THE BEAT GARDEN 『六本木クラス』挿入歌へ込めた思いとこれまでの歩み「泥臭く進んでいく姿と自分たちが重なった」

特集・インタビュー
2022年08月19日

原曲に寄り添いながらTHE BEAT GARDENらしさを意識

THE BEAT GARDEN・U

◆「Start Over」は、Gahoさんが歌唱する本家『梨泰院クラス』のテーマ曲の日本語カバーとなります。原曲を聞いたときの印象を教えてください。

U:メロディもGahoさんの熱量も、ドラマのストーリーにピッタリですよね。実は今回、日本語カバーさせていただくにあたり、まずはGahoさんの原曲をメンバー全員が歌えるようにレッスンしたんですよ。そうして歌っていくうちに、Gahoさんは声質を含めて柔らかい歌い方をされていることに気が付きました。熱量のなかに深みを感じられたので、日本語カバーするうえでもその点は意識しようと思いましたね。

◆Uさんは、本曲の日本詞を担当されていますね。

U:そのまま歌詞を直訳してしまうと、少々端的な言葉が並んでしまう可能性が高くて。自分としても込めたい思いがあったので、日本の比喩表現も入れて制作をさせてもらいました。

◆改めて、本曲に込めた思いを教えてください。

U:仲間との絆や夢を諦めないというドラマのテーマを軸に、日本詞を書いていきました。また、ドラマを見ていて恋愛模様も印象的だったので、恋愛要素も含めたいなと思ったんです。そういった要素については、原曲にはないサビの「ずっと隣でいて」という歌詞で主に表現しました。

THE BEAT GARDEN・REI

◆お二人は今回の日本詞について、どのような印象をお持ちですか?

REI:Uさんは普段からTHE BEAT GARDENの作詞を担当しているのですが、いつもはメロディより詞を優先しているんですよ。ともすれば、伝えたい内容に合わせて、メロディを削ったり伸ばしたりという作業をすることもあるんです。ただ今回は原曲があったので、そこに日本語をしっかりとはめていくという、いつもとは違う工程で作っていました。Uさんが作詞している姿、そして完成した内容を見て、原曲をリスペクトしていることが伝わってきましたね。

MASATO:原曲のイメージを壊さないという大前提はありつつ、自分たちの人生を投影しているような歌詞になっていると感じました。僕たちは路上ライブから始まってここまで、悔しい思いもたくさんしてきたんです。活動していくうえで、他のアーティストさんにジェラシーを感じたこともあります。それでも、メンバー全員で「だとしても!」と唱え合って、ここまでやってきて。その「だとしても!」精神がドラマからも感じられましたし、この曲にも詰まっていると思います。

◆歌に関して、本曲の聞きどころを教えてください。

REI:基本的にはGahoさんの歌い方に沿っていますが、「もう見失ないたくないんだ 自分を」というフレーズは、グッと自分の気持ちを込めて歌っています。聞いてくれた人が「また明日があるよ」と思ってくれるような、誰かの背中を押せる曲になればいいなという気持ちを込めて、あえて原曲よりも熱く、ねちっこく歌いました。

MASATO:世界的な名曲を日本語でカバーするという重責を感じていますので、まずは原曲ファンの方々が聞いても違和感がないように歌うことを意識してレコーディングしました。一方で、Gahoさんがソロで歌唱されているのに対して、僕たちは3ボーカルで歌っているので、その意味も持たせられたらなとも思っていて。Gahoさんの歌い方に沿っている部分、THE BEAT GARDENらしさを出している部分をそれぞれで表現しているので、聞き比べていただけたらうれしいですね。

U:サビの「I can fly the sky Never gonna stay」はGahoさんの歌詞をそのまま引用している部分で、歌い方もすごく研究しました。この部分に関しては自分のオリジナリティよりも、ドラマ『梨泰院クラス』のファンの方々がより作品にのめり込めるようにと思いながら歌っています。『六本木クラス』のドラマ放送後に「声が似ている」とおっしゃってくださる方がいて、とてもうれしかったですね。

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