>

私の演じた絹子は夫との幸福な日々を過ごした幸せな女性で、純粋なかわいい人でした。その彼女をイメージし、上田監督の希望で衣装には私の着物を使いたいとのことで、撮影前に何十枚もの着物と帯を合わせ、その中から選んでいただきました。撮影をした場所の、庭の藤棚の美しさ、家の歴史ある風格、庭から見える海、時間によって変わる景色など…全てが今も印象に残っています。共演のシムさんはかわいいし、鈴木さんは本当の娘のように思えました。そして、上田監督は演技しやすいように雰囲気作りをしてくださり、カットごとにとても良い気分にさせてくださいました。自然光の照明、カメラアングルの美しさなど映像の素晴らしさを楽しんでいただきたいです。

<シム・ウンギョン コメント>

まず、富司さん、鈴木さん、チャンさんはじめ尊敬する役者の方々と共演ができたこと、上田監督の初映画に参加できたことを本当に光栄に思っております。脚本を読ませていただいた時は、水彩画のようなイメージが浮かび、心が落ち着くのを感じました。とても淡白ながらも余白の中に深いイメージがたっぷり入っていると思いました。私の演じた渚は優しい人で、でもどこかでずっと自分探しをしているようでした。撮影しながら彼女が成長していくことを感じ、一緒に喜んだり悲しんだりしていました。そして、富司さんとは一番長くご一緒して、私がまだ日本に慣れていないことを気にかけていただいたりとても心強かったです。美しい時間を皆さんにもぜひ観ていただきたいです。

<鈴木京香 コメント>

これまで何度もご一緒させていただきました上田さんの、美しい絵、涼やかな映像が映画になるという事で、完成をとても楽しみにしていました。そして、家族と家を案じる心優しい女性の役で出演する事ができたことをとても嬉しく思っています。私にとって、海を眺める日本家屋で富司さんと母と娘として接した時間は、何にも代えがたい貴重で幸せなことでした。美しい佇まい、優しい声、丁寧な所作…日本女性として、女優として、憧れの方です。また、亡き母の姿を求めて日本にやってきた切なく可憐な渚は、ウンギョンさんの姿にぴったりと重なって、渚のことが大好きな叔母の気持ちに自然になれました。多くの方に暮らしを愛しむすてきな時間を過ごしていただければと思います。

<チャン・チェン コメント>

上田監督の脚本は詩的な美しさを潜め、読んでいるうちに自然と脳裏に優美な映像や光景が浮かびました。今回は日本語の脚本とセリフということもあり、特に言葉への理解と練習に努めました。撮影前には監督と役柄について意見を交わし、撮影中も監督のスタイルを観察することで、この映画で構想されている世界観への理解を深めることができました。共演した富司さんについては、撮影前に多くの出演作を鑑賞しました。現場では、富司さんが座っているだけで役に注ぐありったけの感情やエネルギーが伝わってきました。ウンギョンさんは、非常に聡明かつ明敏な役者で、監督が投げかける課題を的確に解釈しています。彼女の芝居には驚かされました。

映画「椿の庭」
2020年7月よりシネスイッチ銀座他で全国順次公開

出演:富司純子、シム・ウンギョン、田辺誠一、清水綋治/チャン・チェン/鈴木京香

監督・脚本・撮影:上田義彦
製作:映画「椿の庭」製作委員会
配給:ビターズ・エンド

<ストーリー>
かつて夫と語り合い、子供たちを育てた家に、今は孫娘の渚と住む絹子。夫の四十九日を終えたばかりの春の朝、世話していた 金魚が死に、椿の花でその体を包み込み土に還した。命あるものはやがて朽ちる。家や庭で起こる些細な出来事、過去の記憶に想いを馳せ慈しむ日々の中、ある日絹子へ一本の電話がかかってくる――。

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