中村ゆり「“こういう人、いるよな”って。でも、そういう女性って色っぽいんですよ」 映画「愛のまなざしを」公開記念カウントダウン特集 第1弾

特集・インタビュー
2021年11月09日

鬼才・万田邦敏監督による愛憎サスペンス「愛のまなざしを」が11月12日(金)に全国公開される。TV LIFE webでは、公開記念カウントダウン特集と題して、連日出演者のインタビューをご紹介! 第1弾に登場する中村ゆりさんは、主人公・貴志が囚われ続ける亡き妻を演じています。劇中で描かれている薫は、貴志の幻想でもあり、幽霊のようでもある…そんなリアリティーのないキャラクターを演じる上で意識したことや、今、中村さんを癒してくれるものについても聞きました。

 

◆脚本を読んだ時にどんなことを感じられましたか?

とても映画的というか、ちょっと変わったお話だなというのが、読んでの感想でした。万田邦敏監督にしか描けない世界観だなというのがすごく伝わってきましたし、この脚本がどういう作品になっていくんだろうと、非常に興味を惹かれましたね。

◆観客にとって薫という女性は、精神科医の夫・貴志の幻想みたいなものですよね。そんな薫を演じるにあたり、普段の役作りと違う点などはありましたか。

薫は幻なのか幽霊なのか、いろんな捉え方ができる役なので、リアリティーよりも劇画チックというか…非現実のような人に見えたほうがいいのかなと。万田監督はご自分の撮りたい画がある方なので、役者をすごく動かすんですが、それに身を委ねてやっていく感じでしたね。監督によっていろんなやり方がありますけど、「見えている」監督には(俳優は)身を委ねればいいと私は思っていて。万田監督は、自分にしか見えていないものがある方なので、そこを楽しんでやっていましたね。

◆薫を演じる上で意識したことは?

リアリティーのある人じゃないけど、でもあまりお化けのようにやっても…と、そのあんばいが難しかったです。仲村トオルさん演じる貴志にとっては、薫との会話は贖罪の意味もあるだろうし、ずっと彼を苦しめているけれど、すがっている対象でもある。だから、あえて癒す方向でやったほうが、逆に怖いのかなと。なので、幽霊っぽく出てくるけれど怖く演じるのは極力避けましたね。

◆万田監督とは、薫という女性について、どんなことを話されましたか?

いろいろお話しました。「薫が貴志を責めるシーンには、彼女の生前の苦しさみたいなものを入れよう」とか。それから、監督はご自分がやりたいことはすごくあるけど押しつける方ではないので、私が提案したことも取り入れてくださったり。

◆静かに佇んでいる薫が唯一、大きく動くシーンはゾクゾクする怖さがありました。あのシーンも監督が動きをつけて?

そうですね。実際に監督が動いてくださって、言われたとおりにやった感じす(笑)。ぶざまな姿で走っていくのが怖いと思いましたし、それが万田監督ならではなんだろうなと。薫を演じるにあたり私がずっと悩んでいたのは、薫は6年前に亡くなったので、まだ幼い息子を残していったということ。つまりは、仲村さんが見ている幻想としての薫は、まだ精神的に病んでいないころだったんじゃないかなって。それから亡くなるまでの間は描かれていないので、その間に薫は病んでいったんだろうなと。だから、ああいう描き方になったんだと思います。

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