7月24日(金)より全国公開となる映画「プラド美術館 驚異のコレクション」のトークイベントが、7月15日(水)に開催。日本語吹替版のナビゲーターを務める、今井翼が登壇した。以下、オフィシャルレポートを掲載する。
本作は、2019年に開館200周年を迎え、世界最高峰と言われるスペインのプラド美術館の全貌に迫るドキュメンタリーだ。毎年約300万人が訪れるというプラド美術館は、スペイン黄金時代に生きた王と王女が、自らの意志と審美眼で収集した唯一無二の美の殿堂。広大な敷地に膨大なコレクションが収められたプラド美術館を、アカデミー賞主演男優賞に輝いた俳優のジェレミー・アイアンズが案内してくれる。
トークイベントが開催されたのは、スペイン語圏の文化普及に努めるスペインの国営組織インスティトゥト・セルバンテスの東京支部だ。館長のビクトル・ウガルテ・ファレロンスによる挨拶の後、「スペイン語の最高の生徒さんです」との呼びかけにより登場した今井。2013年スペイン文化特使、2014年スペイン親善大使を務めた今井は、久しぶりに再会した旧知の仲である館長に「お久しぶりです。本日は館長や皆さまと一緒の時間を過ごせて嬉しいです」と、流暢なスペイン語で挨拶をする。
そして「僕にとっては新たなチャレンジであった『プラド美術館 驚異のコレクション』の吹き替えを務めさせていただけたことは、身に余る光栄でした。ようやく皆さまにご覧いただける日が来て良かったです」と、コロナ禍で公開が延期となった本作が無事公開できることへの喜びを口にした。
スペインを最初に訪れたのは約15年前という今井は、「フラメンコがきっかけで初めは訪れたのですが、スペインの文化にすっかり魅了されました。僕にとって初めて訪れた美術館がプラド美術館なんです。僕の大好きなスペインの文化・伝統をようやく皆さまにお届けできてうれしい」と語る。
また「僕は、感覚的に好きだと思ったものを掘り下げることが多いんです。プラド美術館で展示されている中ではシュルレアリスムの先駆けともいわれている、ゴヤやダリの作品が大好きなんです。実は自分の家のトイレにはダリの絵がバーっと飾ってあって“ダリベン”と呼んでいるんです(笑)」と、会場を沸かせた。初めて挑戦した吹き替えの仕事に関しては「作品名、作家の名前が日本語では馴染みのないものも多く難しかった」と明かし、仕事を通して学びになったという。
プラド美術館の館長で、本作にも出演しているミゲル・ファロミールからのビデオメッセージが流れると、「また美術館で作品を鑑賞できる日が戻ってきて嬉しいです。自分もプラド美術館に展示してある作品からたくさんのエネルギーをもらいました。プラド美術館には想像を超えるものがあります」と賞賛の言葉を述べた今井。
本作についても「この映画はそれを最高峰の映像、音楽で、美術館での鑑賞とはまた一味違う臨場感を味わうことが出来ると思います。いつか世界が落ち着いたら、映画で得た知識をもとにもっと作品をじっくり見に、再びプラド美術館を訪れたい。スペインに行きたい」と、熱い思いを口にした。
さらに、プラド美術館の再オープンのタイトルである「Reunion」=再会・再結成にかけて「1年間休養をとらせていただいたのですが、僕にとってはこの声のお仕事というのがリスタートではなく新たなスタートでした。お芝居やダンスはもちろん、声のお仕事はずっとやりたいと思っていたのですが、これだけ壮大な作品に携われるとは思ってもいませんでした」と、自身のリスタートについて述べる。
最後は「『プラド美術館 驚異のコレクション』は美術館の深い歴史と今修復作業などに携わられている方々の生きた証言など、濃いドキュメンタリーに仕上がっています。この映画をきっかけに芸術を楽しんでもらえたらと思います」とアピールし、イベントは終了した。
<実施概要>
日時:2020年7月15日(水)
場所:東京・インスティトゥト・セルバンテス
登壇者:今井翼 ビクトル・ウガルテ・ファレロンス(インスティトゥト・セルバンテス東京館長)
<作品情報>
「プラド美術館 驚異のコレクション」
2020年7月24日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ、新宿シネマカリテほか全国公開
ナビゲーター:ジェレミー・アイアンズ
監督・脚本:ヴァレリア・パリシ
配給・提供:東京テアトル/シンカ
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