【インタビュー】“ひとり芸日本一”は誰の手に!?『R-1ぐらんぷり』ファイナリスト9人を直撃!

特集・インタビュー
2015年02月04日

エントリー総数が過去最高の3751人と、“ひとり芸日本一”を目指す芸人からの注目が年々高まっている『R-1ぐらんぷり』。昨年の12月からはじまった予選を見事勝ち抜き、決勝への切符をつかんだファイナリスト9人を直撃すると、経緯や新米芸人の経歴、前回覇者の意外なゲン担ぎ法など、それぞれのバックボーンが垣間見えてきた。

アジアン馬場園

ひとりで舞台に立つのは、死ぬほど怖い

――『R-1ぐらんぷり』初挑戦にして、決勝進出。自信はありましたか?

まったくないです。まったくないんですけど、今までやったことのないことをやりたくて。これまでずっと相方の隅田(美保)さんに頼っていた部分があって、本人からいよいよ本気の顔いじりNGも出たのでこれ以上頼ってられないなと(笑)。実は、コンビを組む時に隅田さんが「私結婚したら家庭に入ります」って宣言してたので、婚活がうまくいったら芸人辞めるって言い出しかねないんです。そういう危機感もあって、新たな壁を打ち破る意味で『R-1』への挑戦は良い機会になりました。

――一人で舞台に立つことについてはどうですか?

死ぬほど怖いです、やっぱり。あんなに無表情で無愛想な隅田さんを愛おしく感じましたから。普段は本当に私の言うことで笑ってくれないんですよ。基本的にモノとか人に興味を示さないタイプなので、冷たいな~とか思ってたんですけど。いざひとりでやってみると、(隅田さんが隣にいることの)有難みを再確認しましたね。私が出場することに対しては「頑張って!」とすごくポップでした(笑)。

――決勝でのネタについて教えてください。

昨年の夏頃からこういうキャラクターをやりたいなという構想があって。関西人ならではの、良い意味でのデリカシーの無さや懐にずかずかと入ってくるようなフレンドリーさといった部分を出していきたいです。

――最後に、あなたにとって『R-1ぐらんぷり』とは?

革命ですね、自分の革命です。(コンビではなく)一人で自分のネタを人前で披露するのは今までやったことがなかったので…革命です!
 

厚切りジェイソン

実感がなくてすごく不思議。
とにかく全力でやりたい!

――アメリカ出身、芸歴5ヶ月目にして決勝進出。注目が集まりますが、今の率直な心境は?

つい一年前は、ピン芸人が競い合うこの大会に自分が出て、しかも決勝まで進むなんて想像もしていなかっただけに実感がなくてすごく不思議に思っています。とにかく今は全力でやりたいです!副賞の冠番組が欲しいです!

――日本語がお上手ですが、初来日はいつ?

2005年に一年だけ滞在していた時、ちょうどブームだった『エンタの神様』をきっかけにお笑いに興味を抱いて、ネタ番組の字幕を追いながら(お客さんが)笑った個所を単語帳にまとめたりして日本語の勉強をしていました。帰国後もお笑い番組のDVDを見続け、2011年に再来日して現在に至ります。

――お笑い芸人になったきっかけは?

再来日後、会社員として働きながらもいつか芸人になりたいなと思っていて、ザブングルのお笑いライブに行ったんですけど、加藤さんと腕相撲勝負する企画があって名乗り出たら対戦できて勝ったんです。その時に無理やり僕の名刺を渡して、「メールください」と伝えたら本当にくださって飲みに連れてってくれたんですよ! そこで、ワタナベコメディスクールという養成所のことを教えてくれて、週末コースなら会社を辞めずに通えると思って翌日申込みました。一年間通った後、昨年10月から事務所(ワタナベエンターテインメント)に所属しています。

――会社の仲間は知っているんですか?

年末にネタ番組に出させてもらってから次第にバレました(笑)。

――ご結婚もされているんですね。

2007年の元日に結婚して、3歳半と4ヶ月の子供がいます。

――準決勝では観客投票数が1位でしたね。

ええ~! そうなんですか! 初めて知りましたよ。うれしいですね~。

――日本人のお客さんに刺さった結果だと思いますが、その要因とは?

どうでしょう…難しい漢字の矛盾点なんかを叫びながらやってるんですけど、(そのスタイルが)珍しがられているのと、私がネタで指摘している漢字の矛盾点に対して確かにそうだね~と共感してもらえていることが要因でしょうか?

――ネタ作りはどういう場所で作るのですか?

通勤電車の中です(笑)。会社が厚木にあるので往復3時間なんですけど、その時間を活用しています。厚木から来た厚切りジェイソンです!

――あ、だから“厚切り“なんですか?

そうです(笑)。

――最後に、決勝に向けての意気込みを。

ここまできたら最後までやり尽くします。優勝に向けて全力で頑張ります。以上っ!!


やまもとまさみ

僕のゲン担ぎは“パイ毛”を抜かないこと(笑)

――あなたにとって『R-1ぐらんぷり』とは?

芸人を始めた頃からずっと目指してきた大会で、毎月作っていたネタも「これR-1でウケるかなぁ」と常に意識していたので、もう体の一部というか、脳の一部というか。

――ディフェンディングチャンピオンとしてプレッシャーがかかるのでは?

そうですね、見えない敵と戦っています。その証拠に今年の初夢は3回戦で落ちる夢でしたからね(笑)。とりあえず、決勝進出が決まってほっとしています。

――なぜまた挑もうと?

いろいろな芸人さんからも「なんでもう1回でるの?」と星の数ほど言われたんですけど、なだぎ武さんが2連覇されていますし、その挑戦ができる切符を持っている僕がなぜその切符を使わないんだと。それから、事務所の先輩の東貴博さんに「何で出ないの?出ればいいじゃん」と何度も言われたことが大きいですね。そしてダメ押しとなったのが、昨年秋頃に電車内のカップルが「R-1で優勝した人面白いよね~、あばれる君!」と話しているのを聞いたことですね。寝てもないのにショックで駅2つ乗り過ごしましたもん。

――決勝戦に向けて何か秘策は?

昨年があまり動きのないネタだったので、今年は舞台を縦横無尽に使おうと思っています。また、(これまでの出場経験から)新ネタよりもどんどんやっているネタで勝負をかけるというのをモットーにしています。以前、新ネタで挑んだこともあるのですが、独特の緊張がありますし結果が出なかったので。

――トーナメントの組み合わせ結果については?

(NON STYLE)石田さんだけネタを観ていないんですよ。出番が石田さんの次なので、不安はあります。実は、昨年ブロック枠を選ぶ際、2014年なので数字の“2014”を全部足したんですよ、で合計“7”だから7番目にしたんです。なので今年は“2015”の数字を足した8番を選んだんです…すごくないですか(笑)? 縁起を担ごうと思って。だから来年は9番を狙っています。

――ほかに縁起を担いでいることは?

パイ毛を抜かないっていう…(笑)。乳首に生える毛を抜かないようにしています。普段は、舞台や番組でスベッたり嫌なことがあると、リセットする為に全部抜くんですよ。女性が髪を切るような感覚で、綺麗にして再スタート! みたいな(笑)。で、今回R-1をいい感じで勝ち上がってきているので、ずっと伸ばしっぱです。最長で4~5cmくらいかな(笑)。

――気が早いですが3連覇についてはどういう思いでいますか?

もう2016年のR-1用のネタも考え始めていますし、誰よりも一番準備していると思います。そんな人が負けないと思うんです! 3連覇できた暁には、パイ毛も相当伸びていると思います(笑)。
 

じゅんいちダビッドソン

優勝して本田選手に会いに行きたい

――本田選手のものまねはどういう経緯で生まれたんですか?

僕ものまねやったことなかったんですけど、周りの芸人に「顔も声も似てるからやってみれば?」って言われて、それでも一年間くらいは断ってたんですよ。それがある時やってみたらむっちゃ反応良くて。それで徐々にコントや漫談の要素を盛り込んで僕のメインのネタになりました。

――前回の決勝戦ではトリのプレッシャーに負けてしまったとのことですが、今回はどうですか?

今回は最後から2番目なので大丈夫だと思います。と言っても、緊張すると思うんですけど…やっぱりみんな狙っている真ん中らへんが良かったですね(笑)。

――結構、緊張しいなんですか?

(舞台に)出てしまえば大丈夫なんですが、出る前がすごく緊張します。見た目は緊張しなさそうと思われるんですが、実は結構、緊張しいかもしれないです。

――ネタ順の結果はネタの内容に影響しますか?

僕は器用なタイプじゃないので、変えられないです。自分が決めたネタを全力で発表するだけですね。

――今年は四十路を迎える年ですね。

そうなんです、年末から結婚、R-1の予選と色々あって自分でもすっかり忘れていました(笑)。自分の中で今勢いがあると思うので、この波に乗って優勝したいです!

――2年連続、決勝進出についてはどうですか?

僕正直、自分のことをそんなに面白いと思ってないんですけど、なんとか2年連続で決勝進出できて嬉しいですし、少しは力がついてきたのかなと感じます。ライブとかではスベりまくってるんですけどね、本当に(笑)。

――本田選手にまだお会いできていないんですよね?

お会いしたいんですけど、ミラノって交通費も高いので…ちょっとずつ貯金しています。できれば、R-1で優勝してから行きたいですね。ノリも良くて気さくな方だと聞いてますし、関西人なのでお笑いも好きだろうということで、「お前ふざけんな」みたいなことはないと期待しています(笑)。

――最後に、あなたにとって『R-1ぐらんぷり』とは?

ちょっと、準備してないっすよ僕。…今の、本田選手が『情熱大陸』に出演された時に「プロフェッショナルとは?」という質問に対して答えたセリフなんですよ。それを今やったんですけど…(笑)。えっと、僕にとってR-1はしんどい賞レースなんですけど、途中で負けるとさらにしんどいんで、登り詰めるしかないですね。そこまでいって初めて意味のあるものになるんじゃないかと思っています。


あばれる君

決勝が決まってから毎日が楽しいです!

――あなたにとって『R-1ぐらんぷり』とは?

芸人を始めた時から挑戦し続けてきて、負けた時は一週間抜け殻のようになってしまうくらい、芸人人生を懸けている大会です。昨年、準決勝で敗れた時は何も考えられなくて、気づいたら豆を数えてたんです。ちょうど節分の時期で…。(それくらい思い入れが強いので)今回の決勝進出は自分の人生の誇り!

――そんな念願の決勝進出が決まった瞬間、どうでしたか?

もう、やったぁーーーー!って。体が浮かび上がるくらい喜びました。その日から体調も良くて、何でもうまいんですよ、空気も。生きてて良かったですし、毎日が楽しいです! 2月10日の決勝戦までは楽しいです(笑)。

――ゆりやんレトリィバァさんがトップバッターを選んだことについては?

僕自身、トップバッターの覚悟でいたので2番に決まった時は何だか、肩すかしくらった感覚でした。でも、過去に2番目に出演したライブで優勝したこともあって“2番”との相性は良いんですよ。

――厚切りジェイソンさんは後輩ですよね?

そうなんです、僕に憧れて養成所入ったって言ってたんですけど、会見で一言も言わなかったですよね! でも準決勝の時、永井祐一郎さんにも同じこと言ってたんすよ。なんだあいつ…今度、公の場で「尊敬してます」って言わせます(笑)。

――あばれる君のネタはすごく熱量が高くて少し心配になってしまうのですが…

あぁ…観てる方を不安にさせてしまいますか! じゃあ、今後は観てる方が安心できるくらいのカロリー消費に抑えたいと思います(笑)。でも、決勝本番は熱量あがっちゃうと思いますね、血管2~3本(切れるくらい)はいとわないんで。

――ひとりコントのネタはどれくらい?

今50本くらいですね、つまらないの含めて(笑)。決勝でのネタは、次元が銃に弾を込めるようにじっくり厳選します。

――新ネタはまず奥さんに見せるとか?

そうです、それでどこが面白かったか説明してもらいます。奥さんにはいつもメンタルケアをしてもらっていて、決勝進出の知らせを聞いた時は喜んで泣いてくれましたね。

――副賞は全国ネットの冠番組ですが、やりたいことはありますか?

ギネスに挑戦したいです! 毛穴を一本一本潰すとか、顔面洗濯ばさみとか。あとザブングルの加藤さんが頭に輪ゴム巻くギネス(1分間で74個)持ってるんすよ、それ超えてもいいっすよね(笑)。
 

ゆりやんレトリィバァ

NSC卒業ライブ優勝っていう肩書きに甘えていたんです

――初の決勝進出、心境はいかがですか?

ずっと憧れていた大会なので、その決勝の舞台に立てることがほんまに有難くて光栄です。私、2013年にあった大阪でのNSC卒業ライブで優勝して首席で卒業したんです。その肩書きのおかげで、色々な番組などに呼んでいただいたり、周囲の方々にも、大阪の若手で勢いがあるのは「ゆりやん」って言ってもらったりしているうちに、その環境に安心してしまっていて。そんな時に後輩の8.6秒バズーカーが一気に売れて、「私ってすごく甘えていたんだな」って思ったんです。このまま昔の小さな栄光にしがみついて何も結果を残せなかったらダメになると思ったので、絶対決勝に残りたいって強く思っていました。

――それにしても、3回目の挑戦で決勝進出っていうのは早いですよね。

今も実感湧いてないです。また、暗い話になるんですけど(笑)、中学時代は友達がいなかったんです。だから、8歳頃からの夢だった芸人に絶対なって、結果を残して当時友達じゃなかった人たちが「ゆりちゃ~ん」って寄ってくるようにやったんねん! って思ってたんですよ。今回の決勝進出がそれに一歩近づいたんじゃないかと(笑)。

――組み合わせ抽選会でトップバッターを選んだ理由は?

会場の空気を読めば、最後のあばれる君が「もう~トップバッターじゃないですかぁ~」っていう展開がいるんやろうやなぁって思いましたし、実際2番の方が良かったんです(笑)。でも、前日に元マネージャーさんに決勝進出の報告をしたら、「会見で見出しになるようなことをやっといでや」って言われてて、2番いくより1番の方がピックアップされやすいやろうなって。ただ、今めちゃくちゃ後悔してるんですよ~。どうにか見出しにしてくれませんか!?

――(笑)。芸名の由来は?

高校時代からあだ名が「ゆりやん」でそのまま芸名にしようと思っていたんですけど、ちょうど芸名を決める時に「ゴールデンレトリーバー」っていう…ギャグじゃないんですけど、言うのにハマっていて(笑)。申請にいく直前に両方を混ぜてみました! なので全く意味はございません!

――今後の目標は?

まず、『R-1』のファイナリストに残れたことが少しでも認められたんだな、ってただただ嬉しいので、この現状に甘えず自分にしかできないネタ、そして代わりのいない芸人になりたいと思います!


とにかく明るい安村

“パンイチ”業界で革命起こしてます(笑)

――あなたにとって『R-1ぐらんぷり』とは?

今まで1回戦以上進んだことがなくて。当時はコンビを組んでいたので(R-1用に)無理やりネタを作って出ていて、どこか根性試しみたいな感じでした。それから3年くらい出てなかったんですけど、昨年4月に解散してピン芸人になってから、この大会と真剣に向き合うようになりましたね。

――真剣に向き合ったことで決勝まで進めた今の心境は?

(決勝進出の)知らせを受けたのが、ファンと行くバスツアーの最中で旅館での宴会中だったんです。僕もパンイチで踊っていてお酒もだいぶ飲んでたんで、わけわかんなかったです(笑)。ファンの人がすごく喜んでくれたので良かったです。

――奥さんの反応はいかがでしたか?

すごく喜んでいましたね。奥さんには本当に感謝しているんです。13年やったコンビを解散するのも僕から言いだしましたし、もう芸人辞めて働くつもりだったんですよ。それを奥さんが「絶対面白いからピンで続けた方がいいよ」と言ってくれて。今の僕があるのは、奥さんのおかげです。

――全裸と見間違うようなきわどい芸ですが、テレビや舞台だと見せ方が大変では?

テレビは正面から撮られるのでそうでもないんですけど、舞台だと端のお客さんが気になって、一番後ろまで下がるようにしてるんですよ。前だと角度によっては見えちゃうんで。フラットな劇場だと前列の人しか見えなかったり…すごく場所を選ぶネタをやってしまいましたね(笑)。

――その芸のスタイルはどのようにして生まれたのですか?

僕アイドルが好きでなんですが、AKB48のまゆゆ(渡辺麻友)の写真集の表紙が裸で体育座りしてるんですよ。それを見た時に「これだ! 曲付けてポーズとったら面白いだろうな」って。最終的には、まゆゆとコラボしたいですね(笑)。

――なかなか思いつかない発想ですよね。

僕はスーパー宴会芸だと思ってます。最近は週刊女性のグラビアページで声がかかったり、ライブでも女性の方が結構笑っていたりして、女性にハマるネタなんだと意外でしたね。

――ぽっちゃりした体型もウケてるのかも。

そうですね、小島よしおさんや庄司智春さんら“パンイチ芸人”はいい体してるじゃないですか。だから僕のように、こんなだらしない体でパンイチ芸人やってるやつはいないって、今パンイチ業界で革命起こってるみたいなんですよ。

――最後に意気込みを。

復活ステージ通過者も当日決まりますし、決勝は何が起こるかわかりませんからね、とにかく全裸に見えればいいかな~(笑)。
 

NON STYLE石田

自分の幅が“2人用”に染まってた

――準決勝進出が決まったときはどう思われましたか?

普通に出番終わりに「打ち合わせが入りました」って急に言われて、「急にかぁ~」って思ったら(決勝進出を)言われました。うそでしょ、って感じです。やっぱり、ほかの方々もみんなバンバンうけてたんで、まさか自分が通るとは。もうドキドキです。ほんとにピン芸人としてすごい方がたくさん出てるので、胸を借りる気持ちで行きたいです。

―一番応援してくれてる仲間は?

そうですね~シルクさんじゃないですかね? まだ報告はしてないですけど。R-1に出るっていう旨は伝えてました。毎年シルクカレンダーにいつも僕を使おうとするので、だからそういう人じゃないんやぞ、ちゃんとネタできる人なんやぞっていうのを伝えたいと思います。

――今、ネタはどんな仕上がりなんですか?

決勝が決まったということで、また一から練り直そうかと思ってるんですけど。漫才師でやってるからこそ、しゃべらずにいけたらいいなっていうのがあるんですが…まぁまだわかんないです!

――強敵になりそうなのは?

僕からしたらもう全員ピンでしっかりやってはる人なんで、全員ですかね。でも強いていうなら馬場園さんは同じ漫才師としての出場なんで、そこはやっぱり、ライバル視みたいなのはありますね。

――普段はコンビで漫才してますが、そのときとひとり芸では全然違いますか?

ぜんっぜん違いますね! やっぱり安心感がないんですよ、全部一人なんで。たとえばNONSTYLEやったらすべっても井上のせいにしたらええやと思ったりしますけど、それもないし。怖いですね。

――石田さんにとって『R-1ぐらんぷり』とは?

毎年お酒を飲みながら楽しくみる番組でした。それが一変して、もう一人のネタのことを考えたら一滴もお酒を楽しく飲めないですね。今までは僕には縁のない大会やなと思ってたんですけど、でもいつかは挑戦してみたいなとは思ってて。今回挑戦してみて、こんなに難しいんやっていうのと、俺こんなに何もできひんねやって思いましたね。自分の幅がやっぱり“2人用”に染まってて、一人になるとこんなに縮こまるんやなって。脳みそ自体が縮こまってる感じがありますね。今までR-1を研究しながら見てこなかったんです。ただただお酒のつまみにしてきたんで、後悔しましたね。一人で挑戦を決めてみて。

――最後に意気込みをお願いします。

井上抜きでも、面白いと思ってもらうぞ!


エハラマサヒロ

『R-1』は“忘れ物”を取りにいく場所

――決勝進出が決まったときの感想は?

いや~、もう5年ぶりの決勝進出なんでね。それからR-1に出てないと思われがちなんですけれど、4年連続準決勝敗退で心が折れかけたところで決勝が決まったので、本当にやっときたなという感じですね。新人の気持ちで頑張りたいと思います。

――過去2回の決勝は準優勝でしたが?

本当に500万円がここまできて、2回連続で逃すという。そして、「次こそは絶対とったんで!」で、自分でも正直キテるなと思ってからの4年連続敗退。2回くらい輪廻転生を繰り返し、新たな気持ち、新人の気持ちで来ています。

――準決勝終わりでの手ごたえはいかがでしたか?

決勝進出もあるかなと思っていたんですけれど、ウケている人が多かったので、上位の15~20人は団子状態やな、だれがいってもおかしくないなと思ってました。

――エハラさんにとって『R-1ぐらんぷり』とは?

忘れ物を取りにいく場所です! みなさん「夢ですね」とか言うかもしれないですけれど、僕はR-1きっかけでピン芸人生活が始まったといっても過言ではないので、“忘れ物”を取りにいく場所です。

――最後に、意気込みをお願いします。

5年前は肩肘はっていたんですけれど、今は本当に自分が楽しいことをやろうと一心になっています。決勝の舞台を楽しみます!
 

番組情報

『R-1ぐらんぷり2015』(フジテレビ系)
2月10日(火)後7・00~8・54放送
http://www.r-1gp.com/top.php

『R-1ぐらんぷり2015』決勝進出者 トーナメント表
【Aブロック】
ゆりやんレトリィバァ / あばれる君 / とにかく明るい安村 / 復活ステージ3位
【Bブロック】
厚切りジェイソン / エハラマサヒロ / アジアン馬場園 / 復活ステージ2位
【Cブロック】
NON STYLE石田 / やまもとまさみ / じゅんいちダビッドソン / 復活ステージ1位

 

●取材/多田メラニー