「俳優ってすごい面白い」鈴木伸之インタビュー 映画「オオカミ少女と黒王子」に出演

特集・インタビュー
2016年05月25日

大人気少女漫画を実写映画化した「オオカミ少女と黒王子」に出演する鈴木伸之さんにインタビュー。本作の撮影エピソードや、ご自身の高校時代の思い出などを伺いました。

あえて色は付けすぎず自然にやることを意識した

鈴木伸之|TVLIFE Webインタビュー

――初の恋愛もので、人気少女漫画が原作となりますが、作品の世界観についてどう感じましたか?

原作を読ませていただいたんですが、自分から少女漫画を読む機会もなかったので、すべてのことが新鮮でした。内容も王道のストーリーでキラキラしていて、みんなが“青春”って思い浮かぶような画が撮れたらいいなと思いました。すごく仕上がりもよかったですし、公開が楽しみです。

――23歳で高校生役を演じる上で、役作りで意識したことはありますか?

少女漫画ってキャラクターが個性豊かなので、監督とお話しして台本に書いてあるせりふを信じてあえて色は付けすぎず、ナチュラルに自然にやることを意識しました。

――演じた神谷君はプレーボーイという役どころでしたがいかがでしたか?

非現実的でもあり、こういう人が現実にいるとしたらどうなんだろうと考えたりもしたんですが、そういうことよりは、山﨑君と二階堂さんが作る世界観の中で一緒にお芝居をして、自然に出来る空気でやっていくというのが一番大切かなと感じたので、そういう気持ちでやらせていただきました。
監督の指示を聞いて、相手のお芝居を見て変わった部分は自分で色をつけたりしてやらせていただいたかたちです。
神谷は本当はすごくチャラいんですけど、だからといってチャラチャラ演じたかというと、そうでもなくて。ごく自然に演じようと心がけました。

――撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

少女漫画原作などでは、例えば誰かのお父さん役やお母さん役で大御所の俳優さん女優さんが出られる機会があると思うんですが、今回は菜々緒さんが最年長で、2番目が僕だったんです。23なんですけど(笑)。それぐらい若手のキャストで。
山﨑君も二階堂さんもとても気さくな方で。二階堂さんはお会いしたのは初めてだったんですけど、オンとオフがしっかりされている方で、一緒のシーンではすごく引き込んでいただきました。山﨑君は共演させていただくのは2回目で。すごいフランクなんですが、相手に分からないように気を使ってくれているところが紳士だなと感じました。2人とも優しくて、そういう2人が作り出した世界観の映画だなとすごく感じました。

――廣木監督と初めてお仕事をした感想はいかがですか?

監督からは、撮影に入る前も入ってからも「あんまりやりすぎないように、自然でいいから」と言われていて、それを意識してやらせて頂きました。
画を見て、引きと寄りの使い分けの映画になっていたと思いますし、色も鮮やかでごはんの見せ方とかも面白いなって感じました。すごく好きになっちゃう監督さんでした。

――ご自身はどんな高校時代を過ごされましたか?作品では研修旅行の場面もありますが、修学旅行の思い出などは?

高校は帰宅部だったので、学校に近い友達の家にみんなで集まってゲームをしたりしてましたね。修学旅行の思い出は、中学校のときに清水寺とかに行って、売店で試食の生八ツ橋を端から端まで食べ尽くしてました(笑)。

――撮影中にそのときの思い出がよみがえったりしましたか?

修学旅行って独特の高揚感がありますよね。それを思い出しながら、それにプラスしてその場の新しい空気と出演者で作り上げたものでやらせていただきました。

――高校時代の甘酸っぱい思い出は?

学生生活は、恋愛も勉強も人間関係もいろいろ悩みますよね。いろいろぶつかったり、うまくいかないことだらけでしたけど、今思うと全部甘酸っぱかったなって。失敗の1つひとつが今だったら分かるし、でもそれが分からないのが学生時代だし。
そういうところも含めて甘酸っぱかったですね。

――俳優ってすごい面白いなって感じる

「オオカミ少女と黒王子」

――ご自身が見て胸キュンするシーンはありますか?

僕はすごく男くさいので(笑)、胸キュンがないんですが…。「ああ、ここが胸キュンなんだろうな」というのは、山﨑君を見て発見しました。
強引な感じだったり。女の子はこういうの好きだろうなって思って見ていました。

――演じた神谷君とご自身で似ている部分、違う部分は?

勉強ができたり、スポーツができたり、いろんなタイプがいると思うんです。
神谷はもててしょうがないやつ、それを武器というか自信にしている人。自分に置き換えると、僕は友達がすごい大切だったので、大切にしていることが僕は友達だったけど、神谷は女の子なんだろうなって考えて、気持ちを重ねてやらせていただきました。

――違う部分は?

こんなにもてないですね(笑)

――「HiGH&LOW」の“ギラギラ”した世界観とは正反対の“キラキラ”した作品になりましたが、演じ分ける難しさはありましたか?

演じ分けているつもりはないんですが、髪形と衣装が変わってくると自然と身の入り方も変わってくるんです。そこはあまり苦にはならずにスっと入れました。

――演じる上で何か心がけていることはありますか?「HiGH&LOW」のヤマトと今回の神谷君はすごいギャップがありますが…

それがあればあるほど、役者冥利につきるというか、面白いなって思えるんです。僕はまったく変わっていないんですが、監督やスタッフの方が変えてくれているので、それに感謝しつつ、もっと自分で掘り下げて、見た目とかだけじゃなく、くせとか話し方とか、着こなしとかを掘り下げてやっていけるようになりたいです。

――お芝居の魅力はどんなところにありますか?

うそを演じているけれど、それが人の心に伝わったりしたときは面白いなと思います。笑ってくれたり、泣いたり怒ったり。一昨年は悪い役が多かったんですが(笑)、バスに乗っていたら、50代くらいの方に「君、あれだよね、悪役の。応援してるから!」って言っていただいて。そういう人もいるし、あいつだけは許さねえ、演じているあいつ自身も嫌いになったみたいな書き込みもあったりして。それは逆にうれしいんです。そう思わせることができる職業なんですよね。俳優ってすごい面白いなって感じます。

――それでは最後に、映画をご覧になる方にメッセージをお願いします。

恋愛ものの王道であり、恋愛ものに新しい風を吹かせてくれる二階堂さんが出演されていますし、山﨑君は大注目を集めていて少女漫画原作では大先輩、ほかにも吉沢君とか菜々緒さんとか、全員キャラクターが濃いので、そういう1人ひとりの個性だったり、この作品へ思いが画にいっぱい出ているので、そういうところをぜひ見てほしいです!

 

PROFILE

鈴木伸之|TVLIFE Webインタビュー

鈴木伸之●すずき・のぶゆき…1992年10月14日生まれ。神奈川県出身。
「第3回劇団EXILEオーディション」に合格し、俳優として活動を開始。
以降、映画、ドラマ、舞台と幅広いジャンルで活躍中。ドラマ「HiGH&LOW Season2」(日本テレビ系)が現在放送中。7月16日(土)より映画「HiGH&LOW THE MOVIE」が公開。


作品概要

「オオカミ少女と黒王子」

「オオカミ少女と黒王子」
5月28日(土)全国ロードショー

原作 :八田鮎子「オオカミ少女と黒王子」(集英社「別冊マーガレット」連載)

キャスト:二階堂ふみ、山﨑賢人、鈴木伸之、門脇麦、横浜流星、池田エライザ、玉城ティナ、吉沢亮、菜々緒

監督:廣木隆一
脚本:まなべゆきこ
音楽:世武裕子
主題歌:back number 「僕の名前を」 (ユニバーサル シグマ)
製作:「オオカミ少女と黒王子」製作委員会
配給:ワーナー・ブラザーズ映画
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/ookamishojo/

(C)八田鮎子/集英社 (C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会