鈴鹿央士が明かす『君に届け』を通して感じた思い「僕もこういう学校生活を送りたかった」

特集・インタビュー
2023年10月17日
水ドラ25『君に届け』
水ドラ25『君に届け』鈴鹿央士 ©テレビ東京

テレビ東京とNetflixがともに企画・製作した10月11日(水)スタートのドラマ『君に届け』(テレビ東京 毎週水曜 深夜1時~1時40分/テレビ大阪 10月22日スタート 毎週日曜 深夜2時~2時40分/テレビ愛知 毎週土曜 深夜1時55分~2時35分)で風早翔太を演じる鈴鹿央士さんにインタビュー。作品や演じる役について聞きました。

原作は、2006年から2017年まで「別冊マーガレット」(集英社)で連載され、第32回講談社漫画賞(少女部門)を受賞した椎名軽穂の代表作。高校生のリアルで甘酸っぱい恋愛模様が男女問わず人気を集め、アニメ化・実写映画化・ゲーム化などさまざまなジャンルでファンを魅了し続けてきた。

今年3月にNetflixで世界独占配信され話題になった本作は、長い黒髪と青白い肌から“貞子”というあだ名で呼ばれ、クラスから孤立していた黒沼爽子(南沙良)が、クラスの中心人物、風早翔太(鈴鹿)と接することで他のクラスメートとも徐々に打ち解けていき、自分自身を変えていく姿を描いた成長物語。

◆漫画を原作に、アニメ化、実写映画化もされていますが、『君に届け』という作品の魅力はどんなところにあると思われますか?

すごく真っすぐ高校生の青春というものが描かれていると思いましたし、一つ一つが丁寧に切り取られていて、一瞬一瞬がとても輝いている作品だなと思います。僕が高校生のときはその生活が当たり前の日常だったけど、二十歳を超えて社会人になって振り返ると、あの日々は一瞬一瞬全てがキラキラしていたよなとふと思うときもあるのですが、『君に届け』という作品はその描き方、切り取り方がすごくすてきだなと感じます。細かいところまで全部が良いと思った作品でした。アニメ、映画などいろいろ映像化されていますが、ドラマは原作全巻を映像化しているので、ドラマはドラマの描き方があって、ドラマならではの良さが出ていると思います。

◆風早を演じてみてご自身と似ていると感じたところはありますか?

特にないかもしれないですね。風早翔太というキャラクターはすごく魅力的だなと僕は思っていて。爽やかってみんなから言われるけど、人間くさい部分もある。この作品は高校生活を描いているのですが、そのみずみずしい恋愛の中に出てくる風早君の内面がすごく魅力的だなと思います。でも僕自身と似ていると感じたところはあまりありませんでしたね。

水ドラ25『君に届け』
水ドラ25『君に届け』鈴鹿央士 ©椎名軽穂/集英社・「君に届け」テレビ東京

◆似ていないと思いながらも共感できる部分はありましたか?

あるシーンで、龍(櫻井海音)に対して嫉妬じゃないけど、黒沼(南沙良)としゃべっていることにざわざわっとしちゃうみたいなときがあって。ドラマの中でもその2人が近づいているんじゃないかみたいな描き方をされていたし、黒沼が誰かと仲良くなっているのはうれしいと思う半面、内心少しざわざわっとする、という風早君の気持ちは分かるなと思います。そのシチュエーションを考えると、僕は風早君がした行動まではしないとしても、感情はたしかにそう思うよな、と感じました。

◆鈴鹿さんご自身の高校時代と比べて、共通点や共感するところはありましたか?

僕もこういう学校生活を送りたかったなと思いました。自分は自分で親友もいたし、親友の恋愛相談に乗ったりするのも楽しかったですが、風早君を中心に考えると、周りにいてくれる友達、先生、家族…全てがすごく充実しているなと思いました。ドラマの最後の方は受験で悩んだりするシーンもありますが、僕自身、高校2年生のときにスカウトされて、それまで東京に進学するというのは考えていなかったけれど、芸能をやるなら東京の大学になるかなと悩んだりもしたので、その頃のことを思い出しましたし、すごくリアルだなと思います。原作全巻を通して、フィクションですがリアルに描けるなと感じました。

水ドラ25『君に届け』
水ドラ25『君に届け』鈴鹿央士 ©椎名軽穂/集英社・「君に届け」テレビ東京

◆黒沼が風早に出会って変わっていく、成長していくと同時に、風早も黒沼に出会って変わっていきますが、鈴鹿さんご自身にとって人生が変わるような出会いはありましたか?

毎回思っていますが、最初に「蜜蜂と遠雷」(2019年)という映画と出合って、すてきな方々と一緒に作品を作って、お芝居って楽しいなと思いましたし、最初が「蜜蜂と遠雷」じゃなかったら今こうなっていないんじゃないかと思います。そこから、その時その時「あの作品に出合っていなかったら…」と思うようになったので、毎回それは思いますね。

◆今回の作品を終えてご自身の中での変化はありましたか?

クラスメート全員で学園ものに最初から最後まで参加するというのは、初めての経験だったので、僕の同世代の方たちの熱量を体感して、もっと頑張ろうと刺激を受けました。同世代の方たちとお芝居をするというのが撮影時はあまりなかったので、誰が現場をどうやってまとめていくかということを考えたりもしましたし、ずっと地方でロケをしていたので、みんなでご飯を食べたりもして。しゃべっていく中で絆も生まれて、先輩方と作品を作っているときとは違う感覚になりました。
それと、この作品は地上波の前にNetflixで配信されたので、世界中の皆さんに届けるってどんな感覚なんだろうな、ということを意識したというのもあって。作品を通して今までと違う感覚をたくさん感じました。

PROFILE

鈴鹿央士
●すずか・おうじ…2000年1月11日生まれ。岡山県出身。O型。メンズノンノ専属モデル。

ヘアメイク:阿部孝介(トラフィック)/ スタイリスト:朝倉豊

番組情報

水ドラ25『君に届け』
テレビ東京 毎週水曜 深夜1時~1時40分
テレビ大阪 10月22日スタート 毎週日曜 深夜2時~2時40分
テレビ愛知 毎週土曜 深夜1時55分~2時35分

配信:Netflixにて全話独占配信中

原作:椎名軽穂「君に届け」(集英社「マーガレット コミックス」刊)
監督:新城毅彦、菊地健雄
脚本:宮本勇人
出演:南沙良、鈴鹿央士
櫻井海音、久間田琳加、中村里帆、香音、鈴木康介・鈴木仁/犬飼貴丈、安井順平、
馬渕英里何/戸田菜穂、平山浩行・杉本哲太/三浦翔平
主題歌:川崎鷹也「愛の歌」(Warner Music Japan)
プロデューサー:松本拓(テレビ東京)、森川真行(ファイン)、清家優輝(ファイン)
共同プロデューサー:伊藤寿浩(ファイン)
製作著作:テレビ東京
制作協力:ファインエンターテイメント

公式HP:https://www.tv-tokyo.co.jp/kiminitodoke/
公式X(Twitter):@tx_kiminitodoke
公式Instagram:@tx_kiminitodoke

©椎名軽穂/集英社・「君に届け」テレビ東京
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