水原希子&さとうほなみ「全てを懸けて生きたい人生を突き進む」Netflix映画「彼女」

特集・インタビュー
2021年04月15日

◆そんなレイと七恵という難役を、どのようにつかまれたのでしょうか?

水原:私はレイという役をつかんでいったというよりは、私たちの気持ちを最優先に作っていただいた撮影現場の環境に助けられたと思います。幸いに順撮りだったこともあって、どんどん気持ちをビルドアップすることができたんです。それにより、レイの不安な気持ちは不安なまま。どのシーンも、私がその時素直に感じたものが、そのまま映像に収められていく感じでした。順撮りで撮っていただけることで、感情が途切れることもなかったですし、ドキュメンタリーに近い感覚ですね。廣木監督には感謝の言葉しかないです。

さとう:確かに順撮りだったからこそ、逃亡した先々で起こることでの2人の感情は、私たちが感じるままだった気がします。それがそのまま映像に残ることで、いい体験をさせていただいたと思います。ちなみに、七恵は頼れる両親も友達もいなく、夫から暴力を振るわれているので、心の拠りどころがなく、自分の弱みを人に見せることもできない。そんな彼女にとって、特別な存在だったレイとの逃避行はかけがえのないものだったと思うし、私も希子ちゃんとの撮影は忘れられない思い出になりました。

◆まさに順撮りのロードムービーだけに、撮影エピソードも多いのでは?

水原:レイを演じるにあたって、まず運転免許を取るところから始めました。それで免許取り立ての撮影だったので、ほなみちゃんはヒヤヒヤして助手席に乗っていたんじゃないかと(笑)。でも、頑張って免許を取ってよかった! と思うくらい、空撮でのドライブシーンは、とても美しくダイナミックに仕上がっていました。まるで、レイと七恵の気持ちがあふれ出ているようでしたし。

さとう:助手席でヒヤヒヤしてたのは、ちょっとどころじゃないから(笑)。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4