なかやまきんに君インタビュー「サラリーマンって、こんなに暖かい格好をしているんだなと…」『筋トレサラリーマン中山筋太郎』

特集・インタビュー
2024年03月28日

なかやまきんに君

なかやまきんに君が主演し、孤独でストイックで「筋トレ」が生きがいのサラリーマン・中山金太郎を演じるドラマ『筋トレサラリーマン中山筋太郎』。大きな反響を集めた昨年9月の第1弾に続いて、3月28日(木)には早くも第2弾(読売テレビ・日本テレビ系 後11・59)が放送される。そこで、きんに君本人を直撃し前作の反響や今作の見どころ、収録エピソードなどについて聞いた。

◆まずは続編が決まったときの率直なお気持ちを教えてください。

すごくうれしかったです! 僕の周りでも第1弾が評判がよかったんですよ。ジムに行ったとき、今までは僕の筋肉に視線を感じていたんですけど、放送後は僕の表情にも視線を感じるようになりましたし(笑)。やっぱりドラマの主演をするということは、それだけすごいことなんだなと実感しました。

◆芸人の皆さんの反響も大きかったと思いますが、どうでしたか?

相当驚いていましたね。番宣も役柄に合わせてスーツ着てやらせていただいたんですけど、「今日はどうしてスーツなの?」って聞かれて。「いや、ちょっとドラマの告知で…」って言ったら、「えっ?」ってびっくりされて。僕がそこまでドラマに出るようなタイプでもないから、「何のドラマ?」ってなるじゃないですか。それでタイトルを言ったら、僕の名前がほとんど入っているし、しかも絶対に筋トレ系のドラマだし…(笑)。最初は普通のトーンで会話が始まるんですけど、びっくりが続いて最終的には2~3度見されました。

◆この作品のどういったところが皆さんに受け入れられたと思いますか?

やっぱりサラリーマンという日常の世界の中で、マニアックな筋肉にフォーカスを置いている、そのアンバランスさを面白がってもらえたのかなと。周りの登場人物も一般人の設定なのに、筋肉をテーマにしているというのは他にはない新しさがあるというか。一体どんな展開になるんだろうというワクワク感もあったのかなと思います。

なかやまきんに君

◆実際にボディービルをされている人が共感できるところも多いのでは?

そうですね。“筋肉あるある”とか“筋トレあるある”といったものが劇中にいろいろちりばめられているので。それも作り上げたものではなく、実際の“あるあるネタ”をドラマに取り入れているんです。なので、リアルに感じられる部分は多いと思いますし、逆に一般の方が見たら“ボディービルってこういう世界なんだ!”という発見が多いと思います。

◆今回の第2弾に関して、第1弾からパワーアップしたと感じるところは?

めちゃくちゃあります! 前作でも結構、筋肉についてすごくマニアックなことを話していたと思うんですけど。今回はさらに進化していて、食事面やトレーニング面など、エピソードの幅が広くなっているなと感じます。台本を読んだ段階で笑ってしまいましたし、“これは間違いなく面白くなるぞ”と思いました。

◆共演者も豪華ですが、現場で皆さんとの交流はどうでしたか?

本当に楽しみにしていただきたいぐらい豪華です! 僕は一応主演ということでずっと出ずっぱりなので、第1弾のときも皆さんとあまりゆっくりお話できなかったんです。ただ今回は第2弾ということで「初めまして」ではない分、より進んだ形でコミュニケーションを取れました。特に印象的だったのはDJ KOOさんが好きな昆虫の話ですかね。昆虫の話なんて、40~50分以上話し込まないと出てこないエピソードだと思うんですよ(笑)。そういうところまで今回はしっかり関係を築けたということで、よかったなと思います。

なかやまきんに君

◆筋肉愛にあふれる方々ばかりですが、ボディーメイクの情報交換をしたりも?

そうですね。武田真治さんとは、普段どんなトレーニングをされているかというところからお話させていただきました。西川(貴教)さんは第1弾にも出演してくださいましたけど、そこからまた体が大きくなられていて。「何か変えられたんですか?」という話もさせていただきました。そういう話は大体、リハーサルや本番直前のちょっとした空き時間ですることが多くて。スタッフさんに止められなかったら、多分ずっと話していたと思います(笑)。

◆演じる筋太郎について、あらためてどんなキャラクターだと思いますか?

筋トレが大好きで、何よりもそれを第一優先にしていて。そこは僕自身とも通じるところがあるなと思います。例えばお笑いでスベったり仕事で失敗したりしたときも、筋トレさえうまくいっていたら気にならないんですよ。逆にお笑いでウケたとしても、筋トレがうまくいってなかったら満足ができないというか。筋太郎も同じで、仕事どころじゃなくて筋肉のことばかり考えているじゃないですか。なので僕自身としては他の役を演じてほしいと言われたら大変ですけど、23~24年間ぐらいずっと仕事をしながら筋肉のことを考えてここまでやってきたので。そういう部分で筋太郎というキャラクターをリアルに演じられたんじゃないかなと思っています。なかなかトレーニングができなくて葛藤するシーンとかは、僕の気持ちをそのままストレートに出せたので。

◆やっぱりトレーニングができないとつらいですか?

そうですね。ドラマって、時間を掛けて丁寧に撮るじゃないですか。たった1シーンでも、テストをして、本番があって、いろいろな角度から撮って…ってやっていくと、筋トレをする時間がなくて。食事をする時間もあまり取れなかったりするので、そこが大変だなと思います。ただ、その大変さがリアルに演技に反映できたのかなとも思っていて。筋太郎の“今日もきっと筋トレできないな…”という気持ちは表現しやすかったですし、ストレスは芝居に全部ぶつけました!

『筋トレサラリーマン中山筋太郎』

◆芝居を通じてサラリーマンという職業を体験してみた感想も聞かせてください。

僕は高校を卒業してそのままお笑いの世界に入ったので、今までスーツというものをほとんど着たことがなくて。正直、ネクタイの締め方も知らないぐらいなんですよ。今回撮影したのが2月末で寒い中だったんですけど、“サラリーマンの皆さんは普段こんなに暖かい格好をしているんだ!”とびっくりしました。あと僕は普段タンクトップと股関節ギリギリのパンツで過ごしているので、スーツってカッコいいなとあらためて思いました。

◆ドラマを見て筋トレに興味が湧く人もいると思います。そういった皆さんに向けて、筋トレを楽しめるアドバイスがあったらお願いします。

筋肉ってやっぱり少しずつしか付かないので、自分の体のちょっとした変化を感じ取ってほしいと思います。あと1週間ぐらいトレーニングを続けたら、一度それを振り返ってみることも大切です。きつかったトレーニングを覚えておいて、“あ、最初にやったときよりも、ちょっと楽にできるようになってきたな”とか“体力がついてきたかも”と実感することで、もっと続けようという考えになるので。必ず結果は出るということを信じてほしいです!

◆最後に、ご自身の最近の筋トレ事情についても教えてください。

最近、新発見があったんです! 筋肉に負荷も受けて、お笑いもウケているということは、 “うける”の二刀流じゃないかと。…あ、お笑いの方はあまりウケてはいないんですけど(笑)。これを思いついたときは一人で大爆笑しました! あとこのドラマで筋肉系の役を頂いたことで、筋肉俳優の方の演技を日々研究するようになっていて。僕はもう、アーノルド・シュワルツェネッガーさんと同じ土俵に上がっていると思っているんです! もちろんハリウッドと日本という違いはありますけど、僕も一応主演俳優ですし、ボディビルのチャンピオンですから。シュワルツェネッガーさんは憧れの存在でしたけど、今はもうライバルとして認識させていただいています。最近シュワルツェネッガーさんの芝居を研究しようと思って、あらためて作品を見返してみたんです。それで気づいたことが1つありました。「ターミネーター」も「プレデター」も、せりふがほとんどないんですよね…。

PROFILE

●なかやま・きんにくん…1978年9月17日生まれ。福岡県出身。AB型。2000年、大阪NSC22期生からピン芸人としてデビュー。お笑い番組のみならず、スポーツ系の番組でも人気を博す。2006年~2010年には、アメリカのサンタモニカカレッジに“筋肉留学”。数々のボディービル大会で優秀な成績を残すほか、持ちギャグの「ヤー・パワー」は新語・流行語大賞にノミネート。現在はお笑い芸人のほか、ボディービルダー、YouTuberとして活躍中。

番組情報

『筋トレサラリーマン中山筋太郎』

『筋トレサラリーマン中山筋太郎』
読売テレビ・日本テレビ系
2024年3月28日(木)午後11時59分~深夜0時54分
第1弾がTVer、Huluで配信中

<出演>
なかやまきんに君/菅田琳寧、落合モトキ、えなこ、忽那文香(ダウ90000)、中島百依子(ダウ90000)、DJ KOO、西川貴教、山下真司、武田真治、堀部圭亮 ほか

<スタッフ>
チーフプロデューサー:柿本幸一(読売テレビ)
企画・プロデュース:金井南燮(読売テレビ)
プロデューサー:宮川宗生(ホリプロ)、石坂久美子(ホリプロ)
脚本:佐々木貴博、八代丈寛
脚本協力:西村英樹
監督:西古屋竜太(Q.inc)
制作協力:ホリプロ Q.inc
制作著作:読売テレビ

公式サイト:https://www.ytv.co.jp/muscle_drama/
公式X(旧 Twitter):@kintaronakayama