医師役初挑戦の白濱亜嵐、外科医&看護師の親族に聞いて役作り「リアルな存在として感じていただけるように」

特集・インタビュー
2021年04月24日

GENERATIONS from EXILE TRIBEの白濱亜嵐さんが主演する『泣くな研修医』(テレビ朝日系(土)後1100)が、2021年4月24日にスタートする。原作は、現役外科医にして作家でもある中山祐次郎さんの同名小説。白濱さん演じる主人公の雨野隆治ら研修医たちがシビアな医療現場の現実にもがき、葛藤しながらも成長していく青春群像劇だ。TVLIFEwebでは、メーンキャスト陣へのリレーインタビューを敢行。まずは初の医師役となる白濱さんに、作品の見どころを語ってもらいました!

◆オファーを受けて感じたことと、医師役に向けて準備したことを教えてください。

実はおじが外科医、おばが看護師なんです。そんなこともあって、子供のころから医療というものを身近に感じていたので、それほど自分と懸け離れた世界の話ではない…というのが第一印象でした。準備としては、おじとおばから話を聞いたり、医療の基本的な知識を頭に入れたり。それと、研修医の方たちがどんな仕事をして、どんな生活を送っているのか。そういうことをちゃんと知っておきたいと思って、研修医にまつわる本に目を通したり、現役研修医の方が書いているブログを読んだりもして。雨野を少しでもリアルな存在として感じていただけるように準備しました。

◆「スクラブ」と呼ばれる医療用白衣に袖を通してみて、いかがですか?

新鮮です。これまでいろいろな役を演じさせていただく中で、「いずれは医療ものにも挑戦してみたい!」という思いがあったので、このスクラブは気合が入ります。私服っぽい衣装でお芝居をするよりも、役に入りやすい。今の僕にとってはこれが勝負服です(笑

◆演じる上で、特に難しさを感じているところは?

僕が演じる雨野は外科の研修医なので、クランクイン前に縫合の基本的な動きも練習しました。そういう“医師の基本的な所作”みたいなものだけでも大変です。しかも、台本には、初めて耳にする医療用語や薬品の成分がたくさん出てくる。当たり前ですが、医者って優秀じゃないと務まらないんだなと、あらためて尊敬の念を抱きました。

◆雨野たち研修医は、医療現場でさまざまな困難にぶつかることになります。

研修医が大変だなと思うのは、“板挟み”なところ。研修医は目の前の患者さんと向き合う一方で、直属の上司に当たる先輩医師とも関係を築き、いろいろと教えてもらわなければならない。両者との板挟み感は、身につまされるものがあります。研修医の大変さは1話冒頭からしっかり現実感を持って描かれているので、そこも1つの見どころだと思います。

◆白濱さん自身、雨野のような “新人時代”を振り返って印象に残っていることはありますか?

僕は今でもまだまだ新米ですが、デビューしたてのころのことで覚えているのが、ミュージックビデオの撮影。当時は自分の中で調整するということを知らず、とにかく最初から最後まで、何度でもがむしゃらに踊っていました(笑)。汗をかきながら仕事と向き合うという意味では、雨野と通じるところがあるのかなと思います。

◆ちなみに、今作に主演することになってGENERATIONSのメンバーからは何か反応はありましたか?

メンバーはみんな、すごく喜んでくれました! 連続ドラマに出させていただくとなると、どうしてもグループの活動においてみんなに頼らなければならない部分が出てくる。でもみんな、「おまえがそっちで頑張っている間、“家”はちゃんと俺たちが守っておくから」という感じで、意思疎通はできている。そうやって支え合っているのは昔から同じなので、安心して任せておけます。それと、研修医役は以前、(メンバーの片寄)涼太も演じていたことがあって。準備や勉強の大変さに共感してくれました

◆最後に、この作品を通じて視聴者に伝えたいメッセージをお願いします。

コロナ禍にある今の時代、新しい職を得るというだけでも大変ですし、新生活を迎えるに当たって不安を感じている方々も少なくないと思います。そういう方々にとって、“救い”とまではいかなくても、心の支えになるような作品にできたらなと。そして、医療現場を知れば知るほど医療従事者の方々の苦労が分かり、僕自身、あらためて感謝の念を抱いています。視聴者の方々にも、同じ思いが伝わればうれしいです。

PROFILE

白濱亜嵐
●しらはま・あらん…199384日生まれ。愛媛県出身。A型。GENERATIONS from EXILE TRIBEのリーダー。EXILEのメンバー。最近の出演作に、ドラマ『M 愛すべき人がいて』、映画「10万分の1」「コンフィデンスマンJP プリンセス編」などがある。

番組紹介

『泣くな研修医』
4/24START
テレビ朝日系 毎週(土) 後11001130

(STAFF&CAST)
原作:中山祐次郎
脚本:樋口卓治
演出:豊島圭介、朝烏ツワ子、小松隆志
出演:白濱亜嵐、木南晴夏、野村周平、柄本時生、恒松祐里、木村昴、山口智充、高橋和也ほか

(STORY)
地方の大学を卒業した雨野隆治(白濱)は、1日も早く一人前の医師になるという夢を持ち、研修医としてやる気に満ちていた。が、研修医の現実は、「兵隊」「伝書鳩」「さすまた」と言われ、医師たちが機嫌良く仕事ができるようにするため、サポートという名の雑用をこなす毎日。その上、患者を前にしてもまともに動けず、救急患者が運ばれてきた時には、隆治はうろたえるばかりで、何もできないどころか器材をばらまいてしまう始末。理想と現実はほど遠い。結局、その救急患者は指導医の佐藤(木南)が全て行うことに。それでも、同期研修医の川村(野村)、滝谷(柄本)、くるみ(恒松)には、見栄を張ってまるで自分がやったかのように語り出す。
そんなある日、14歳の女の子が母親に付き添われながら、腹痛で救急外来にやってくる。妊娠も疑われたが、結果アッペ(=虫垂炎)だと診断され、手術は後日行われることに。医局のカンファレンスで誰が執刀するかという話になるが、どの医師も「忙しい」と互いに手術を押し付け合って誰もやりたがらず、隆治に振られる。初めてのオペに喜ぶ隆治の一方で、先を越された同期は複雑な心境に。それからというもの、隆治はかき集めたアッペの資料を読み込んだり、手術の確認、縫合の練習など準備に没頭する。そんな最中、病院内でトラブルが発生。なんと、川村と滝谷が取っ組み合いのけんかを起こし…。

 

photo/小澤正朗 text/海老原誠二