「日本にはない映画になっている」淵上泰史&田中俊介W主演「ダブルミンツ」初日舞台挨拶

映画
2017年06月08日

123211_01_R 映画「ダブルミンツ」の初日舞台あいさつが行われ、W主演の淵上泰史と田中俊介、須賀健太、川籠石駿平、冨手麻妙、内田英治監督が登壇した。

 本作はサブカル界のカリスマ・中村明日美子の漫画原作の実写化。“イチカワミツオ”という同じ音を持つ2人が高校時代に出会い、主従関係となる。そして数年後、衝撃的な再会により、2人の関係が新しい形へと変えていく…。犯罪と暴力の中で、男たちの愛憎入り混じるドラマを描いたダークBL。

 初日を迎え「うれしい気持ちとだんだん(みんなと)関わってくることが少なくなっているので寂しい思いがあります…」(淵上)、「スタッフとキャストが愛を込めて作った作品が巣立っていく日なので感無量です」(田中)と心情を明かした。

 本作は2週間という期間で撮影されたそう。一番大変だったシーンを聞かれると「演じる市川光央(通称:黒みつお)になるための役作りで、役柄に気持ちをすり寄せていく作業が大変だった。シーンで言うと、中岡警部(高橋和也)から逃げて、中岡警部とやりとりする一連の逃走シーンは緊張感を高めないといけなかったので、精神的に大変だったかな…」(田中)、「毎日大変だったんですけど…。山奥で穴を掘ったりするシーンは、真夏の木更津の山奥で撮影したので、見たこともない虫とかいて(笑)。その中に入ったりしたので、大変でした」(淵上)と。

 高校時代の市川光央を演じた須賀は「役者として新しい挑戦で、今までにない役をやらせていただくのは役者冥利に尽きます。この作品に黒みつおとして出られたことは幸せでした」と。すると、内田監督から「本当は怖い人なんでしょ?」とツッコまれ、「違う!監督は撮影中も“本当の須賀健太を撮る”っておっしゃってますけど、営業妨害ですよ(笑)」と否定する須賀だが、高校時代の壱河光夫(通称:白みつお)を演じた川籠石から「撮影中、本当の須賀健太にリアルにイジめられていたんですけど…」と監督の発言に乗っかられ「ちょっと、マスコミの方も入ってるんだから…」(須賀)とタジタジだった。

 麻美を演じた冨手は「役柄的に精神よりも肉体的にキツイ役でした。監督と一緒にお仕事をするのは今回で3回目なんですが、登場人物の誰よりも監督が一番ドSです。そのドS具合はある程度把握はしていましたが、それでも減量したとは言え鍛えられている田中さんと対等に戦うのはきつかったです(笑)」とエピソードを明かした。すると、「いや~(麻美の)あのビンタも痛かったよ!」と田中からも冨手とのシーンについてコメント。

 脚本、監督を務めた内田は「キーポイントになるシーンというよりは、ただ歩いているシーンや冒頭の白みつおが仕事している、いわゆる普通のシーンのほうが大変だった。あと、ラストに船が出てくるんですが、本番では海の潮が引いちゃって、せっかく借りてきた船が見えなくなっちゃったのは残念だった(笑)」と。

 最後に「今日から公開になるので寂しい思いもありますが、この映画が一人歩きしていくように見ていただいた皆さんの声をぜひネットでつぶやいていただければ…」(淵上)、「今までの日本映画になかなかないような、とげとげしいのに柔らかいところもあって、思わず抱きしめてしまうような複雑な愛憎を描いている作品だと思うので、ぜひ1人でも多くの方に見ていただきたいです」(田中)、「ぜひ見ていただいたら広めていただきたいのですが、その際には『須賀健太は天使で、役でダークのキャラをやっていた』ということで、1つよろしくお願いします!(笑)」(須賀)、「誰しも持っている感情が詰まっているので、いろんな人に届いたらいいなと思います」(川籠石)、「原作というものにとらわれずにひとつの素晴らしい作品なので、皆さんも愛してくれたらうれしい」(冨手)、「見ていただいた皆さんも宣伝の一員になって広めていただければ…!」(内田監督)とそろぞれメッセージを送った。

映画「ダブルミンツ」
公開中

公式サイト:http://www.d-mints.jp/

©2017『ダブルミンツ』製作委員会©中村明日美子/茜新社