本仮屋ユイカ「すっごく元気になれるドラマです」『片恋グルメ日記』10・12スタート!

特集・インタビュー
2020年10月12日

本仮屋ユイカ

TOKYO MXの新ドラマ枠「ドラマニア!」の第1弾作品となる『片恋グルメ日記』が10月12日(月)からスタート。片想いする男性の食べたものと同じメニューを食べ、妄想しながら“食事ストーキング”をしていくという異色のラブコメディの主人公・所まどか<通称:コロ>を演じた本仮屋ユイカさんにインタビュー!

◆本作はアキヤマ香さんの同名コミックのドラマ化となりますが、原作を読んだときの印象を教えてください。

最初に読んだとき、すっごく元気になったんです。主人公が恋焦がれる人との恋模様はもちろん、彼女が勇気を出して変われたことにすごく感動して、めちゃくちゃ元気をもらって。
私、この主人公を演じられるんだ、すごい幸せだなと思いました。

◆演じるコロは本仮屋さんと同年代ですが、どんなキャラクターと捉えましたか?

幼いのかなという印象を持ちました。
仕事はきっとプロフェッショナルだと思うんですけど、恋愛に関して言えば“初恋”というイメージで。33歳の女性というよりは、何もかもが初めてな少女なのに頭でっかちな30代のイメージで演じました。

本仮屋ユイカ

◆これまでも『そこをなんとか』『マイラブ・マイベイカー』など漫画を原作したドラマに出演されていますが、演じる上での違いはありますか?

作品によるんですけど、ものすごくシビアに原作を読み込んで挑む作品もあれば、そうじゃない作品もあって。でも、最初に読んだときの、漫画だからこそ持っているスピード感とか軽やかさというのを、どうやったら実写の私が表現できるかなっていうのはいつも考えます。
今回はコメディですが、コメディだから面白おかしくしようっていう気持ちは全然なくて、至って真面目にやってはいるんですけど、その様を笑っていただけたら…(笑)。ただ、消費カロリーがすごく多いなとは思います(笑)。

◆第1話を拝見して、その感じは分かりました(笑)。でもその分、こういうご時世に心が軽くなる、笑顔になれるシーンが満載でした。

えー!うれしい!いろんなことがある中で、皆さんそれぞれが踏ん張っている時期だと思うんです。こういうときだからこそ、何にも考えなくてよくて、ただただ幸福感があるドラマって役に立てるんじゃないかなってすごく思いました。
私自身も、台本を読んでいてもとっても楽しかったので、そういう“楽しい”とか“うれしい”とか、ウキウキするような軽やかな幸せな気持ちが画面いっぱいに映っていると思います。

『片恋グルメ日記』
『片恋グルメ日記』

◆本作の楽しさの表現のひとつとして、妄想シーンも大きな見どころとなりますが、演じてみていかがでしたか?

妄想シーンは、物語の頂点をワンシーンに込めるので難しかったです。
その盛り上がりを自分の中にリアリティを持ってできるかっていうのが勝負で、コロではあるけど世界線が違うから、また別の作品をやるくらいの集中力でやっていました。
1話はたぶん会社員のままだと思うんですけど、回を追うごとに全然違うシチュエーションも出てくるんです。もっと突飛なのものいっぱい出てくるんですが、その世界の中での役を作っておかないと演じられなかったので、2倍やった感じです(笑)。

妄想シーンって、男の子が何かを妄想して、フムフムって興奮してニヤニヤしてる画は見たことがあると思うし、想像しやすいと思うんです。逆に、女の子がそれをしてるってあまり見たことがないと思うんですね。それをやるっていうのはすごく画期的だなって思ったし、やりながらめちゃくちゃ恥ずかしいことやってるんだなって(笑)。
「ニヤニヤする」っていうト書きが多くて、この作品の中で2000回くらいニヤニヤしたんです。
その中でも、ただのニヤニヤじゃ面白くないから、自分がうれしいこととか、ちょっと恥ずかしいこととか、そういう普段人に見せないような、秘めて楽しんでるような部分を開示するように意識しました。
だから…普通に恥ずかしいです(笑)

でも、相手役が平岡(祐太)さんだからできたんだと思います。
やっぱり気心が知れてるから、お互いに“よーいドン!”でやりたいことを全部出し合えて。かなり濃厚な妄想なシーンになったのは、本当に平岡さんのおかげです。

『片恋グルメ日記』
『片恋グルメ日記』

◆平岡さんとの共演は2004年公開の映画「スウィングガールズ」以来ですが、16年たってまた同じ現場で一緒に仕事をするというのはすてきなことですよね。

この世界だからこそできることですよね。
でも、出会いは女優と俳優で出会った感じではなくて…っていうことを貫地谷しほりちゃんに言ったら「ちゃんと俳優同士で出会ってたよ」って言われたんですけど(笑)。
私としては物語の中で、普通にあか抜けない、さえない、“ビッグバンドをやらなきゃいけないっていう高校生”のときに出会っているから、幼なじみみたいな感覚がすごく強いんです。
そういう人が現場でどういうふうに立ち振る舞うんだろうっていうのが新鮮で。こういうところに俳優としてのこだわりがあるんだなとか、こうやって演技を作るんだっていうのが分かって、とても勉強になりました。
お互いに変わってないねっていうところと、そうやって仕事するんですねっていう発見と両方あって、すごく面白かったです。
ひらっちは、のほほんとしている癒やしキャラは10代のときから変わらずで、大人になってもそれを持ち続けていて。
かつ大人の俳優として言うべきことを自分で意見として相手に渡せる、貫き通すんじゃなくて、渡し方がすごく穏やかで上手で、すてきな俳優さんだな…、あっ!そうか!俳優さんなんだなって思いました(笑)。

本仮屋ユイカ

◆あの振り切った演技の裏には平岡さんとの関係性もあったんですね。

最初の本読みの時に、平林(克理)監督に私のYouTubeを見ていると言われて「うわ~、いやだなぁ(笑)」って思ったんです。
その「いやだなぁ」は、この人は本仮屋ユイカの本質から役を作ろうとしてるんだなって思って。逃げることは許されないし、徹底的にやらないと乗り切れない作品なんだなって。
うそもごまかしもなく生きようとは思っていますが、それだけはっきり宣言されて、いざ撮影をしてみたら本当に徹底的にやられる方で…。でもそれだけ私を信じてくれていたし、平林監督の言うことは全部面白かったし、この監督じゃなかったら私もこれだけ振り切れなかったと思います。本当に感謝しています。

◆平林監督がチェックしていたという本仮屋さんのYouTubeは本当にリラックスされていますよね。確かにコロのチャーミングさとつながる部分も感じます。

NGがないYouTubeにしたいと思っているんですが、それをそのまま役に反映させるというのは、本当に全ての自分の扉を全開にして演じるっていうことなので、ドキドキしました。でも、その分いろんな人が共感してくださるんじゃないかなっていう期待もあります。
いま、失敗が許されにくい世の中な気がしていて。本当はなんだってありだと思うんです。でもなんだってありって言われても、私自身も本当にありなのかなって疑う部分もあるし、いつもビビってるし。
それでも、あのYouTubeを見ることで「こんな適当な子いるんだな、ま、いっか」って思えるようなきっかけになってほしかったんです。
だから、コロが七転八倒する姿を見て、頑張れ!って応援してもらえたらうれしいし、私もやってみるか!っていうきっかけになったらうれしいですね。

本仮屋ユイカ

◆コロの魅力のひとつだと思うですが、食事シーンがとってもおいしそうに見えますね。

もともと食べるのが大好きなんです。でも、グルメな性格とかそういうことはなくて、とにかく食べたい、いっぱい食べたい(笑)。
これ、1話につき2人前弱食べてるんですよ。
私はよく食べるので、お芝居は抜きにして、この役は私にしかできなかったと思ってます(笑)。

コロは「食べ物は人を表す?そうですかねぇ?」とピンときていないんですけど、私自身は食べ物はめちゃくちゃ人を表すと思っていて。何が好き?って聞いて、その人がどんなものが好きかで、どういう人なのか分かると思っているので、この“食事ストーキング”はすごくいいなと思っています。

◆ちなみに、一番好きな食べ物は?

難しいこと聞きますね…(笑)。
うわ…難しいなあ…。ドラマに出てきた中では、さば味噌!すっごくおいしかった。これは本当に最高でした。
ドラマに出てくる料理は全部おいしいんですが、いまの時期一番好きなのは水炊きです。私はポン酢が世の中で一番好きな飲み物なので(笑)、それが目いっぱい味わえる水炊きとか豚しゃぶが大好きです。

『片恋グルメ日記』
『片恋グルメ日記』

◆りんご先生(藤田玲)をはじめ、コロを周りで支える人たちも魅力的ですよね。現場の様子はいかがでしたか?

りんご先生役の藤田さんは“職人”でした。初めましてだったんですけど、りんご先生のシーンはほぼ一気に撮り切ったんです。初日に最初から最後まで撮るっていうのはすごく大変なことなんですが、乗り越えられたのは藤田さんの集中力と、原作をリスペクトして役を作りこんできてくださった緻密さと、どこまででもはじけられるっていう遊び心があったから。
私はそこに甘えるだけ甘えてお芝居をさせてもらえたので、すごく楽でしたね。分かり合えたなって感じがすごくします。

『片恋グルメ日記』
『片恋グルメ日記』

◆同僚役の女子勢との共演はいかがでしたか?

恩田役の(中村)静香ちゃんと松尾役の(村山)和実さんの2人は同い年で、だんだん仲良くなっていって。お芝居の中でタイミングを合わせなきゃいけないときとか、けっこう漫画的な動きがあったり、普通のお芝居よりもコミカルなシーンだったりするときに、2人で打ち合わせしたり練習したりする姿がものすごくかわいくて。本当にコロを助けてくれる2人だなって、いつも頼もしく見ていました。

あと、恋のライバル・江奈役の(岡本)杏理ちゃんは、すごくかわいいし、すごくいい子だからいつもじーっと見てたんです(笑)。平林監督は本当に徹底的に演出するんですけど、めきめき“ハイエナ”になっていって。それがとても魅力的で、間近で見ていて、この集中力とこれだけ変化するのはすごいなって思っていました。
最後のほうのシーンでは、一緒にやっていてお互い台本に書いていない感情になったりして。そういうお芝居の奇跡を一緒に体験できたので、すごく特別な女優さんでした。

あと、星君役の兵頭(功海)君はかわいかったです(笑)。すごくうれしかったのは、彼が映っていないとき、私側しか撮ってないのに遠くからお芝居を始めて、くるっとそこで回ってニコって笑顔になったときに、完璧に“星君”だったんです。
そして、ずっと監督に演技指導をされていたけど、お芝居を楽しむ段階にいきなり飛んでいったんだなっていう、兵頭君としてと星君としての成長が一瞬でぱっと見えたときに、すごくいい瞬間に立ち会ったなって。私しか見てないんですけど、私がそれを受け止めてカメラに残すよって思ってお芝居をしていました。

このドラマでは、そういう本当にやさしくて素直で全力な人たちが集まったんです。これは平林監督の情熱のたまものだと思います。それを皆さんがやってくれたおかげで、私はどこまでもはじけられたので、感謝しかないです。

◆それでは最後にドラマの見どころをお願いします。

すっごく元気になれるドラマだと思います。出てくるキャストがみんな魅力的ですし。でも私、自分が食べるシーンは見られないと思っていて…。食事の映像を観ると、すぐおなかがすいちゃうから(笑)。だから、皆さんも何か食べ物を用意して見てください。本当にいい食べっぷりで食べています(笑)。
妄想シーンも見どころのひとつなので、ぜひそこで一緒に“トゥンク”していただけたらうれしいです。

本仮屋ユイカ

 

PROFILE

本仮屋ユイカ

●もとかりや・ゆいか…1987年9月8日生まれ。東京都出身。A型。
趣味:テニス、水泳。特技:中長距離

本仮屋ユイカ公式チャンネル「ユイカのラジオ」
https://www.youtube.com/channel/UCRpz6U7uZszaWAjpdo2wZEA/

番組情報

『片恋グルメ日記』
TOKYO MX 地上波9ch
2020年10月12日(月)放送スタート
毎週月曜 後10・00~10・30<TOKYO MX1>

<第1話(10月12日(月)放送)あらすじ>
少女漫画誌「月刊ジュース」編集部員・所まどか<通称:コロ>(本仮屋ユイカ)は、現実の恋愛に踏み込めない33歳。そんな彼女はある日、青年誌担当の営業マン・八角直哉(平岡祐太)が【牛丼】を食べている笑顔を見て恋に落ちる。
そんなコロに担当漫画家・曲家りんご(藤田玲)が与えたアドバイスは“食事ストーキング”!…いや“恋のグルメ巡礼”!!
りんご先生のアドバイスに従い、コロは牛丼店へ。牛丼を一口食べたコロは…!?

<第1話予告>

原作:アキヤマ香『片恋グルメ日記』(双葉社「JOUR すてきな主婦たち」掲載)
出演:本仮屋ユイカ、平岡祐太、藤田玲、中村静香、岡本杏理、兵頭功海、村山和実、竹森千人 ほか

製作著作:TOKYO MX

<配信情報>
スマホアプリ/Web サイト「エムキャス」(https://s.mxtv.jp/mcas/)で全国無料でリアルタイム配信。
また、見逃し配信として、最新話放送から1週間は「エムキャス」で全国無料で視聴可能。

TELASA、au スマートパスプレミアム、J:COM オンデマンド、milplusでTOKYO MX放送後から随時公開。最新話まで見放題独占配信。

ホームページ:https://s.mxtv.jp/drama/katakoi_gourmet/
Twitter:https://twitter.com/katakoi_mx
Instagram:https://www.instagram.com/katakoi_mx/

©アキヤマ香/双葉社©TOKYO MX

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