勝地涼×伊藤淳史インタビュー「合言葉は“ギスギスしないように!”」『破天荒フェニックス』 | TV LIFE web

勝地涼×伊藤淳史インタビュー「合言葉は“ギスギスしないように!”」『破天荒フェニックス』

特集・インタビュー
2020年01月01日

『破天荒フェニックス』
『破天荒フェニックス』

勝地涼さんと伊藤淳史さんが共演するドラマ『破天荒フェニックス』(テレビ朝日系)が2020年1月3日(金)より3夜連続放送される。実話を基にした話題の同名ビジネス小説が原作で、勝地さんは倒産寸前の眼鏡チェーンを買収して世界進出を目指す破天荒な新社長・田村雄司、伊藤さんは経理担当として金策に奔走するパートナーの奥田吉弘を演じている。お二人に本作の見どころや、物語にちなんでご自身の“野望”を伺いました。

『破天荒フェニックス』

◆今作のオファーを受けた時、どんなことを思いましたか?

勝地:まず連続ドラマで主役を演じるのは初めてだったので、僕でいいのかなという思いはありつつも、正直うれしかったです。それから台本を読ませていただき、僕が演じる雄司というキャラクターは、もちろん破天荒ではあるのですが、仲間や信念などを大切にしていて熱い男だなと感じました。うそみたいな物語ですが、実話が基になっているとのことで演じるのが楽しみでした。

伊藤:台本が本当に面白いんです。「やりすぎだよ」「あり得ないでしょ」って思ってしまいましたが(笑)、実話を基にしているので。だからこそ思い切って演じられるなと。本当に破天荒だなと思うところがたくさんあって、その一連のエピソードがまさにエンターテインメントというか。台本を読んでいても、実際にお芝居をしていてもワクワクできたので、視聴者の方々にも同じように感じてもらえるのではないかと思います。

◆本格的な共演は初めてだそうですね。

勝地:今回、伊藤さんとお仕事できるのが本当に楽しみだったんです。子供のころからドラマなどで拝見していて…と言っても年齢は3つしか離れていないのですが(笑)、その中で僕が抱いていた伊藤さんのイメージが、台本を読んだ時に奥田さんという役とぴったり合致して。“もうこれ、伊藤さんしかいない!”というくらい。現場では、僕がどんな球を投げてもリアクションしてくださいますし、僕が突っ走っている時は抑えてくださるので助かっています。さすがだなと。

伊藤:この作品は登場人物たちの会話で物語がどんどん進んでいくのですが、中でもやっぱり主役である涼君のセリフ量が圧倒的に多いんです。それでも涼君はパーフェクトに頭に入れていて、すごいなと。撮影初日は“どうしよう、ちょっと自信ない…”みたいな雰囲気を出していたのでせりふを覚えるのが苦手なのかなと思いきや、ふたを開けてみたら全然で(笑)。まぁ涼君に限らずみんなそれぞれ小ミスはありますけど、「もし誰かがNGを出したとしてもギスギスせずに、『どんまい、どんまい』って慰め合いながらやっていこうね」って話していました(笑)。

勝地:それが僕らの合言葉でした。僕と伊藤さんの2人のシーンから撮影が始まって、仲間(共演者)が増えていくたびにそれを共有して。(ラバーガールの)大水(洋介)さんも初日からしゃべりっぱなしのシーンだったので、同じように伝えました。みんな仲間ですから、と。

伊藤:やっぱり誰かがせりふを間違えた時に、ギスギスするのはいやですからね。その甲斐あってすごくいい現場だったよね。

勝地:本当に。待ち時間まで和気あいあいとし過ぎていて、一日の撮影が終わると “何でこんなに疲れているんだろう”っていうぐらい疲れてしまって。撮影だけでも大変なのに(笑)。

伊藤:待ち時間くらい黙っていれば疲れも軽減されるんですけどね。だけど、つい楽しくてしゃべってしまうという(笑)。

◆どんな楽しいお話をされていたんですか?

勝地:それだけはちょっと言えないです(笑)。

伊藤:(笑)。でも思い出せる会話もないね?

勝地:あまり中身のある会話じゃないですから(笑)。

伊藤:中身のない会話で疲れていたんだってことが今分かりました(笑)。

勝地:ただ、雑談だけでなく、せりふの練習もしていたんです。他の取材でも伊藤さんと言っているのですが、これだけみんなで一緒に練習する現場もないよねと。誰かがポッとせりふを言い出して、それに周りが「明日のシーンやろうか」と、どんどん乗っかっていくんです。

伊藤:最初にせりふを言い出すのは、だいたい涼君。おかげでみんなせりふを頭に入れられて、ありがたかったです。

◆特に注目してほしいシーンはどこでしょうか?

勝地:奥田さんの“説明”です。財務担当なので、お金の流れを説明してくれるのですが、聞いていても“何言っているんだろう?”と思うくらい(笑)、難しいせりふの連続で。しかも、常に“お金がない!ないないない!”って慌てふためいているようなキャラクターなので、ゆっくりしゃべってしまうと面白くない。それを踏まえた上での伊藤さんの芝居が面白いです。

伊藤:僕はやっぱり、雄司の破天荒なところですね。待ち時間の涼君の素の雰囲気と、芝居をしている時の雰囲気がまんま一緒だなと感じる時があって。それは素晴らしいことで、ハマり役なんだろうなと。ちょっと破天荒なところがあるじゃない、涼君自身にも?

勝地:いやいや、全部作っているんですよ(笑)。

伊藤:こういう言い方も雄司っぽいんですよ。現場でもこんな芝居をしていたような気がする(笑)。だから、視聴者の方々もすっとこの物語の世界に入っていけると思います。一緒に芝居をしていた僕自身がそうでしたから。奥田が雄司にカチンとくるシーンも、涼君は台本の3倍くらいそう思わせる芝居をしてくるので(笑)、すごくやりやすかったです。楽しくできているのが伝わったらいいなと思います。

◆破天荒な雄司の生き方を通して、学んだことはありますか?

勝地:雄司のいいところは、“1人じゃ何もできない”と言葉に出せるところ。僕の仕事だって、1人じゃ何もできないわけで。僕を信じてキャスティングしてくださる方がいて、僕の芝居を見て幸せになってくださる方がいて、そのおかげで成り立っている。でも、それをちゃんと「皆さんのおかげ」と言葉に出しているかと言われると、なかなか出来ていないので。それができる雄司はすてきですし、自分も見習わないといけないな、と思いました。

伊藤:雄司は、天下を獲りたい理由を「周りの人の笑顔を見たいから」と言っていて、そのひと言に尽きるなと。それ以上でも、それ以下でもない。そういうことを本気で思える人って、やっぱり強いんですよね。だからこそ、破天荒なことが現実になったんだろうなと思います。

◆その“天下を獲りたい”という雄司にちなんで、お2人の今後の野望があれば教えてください。

伊藤:涼君は毎日考えているんじゃない?(笑)

勝地:いやいや、そこまでは(笑)。いろいろ考えてはいますけど…野望と呼べるようなものではないです。でも、夢はあります。コント番組もやりたいですし、あとは自分たちで舞台を作りたいとか。僕らは基本的にお仕事として役柄を頂くわけじゃないですか。そうじゃなくて…別にプロデュースをしたいとか、脚本を書きたいとか、そういうことでもなくて。例えば今まで出会った人たちと一緒に何か発信できたら、とか。40歳過ぎてからでもいいのですが、仲間内で真剣にいいものを作れたらいいなぁと思っていて。ただ、それだけに偏るとお仕事として役柄を頂いた時に何もできなくなってしまう気がするので、それもいやなのですが。あくまでベースは100%お仕事のほうにあるので。でも、諸先輩方も皆さんそうやってやられてきた気がするんです。だから、自分も同じようにできたらいいなと。貪欲にやりたいことを持っていた方がいいかと思っています。

伊藤:僕には野望は全くないです! 今後こういう風になっていきたいという思いもあまりないですね。公私ともに今がすごく楽しくて幸せなので。だから、あえて言うなら“現状維持”です。それだってどれだけすごいことか。10年経っても20年経っても、同じように思えていたらいいなと。天下なんてとんでもないです(笑)。

■プロフィール

勝地涼
●かつぢ・りょう…1986年8月20日生まれ。東京都出身。AB型。2020年冬公開予定の映画「サイレント・トーキョー And so this is Xmas」に出演。

伊藤淳史
●いとう・あつし…1983年11月25日生まれ。千葉県出身。A型。2020年初夏公開予定の映画「未来へのかたち」で主演を務める。

■番組情報

新春3夜連続ドラマ『破天荒フェニックス』
テレビ朝日系(一部地域を除く)
第1夜 2020年1月3日(金)後11・15~深0・15ほか
第2夜 2020年1月4日(土)後11・15~深0・15ほか
第3夜 2020年1月5日(日)後11・10~深0・10ほか

原作:田中修治
脚本:櫻井智也
演出:小野浩司
ゼネラルプロデューサー:大川武宏
プロデューサー:川島誠史、浅井千瑞、森一季
出演:勝地涼、伊藤淳史、瀧本美織、丸山智己、稲葉友、貫地谷しほり、川平慈英ほか

<ストーリー>
小さなデザイン会社を経営している田村雄司(勝地)は、ある日突然、倒産寸前のメガネチェーン「サンデーズ」を買収。雄司はメガネ業界ナンバー1を目指して、付き合いの長い弟分・松尾秀和(稲葉)、口説き落として半ば無理やり仲間に引き入れた元エリート銀行員の奥田吉弘(伊藤)と共に、意気揚々と「サンデーズ」に初出社する。しかし、彼らを待ち受けていたのは冷ややかで反抗的な態度を取る社員たちだった。そんな中、雄司は社内でも目立たない席でひっそりと仕事を続ける神戸麻美(瀧本)の作った決算書に目を留め、その細やかな気配りと丁寧な仕事ぶりに才能を感じ、社長直属のプロジェクトチームに抜擢する。こうして新生「サンデーズ」が動き始めるが…!?

●photo/木川将史 text/山下紗貴