サンドウィッチマン インタビュー「見てほしいけど、見てほしくない」dTV『サンドウィッチマンのぶらり即席コントの旅 DX』

特集・インタビュー
2018年02月13日

サンドウィッチマンとゲストが街ブラをしながら即席コントを行うバラエティ番組に未公開映像を加えた完全版『サンドウィッチマンのぶらり即席コントの旅 DX』が、映像配信サービス「dTV」で配信中。「もう出たくない」とぼやくゲスト続出の過酷なロケに挑んできたサンドウィッチマンのお2人に、番組への思いを聞きました。

サンドウィッチマン インタビュー
◆『ぶらり即席コントの旅』に出演した感想は?

伊達みきお:ハードですね。終わった瞬間ドッと疲れる。ゲストで来てくれた人もみんなそう言います(笑)。


◆その理由はどんなところにありますか?

伊達:即興のコントで、設定も打ち合わせもなく始まるんです。いまだかつてない番組だと思います。


◆印象に残ったゲストは?

伊達:ベッキーですね。新大久保でね。いろんな人から声をかけられて。「ベッキーじゃない?」「久しぶりに見たよ」って(笑)。

富澤たけし:人気あったよね。

伊達:「久しぶりって言うな!」って(笑)。


◆ベッキーさんの回で印象に残っていることは?

伊達:やっぱりすごくできるなと思いました。芸人でもないのに、すごいなと思いましたね。まず自分から設定を作ってきましたからね。なかなかそういう人っていなくて。普通は萎縮するんですけど、ガツガツ。さすがベッキー(笑)。
女性1人で芸人じゃないゲストっていうのはいなかったんです。だからこっちがある程度引っ張らなきゃいけないのかなって思ってたら、すごいやってきた(笑)。そういう意味ですごく楽でしたね。

新大久保のエステ屋さんで、富澤の顔をクリームまみれにするっていうのを僕は控えめにやったんですけど、ベッキーは後先考えないでその何倍もやったっていうのは衝撃でした。

富澤:僕は目をつぶってるので、どっちがやってるのか分かんなくて(笑)。思いっきりやってましたね。

伊達:あの思いきりの良さはすごいよね。

富澤:あんまりきれいに終わることはないんですけど、ベッキーのときはきれいに終わった(笑)。すげーなって思いました。


◆きれいに終わらないことが多いんですか?

伊達:きれいになんか終わらないですよ、基本的には(笑)。台本がないわけですから。見事なオチで終わるってことはないですね。あ、でも小峠(英二)もさすがだったね。

富澤:うまかったですね。

伊達:あれは傑作が出来たね。

富澤:だいたい人数が増えると、俺はこっちに行きたいのにこの人はあっち行きたいんだみたいな。難しいですね。

伊達:周りが自分が考えることとはまったく違うことをやってくるので、そこでしっちゃかめっちゃかになるんですよね。これは一体なんのコントなんだろう…って(笑)。東京03のときは大変だったなあ。

富澤:人が多いとね。

伊達:角田(晃広)さんが雰囲気を変えてくるので…あれはつらかったですね(笑)。


◆これからゲストに来てほしい人はいますか?

伊達:役者さんとか来ても面白いのかな。あんまり大御所の芸人がくるとこっちが萎縮しちゃうんで。そういうとスタッフがはめるような気もするけど(笑)。
でも、基本的に即興で街ブラなので、誰が来ても、みたいなところはあります。一気に仲良くなれるしね。やっぱりこの人すごいなとか思うんですよ。


◆つらい時間を共有することで仲良くなるんですね。

富澤:ニッチェの江上(敬子)は怖くてまだ見てないって言ってました(笑)。


◆dTVでは“完全版”ということでより恥ずかしいシーンも…

伊達:ありますね。

富澤:まあAVみたいなもんですよ。

伊達:AVじゃないよ!(笑)

富澤:裏ビデオみたいなもんです。

伊達:違います!(笑)

サンドウィッチマン インタビュー
◆漫才の経験は番組で生きていますか?

伊達:生かせてるとは思うんですけど、いかんせん2人だけのことではないので。ゲストが入ってきて、1人ではなくて何人もいたりするとなかなかそれを生かせないというか。意外と富澤が置いてけぼりになったりする(笑)。

富澤:そうですね。


◆今回の即席コントで磨かれた部分はありますか?

富澤:磨かれてるのかなあ…ハートは強くなってるのかもしれない。基本的にお店のこととかはまったく覚えてないです(笑)。いつホラ貝が鳴るんだろうってドキドキしてて。


◆けっこう鳴りますよね。

伊達:けっこう鳴るんです。思った以上に鳴る(笑)。

富澤:そんなに鳴るんだ!?と思いながらやってます。


◆そっちのほうが気になっちゃう?

富澤:ゆっくりその街を堪能したいんですけど、そういう余裕がない番組です。


◆“ぶらり”よりも“コント”ですね。

富澤:コント番組です(笑)。

伊達:ぶらりは置いといて、みたいな(笑)。スキルは上がると思うけどね。


◆出演している『イッテンモノ』では制限時間10分でオリジナル漫才を作りますが、10分でも考える時間があるのと全くないのとでは違いますか?

伊達:違いますね。やっぱり考える時間があるとなると、それなりのものをやらないといけないという責任感というか。だけど、この番組はホラ貝が鳴ったらすぐ始まるので、クオリティはそんなに…(笑)。そこらへんの逃げ道があるので、まだやりやすいのかな。

富澤:『イッテンモノ』とこの番組を同じ日にやるときがあるんです。そういうときはじんましん出ますよね(笑)

伊達:次の日休みたいよね(笑)。

富澤:まぁ疲れますよ。


◆番組の最後にロケの足を引っ張った人が罰を受けますが、あれを決めるスタッフさんはどんな方なんですか?

伊達:もうずっと一緒にやっていて、BSフジの『東北魂TV』とかを一緒にやってくれている方です。


◆ダメ出しも辛口だけど的確で。

伊達:もうドSですからね(笑)。でもあの方がいるから面白くなってるっていうのはありますね。


◆ホラ貝はあの方が鳴らしているんですか?

伊達:そうです。止めるタイミングもやっぱりうまいんですよね。そのへんはすごく信頼しています。「いま止めるところだろ」っていうことはそんなにない。


◆児嶋一哉さんの回のホラ貝ワークも素晴らしかったですね。

伊達:そうそう(笑)。

富澤:でも間違って鳴らすときがあるんですよ。リモコンみたいなのを持ってるんですけど、間違って押すときがあって、どっちなんだ?って(笑)。


◆ロケの反省点はありますか?

伊達:比較的僕が設定をすぐ決めちゃうところかな。富澤から設定を作ることはあんまりないもんね。入るタイミングを狙っているっていうポジションだもんね、どっちかというと。

富澤:入り遅れるとゲストが多い時とかは本当に何やったらいいか分かんなくなっちゃうんで、なるべく早めに入りたいなと。


◆ロケの間に相談したりは?

伊達:これ、マジでしんどいですからねっていう話をするくらいですね。いつ鳴るか分からないし、いきなりオープニングで鳴るので。道路しかないところで展開っていってもね、穴掘ってる業者になるとかそういう…

富澤:それ多いですね。


◆酒屋さんで、とかそういうほうがやりやすい?

伊達:何かシチュエーションがあったほうがやりやすいですね。東京03のときひどかったもんな。俺が埋蔵金があるんじゃないかって言ったら、角田さんが昔からしてた眼鏡が埋めてあるみたいな…わけ分かんない(笑)。
こっちが決めた設定に乗ってこない人もいるんです。それをどうするかが難しいですね。で、俺がだいたいボケに回っちゃうからね。

富澤:どのくらい難しいか、一回やってみればいいんですよ!友達とやってみたら分かる(笑)。

サンドウィッチマン インタビュー
◆ゲストがツッコミの芸人さんだと比較的うまく回っているような印象があります。

伊達:そうですね。こっちがボケたがりなので(笑)。だから小峠なんかはすごく楽でしたね。小峠の回の食い逃げのコントは秀逸だったよね。あれはたぶんこれまでで一番普通に見れたコントだよね。

富澤:確かに柴田(英嗣)さんとか、ツッコミの人がくるといいよね。

伊達:柴田さんはちゃんと回してもくれるしね。


◆気に入ってる回はありますか?

伊達:井戸田(潤)さんの回は、初回にしてはよかったのかな。3人共やったことがない中で始まって、それでちょっとつかんだというか。この番組はこういうことなのかっていうのが分かった回ですね。初回のわりには成立してたなと思います。


◆富澤さんはいかがですか?

富澤:(きっぱりと)ないですね。

全員:爆笑

富澤:でも(カンニング)竹山さんの回は、あ、こういう感じのボケをする人なんだって。基本変な人になるんだっていうのを発見できたかな。

伊達:柳原可奈子ちゃんはやっぱりさすがでしたね。

富澤:インジョン(インスタントジョンソン)さんがひどかったような記憶が…

伊達:インジョンさんもそうだけど、トリオはひどい(笑)。東京03も豊本(明長)さんがね、最後にとんでもないオチがあって。


◆まだ23区を制覇していませんが、制覇したら次は…

伊達:全国制覇っていうことになるんじゃないですか(笑)。

富澤:地獄だな(笑)。

伊達:全世界でいけるわけで、先は明るいです。ライフワークとして(笑)。


◆それでは最後にファンにメッセージをお願いします。

伊達:これからもネタもしっかりやっていきます。好感度を崩さずに(笑)。

富澤:この番組、見てほしいですけど、見てほしくないなというのもあります。

伊達:キチッとしたコントはサンドウィッチマンのネタとしてあるんですけど、それ以外の部分で、即興だとこんなふうになっちゃうんだよ、難しいんだよというのを分かってほしい(笑)。

富澤:嫌いにならないでほしい(笑)。

伊達:僕はやっていてすごく面白いですし、番組も面白いので達成感がありますね。

 

■PROFILE

サンドウィッチマン

1998年9月にコンビを結成。2007年「M-1グランプリ」で敗者復活枠から見事グランプリに輝く。
みやぎ絆大使、東北楽天ゴールデンイーグルス応援大使、ベガルタ仙台仙台市民後援会名誉会員、喜久福親善大使、宮城ラグビー親善大使、松島町観光親善大使、伊達美味PR大使を務める。

伊達みきお●だて・みきお…1974年9月5日生まれ。宮城県仙台市出身。A型。
【ブログ】サンドウィッチマン伊達の「もういいぜ!」(http://ameblo.jp/mikio-date/)

富澤たけし●とみざわ・たけし…1974年4月30日生まれ。宮城県仙台市出身。AB型。
【ブログ】サンドウィッチマン富澤の「名前だけでも覚えて帰ってください」(http://ameblo.jp/takeshi-tomizawa/)

 

■番組情報

dTVバラエティ『サンドウィッチマンのぶらり即席コントの旅DX』好評配信中

dTVでしか観ることのできない「特別回 エイベックス本社ビル編」は2月15日(木)から独占配信スタート

https://youtu.be/DLC_z66o4hg

番組特設サイト:
https://video.dmkt-sp.jp/ft/s0005405

<出演>
サンドウィッチマン(伊達みきお・富澤たけし)

<ゲスト>
#1 井戸田潤(スピードワゴン)
#2 じゅんいちダビッドソン
#3 小峠英二(バイきんぐ)
#4 江上敬子(ニッチェ)
#5 児嶋一哉(アンジャッシュ)
#6 柴田英嗣(アンタッチャブル)
#7 飯尾和樹(ずん)
#8 三四郎
#9 東京03
#10 ベッキー
#11 柳原可奈子
#12 カンニング竹山

<スタッフ>
構成:水野としあき
演出:有川崇
ディレクター:原武範、曽我和隆
プロデューサー:辻村和也、仲村孝明
主題歌:加治ひとみ「Breaking Free」(avex trax)