宮世琉弥インタビュー「みんなで1つの作品を作っている空間がとても好き」『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』

特集・インタビュー
2022年09月13日

宮世琉弥インタビュー

2010年に山田孝之主演で連続ドラマ化され、映画化、スピンオフと展開されてきた実写版『闇金ウシジマくん』が6年ぶりに復活し、連続ドラマ『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』が、9月20日(火)からMBS・TBSのドラマイズム枠で放送、その1週間前から映像配信サービスdTVで先行配信される。

主人公は、映画『闇金ウシジマくん Part2』から登場し、丑嶋馨の宿敵となった女闇金・犀原茜(高橋メアリージュン)。そして今回、犀原の手下になる新メンバーとして、硲悠斗(はざま・ゆうと)が加わる。演じるのは、『もしも、イケメンだけの高校があったら』『村井の恋』などのドラマに出演して話題の宮世琉弥(みやせ・りゅうび)。役者志望で、ひょんなことから犀原率いる「ライノーローン」の一員になる硲役に、どのように挑んだのか。18歳の今感じる俳優業の醍醐味、描く未来とは?

宮世琉弥インタビュー

◆『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』に出演が始まった時の感想は?

びっくりしました。10年以上続くこの作品に僕が携わらせていただけるなんて思ってもいなかったので、実感が持てなかったです。

◆もともと『闇金ウシジマくん』シリーズに、どんな印象をお持ちでしたか?

最初のドラマが放送されていた当時、僕はまだ小学生だったので、すごく怖いイメージがありました。でも年齢が上がって見てみたら、すごく面白くて。「こういう世界もあるんだな」と思いましたし、もしこれがリアルにある世界なら、絶対にウシジマくんみたいな人とは出会いたくないなと心の底から思いました(笑)。

『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』©2022 真鍋昌平・山崎童々・小学館/ドラマ「闇金サイハラさん」製作委員会・MBS
『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』

◆今回の硲悠斗という役については、どのように感じられましたか?

硲くんは、道で人とぶつかったら「ごめんなさい!」とちゃんと謝るような純粋な人。これまでの『ウシジマくん』の世界にいなかったキャラだなと思いました。役作りでは、まず『ウシジマくん』の全作品を見て、ヤクザ系やヤンキーものの作品も1日1作品は観るようにしましたし、『龍が如く』のゲームをやったりもしました。まず雰囲気をつかんで、引き出しを作る作業をしました。

◆撮影現場はいかがでしたか?

監督と話したりしているうちに、『ウシジマくん』に出るんだという実感が湧いてきて、世界観を崩さないように頑張らなきゃいけないなと。現場の雰囲気は、すごく良かったです。メアリーさんが、普段、よく笑う方なんです。でも本番になると、ガラッと目つきが変わる。「コワッ!」と思いました(笑)。すごく勉強させていただきました。

◆今回の撮影で大変だったことは?

セリフの変更や追加が多かったのは大変でした。特に木更津で泊まりがけで撮影していたときに、僕もマキタスポーツさん(ライノーローンの村井役)も、かなり追い込まれていて。撮影終わり夜遅くにホテルに到着して、そこからマキタさんの部屋で翌日の台本を一緒に読んで覚えたのですが、深夜に僕が部屋から出ようとしたら、「明日の変更と追加です」とメールが来て、マキタさんと同時に「ズコッ!」みたいな(笑)。そんな現場は初めてだったので、貴重な体験をさせてもらっているなと思いました。

宮世琉弥インタビュー

◆現場で楽しかったことは?

監督が、「硲だったら、ここ、どうする?」と聞いてくださって、自分なりの表現ができたり、アドリブを入れて遊べたりしたことです。作り込まれてはいるんですけど、そう見えないリアルなお芝居ができたかなと思います。

◆今回、挑戦だったことはありますか?

硲っていう役自体がチャレンジでした。いろいろな過激なシーンも今回初めてで。でも「恥ずかしい」とかは全くなくて、逆に楽しくやり切りました。

◆完成した『闇金サイハラさん』は、どんな作品になりましたか?

犀原さんや村井さんは非日常の生活を送っているけど、硲は一般的な生活をしてきたキャラクターで、2つの世界の人間が混ざり合う面白さがあると思います。でも、そんな硲も、だんだん裏社会に飲み込まれそうになっていく……。たぶん見ている皆さんも非日常にどんどん慣れてきて、何がダメで何が良いのか分からなくなってくると思います。

宮世琉弥インタビュー

◆硲が裏社会に染まっていくように、宮世さんが「芸能界に染まってきたな」と思う瞬間はありますか?

僕、お仕事で学校行事にあまり出たことがないんです。だからもっと文化祭や体育祭を楽しみたかったし、部活動で大会に出たりもしたかったんです。特に学園モノの台本を読んだりすると、「こんな経験、してみたかったな」と思いますね。同級生のみんながうらやましかったですけど、僕にはそれ以上にやりたいこと、夢があって。そこに向かって真っすぐ走ってきたので、全然、悔いはないです。

◆今年は1月期の『もしも、イケメンだけの高校があったら』、4月期の『村井の恋』、そして9月からの『闇金サイハラさん』、10月期の『君の花になる』とドラマ出演ラッシュです。今感じる、俳優業の醍醐味は?

いろんな役を演じられて、1つの人生だけじゃできない経験をいっぱいさせてもらっているので、楽しいです。あと、お客さんに見てもらって、楽しんでくれている反応を見たりすると、すごくやりがいを感じますね。最近特に思うのは、みんなで1つの作品を作っている空間が、僕はとても好きだということ。ワンシーンに何時間もかかったりして大変ですけど、頑張って乗り越えていく瞬間が、すごくすてきだなって思います。

◆今回の『闇金サイハラさん』の現場は、その“醍醐味”を強く感じられたのでは?

そうですね。撮影が終わっても「お疲れ様でした~」じゃなくて、「またのちほど~」みたいな感じだったので(笑)。本当に貴重な経験で楽しかったです。

宮世琉弥インタビュー

◆これから、どんな作品や役をやってみたいですか?

やったことのない役、経験したことのないジャンルの作品をどんどんやってみたいです。特に、人の人生を明るくできる作品に携わりたいなっていう思いがあります。
例えば洋画でいうと、「イエスマン “YES”は人生のパスワード」(2008年)みたいな作品。主人公をジム・キャリーが演じているんですけど、全てに対して「NO!」と言って心を閉ざしていた男が、「YES!」と言わないと不幸なことが起こると言われて、なんでもかんでも「YES!」と言うようになって。そうしたら恋人ができたりして、人生が変わっていくというストーリーなんです。「イエスマン」を見て、「僕も何でもYES!と言ってみようかな」と思ったり、前向きな気持ちになれたりしたので、そんなふうに人の心を後押しできる作品をやってみたいです。

◆dTVでは地上波放送の1週間前から『闇金サイハラさん』を配信します。dTVで視聴する人には、どんなふうに楽しんでほしいですか?

僕もdTVを利用させていただいているので、その作品ラインナップに『闇金サイハラさん』が並ぶのがうれしいです。この新章を期待して待っていた方も、初めて『ウシジマくん』を見るという人も、見やすいドラマになっていると思うので、ぜひdTVでいち早く楽しんでいただけたらと思います。実は今回、年齢制限がなくて、小学生の方でも見ることができるんです。幅広い世代の方に『闇金ウシジマくん』の世界に入っていただいて、「お金のことは気をつけなきゃ」とか、「怖い思いしたくないから、まっとうに生きよう」とか(笑)。いろいろ感じていただいて、知識も得ながら、プラス思考で皆さんの人生を頑張ってもらえたらうれしいです。

作品概要

『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』©2022 真鍋昌平・山崎童々・小学館/ドラマ「闇金サイハラさん」製作委員会・MBS

ドラマ『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』
MBS/TBSドラマイズムにて9月20日放送スタート
MBS:毎週火曜 深夜0時59分~
TBS:毎週火曜 深夜1時28分~

配信:dTVにて9月13日(火)深夜2時~先行配信スタート

原作:真鍋昌平「闇金ウシジマくん」
真鍋昌平 山崎童々「闇金ウシジマくん外伝 らーめん滑皮さん」
脚本:山岡真介
監督:山口雅俊、土岐洋介
話数:全15話
出演者:高橋メアリージュン、宮世琉弥、マキタスポーツほか (順不同)

闇金ウシジマくんシリーズ dTV特設サイトページ:https://bit.ly/3DbLHTf

©2022 真鍋昌平・山崎童々・小学館/ドラマ「闇金サイハラさん」製作委員会・MBS