寺山修司×菅田将暉×ヤン・イクチュン「あゝ、荒野」2部作で10月公開

映画
2017年04月26日

115962_01_R 1960年代後半、激動の時代において、演劇、映画、文学とマルチに活躍し、今もなおカルチャーアイコンとして注目され続けている寺山修司が、唯一残した長編小説「あゝ、荒野」が、菅田将暉と韓国の名優ヤン・イクチュンのダブル主演で映画化。その公開日が10月7日(土)前篇、10月21日(土)後篇と決定し、イメージビジュアルが解禁された。

“心の荒野”を見つめた寺山の傑作小説で主演を務めるのは、「キセキ -あの日のソビト-」「帝一の國」などの話題作で主演を務め、さらにはアーティストとしても活躍する若手実力派俳優の筆頭格・菅田将暉と、韓国映画「息もできない」で世界各国の映画賞を総なめした名優ヤン・イクチュン。不朽の名作を、注目度の高い2人をダブル主演に迎え、現代に訴えるキーワードを取り入れ再構築して映画化。「二重生活」で高い評価を得た岸善幸が、2020年東京オリンピック後の近未来を舞台に、“人々の心”を切なくも強烈な青春ストーリーとして鋭く描き出す。

 今回公開されたイメージビジュアルを手掛けたのは、長らく絶版となっていた寺山修司の名エッセイ集「スポーツ版 裏町人生」をイメージし自身がプリントした写真集を出版するなど、生前の寺山とも親交があった、世界で活躍する写真家・森山大道。菅田とヤンをディープな新宿の町で撮り下ろした貴重な写真を使用したビジュアルとなっており、アートディレクターは森山作品には欠かすことのできない存在である町口覚が担当。寺山修司の世界が森山大道、町口覚の手によって新たな作品としてよみがえる、映画ファンのみならず森山大道ファンもうなるビジュアルに仕上がっている。

 生きること、誰かとのつながりを模索し続ける2人の若本、新次(菅田)とバリカン(ヤン)。彼らの人生を一転させるほどの影響を与えるキーマン・ボクシングジムのトレーナー通称“片目”こと堀口役をユースケ・サンタマリア、ヒロイン芳子役にはオーディションで抜てきされ演劇界で注目を集める木下あかり、新次の宿命のライバル裕二役を山田裕貴、新次の母親・京子役に木村多江、闇の研究会メンバー恵子役を今野杏南が演じる。ほかにもでんでん、モロ師岡、高橋和也ら個性豊かな実力派俳優陣も脇を固め寺山修司が紡ぐ美しくも切ない青春物語を描く。

 映画「あゝ、荒野」は10月7日(土)前篇、10月21日(土)後篇二部連続公開。

<あらすじ>
かつて、母に捨てられた新次(菅田将暉)は兄のように慕う劉輝と共に詐欺に明け暮れていた。そんなある日、彼らは仲間の裕二(山田裕貴)らにより襲撃されてしまう。そして2021年新宿。行き場のないエネルギーを抱えた新次は劉輝を半身不随にした裕二への復讐を誓っていた。いっぽう、同じ新宿で吃音・赤面対人恐怖症に悩む“バリカン”こと健二(ヤン・イクチュン)はいつも通り床屋のティッシュ配りをしていると、ひょんなことから新次と共に“片目”こと堀口(ユースケ・サンタマリア)からボクシングジムへと誘われる。言われるがままボクシングジムを訪ねた2人は、それぞれの思いを胸にトレーニングを始める。新次はボクシングで裕二への復讐を果たすため、バリカンは内気な自分を捨てるため。試合を重ね、徐々に名を挙げていく新次に対し特別な感情を抱くようになっていく健二。そんな中、新次は宿敵・裕二との戦いに挑む。いっぽう、バリカンもまた大きな決断を下し、新次との関係が変わろうとしていた。

<キャスト&スタッフ>
原作:寺山修司
監督:岸善幸
脚本:港岳彦、岸善幸
出演:
菅田将暉、ヤン・イクチュン
木下あかり、モロ師岡、高橋和也、今野杏南、山田裕貴
でんでん、木村多江/ユースケ・サンタマリア

公式サイト:http://kouya-film.jp/

©2017『あゝ、荒野』フィルムパートナーズ