小沢健二らのコメント到着!「ジオラマボーイ・パノラマガール」本編冒頭映像も解禁

映画
2020年10月23日

<小沢健二(アーティスト)コメント>

キッズなるものは透明な、抽象的な、誰でもない魂として在り、
その身体が僕や京子さんでも、この映画の彼や彼女でも、
そして今はまだガキンチョの子たちでも、永遠に続くのかも
−−そうだ、きっと、大人なるものも。

<吉本ばなな(小説家)コメント>

若いときだけの苦しみ、キラキラを細部まで再現。
なんだか、とーってもいい映画だったな!

<黒沢清(映画監督)コメント>

埋立地の青春は空を飛ぶがごとく、滑らかで、白く、薄い。地に足など絶対に着けぬ。
ちょっと不安だがそれが冷徹な現実というものだ。私はこの2人に未来を任せていい気がしてきた。

<山内マリコ(作家)コメント>

建設中のタワーマンションを遊び場にする東京の子供たちがまぶしい。
元気いっぱいに片想いする女の子と、たじろぐ男の子も。
あちこちで、20世紀と21世紀が交差する。
都市の風景は無慈悲なほどあっけなく変わる、流行は素知らぬ顔で循環する、
人だって交換可能なパーツみたいに入れ替わっていく。
たしかなことはただ1つ。世界はいつだって10代のもの。

<濱口竜介(映画監督)コメント>

重層的な都市空間で、ボーイ・ミーツ・ガールやガール・ミーツ・ボーイやガール・ミーツ・ガールが交錯する。
少女たちはすれ違い、振り向き、倒れ込む。
身振りの数々が、彼女らのからだを突き動かしているものを語らずとも示す。
2020年代、天才が本領を発揮する。その嚆矢!

<今泉力哉(映画監督)コメント>

瀬田なつき監督の映画が好きだ。
どきどきする。
登場人物が、映画がずっと踊ってる。
この映画に流れる時間。せつない目線。
山田杏奈さんも鈴木仁さんも好きになる。

<佐々木敦 コメント>

高低差へのこだわり、ガール・ミーツ・ボーイ、日常に穿たれる異世界、
これはまぎれもなく瀬田なつきの映画だ。
岡崎京子的世界の現在への時間移動ではなく、岡崎京子的世界の現在形の不成立こそが、本作のテーマだ。
すなわち、シリアスの否定の否定、ピュアへの懐疑の終わり。

<しまおまほ(作家)コメント>

ああ、わたしっていつ岡崎京子の世界みたいな人物になれるのかしらってあの頃は悩んでいたけれど。
振り返れば、立派に登場人物やっていたじゃないかって思う。カッコいい役じゃあなかったけれど。
……今だって。駆け抜けるような、涙が出るほど酸っぱい青春はもうそこにはないけれど。
ふと見上げる青空が、あ、今わたし岡崎京子の世界にいる。
そう思わせることが、たまにあるのだ。

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