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堤真一インタビュー「追われているような感覚はずっとある」『連続ドラマW 名刺ゲーム』

堤真一インタビュー「追われているような感覚はずっとある」『連続ドラマW 名刺ゲーム』

鈴木おさむによる同名小説をドラマ化した『名刺ゲーム』がWOWOWにて12月2日(土)スタート。主演を務める堤真一さんが演じるのは、主人公の敏腕プロデューサー・神田達也。彼を取り巻くテレビ業界について、堤さんが思うエンターテインメントの在り方から、ご自身の俳優論まで語っていただきました。


最初に台本を読んだ時は、「何なんだ、これは」っていう感覚でした

堤真一インタビュー

◆エンタメ業界のみならず、“日本のビジネス社会の縮図”を描いた衝撃作「名刺ゲーム」。脚本を読んだ感想を教えてください。

 とにかく話が展開していくにつれ、どんどん引き込まれていきました。でもこういう先の見えない作品って、イライラしますよね?(笑)とにかく最初に読んだときは、「何なんだ、これは」っていう感覚でした。僕はテレビ業界で生きているという意識がないので、この業界がどういうものなのか全く分からないんです。映画やドラマの撮影現場とバラエティのスタジオの空気感は全然違いますし。だから「名刺ゲーム」の世界がリアルだったら怖いなって、でも書いている方がその業界に精通しているであろう鈴木おさむさんだから、そういう意味でもゾッとするなと思いました。

◆本作では『名刺ゲーム』を通じて、堤さんが演じる主人公・神田達也の不品行、人間性が暴かれていきます。

 僕は環境や、そのときの状況がすごく大事だと思っていて、神田のことは“余裕のない人”と捉えています。この業界に限らず、必死にその仕事をこなそうとする人たちは、周りが見えなくなってきて態度が不遜になっていくこともあるかもしれませんが、それは本質的なものではなく“常に追われている”からと言うか。だからこそ、置かれた環境によって人ってこうなっちゃうんだという怖さはありますよね。

◆そういった感覚は、堤さんも共感できるところはあるのでしょうか。

 僕自身、追われているような感覚はずっとあります。今でも稽古も始まってないのに舞台の本番になっている嫌な夢を見るんですよね。ただ年を重ねるにつれて、夢の中での対処法が変わってきています。若い時は、舞台袖に行って恐怖のあまりバッと目が覚めていたのが、だんだん「誰かに台本を借りよう!」となって(笑)。ところが最近ではその台本も見つからない…。でもいざ演ったら、何となく一幕を乗り切れたりするんですよ。多分これが60代くらいになったら、夢の中で一幕、二幕と最後までできちゃうと思います。でも仕事が続けば続くほど“ちゃんとできているのか”“こんな芝居で納得しているのか”とより自分自身に厳しくなっている気はします。

◆そして、その「名刺ゲーム」を仕掛けるキーパーソンとなる謎の男・Xを演じるのは岡田将生さんです。

 彼はきれいな顔して、身長も高く、男前なんですけど、子供みたいなんですよ。これまでも変わった役より爽やかな青年の役が多かったと思うので、どういう芝居をするんだろうな~って期待しています。いやらしさっていうのかな、そういうキャラクターをどう表現してくるのかが楽しみ(笑)。でも彼とは普段から会話をしても楽しいので、またご飯に行ったり、飲んだりしたいですね。


逆にテレビ業界って本当にこうなの?って聞きたくなる!(笑)

堤真一インタビュー

◆堤さんご自身もパパということで、神田と娘・美奈(大友花恋さん)とのシーンも楽しみにしているそうで…。

 自分にも娘がいますが、いつかこんなこと言われるのかな~とちょっとドキッとしました。3、4歳の娘に対しては「イェーイ!」、息子であれば「おう」という感じで何とかなりそうですが、思春期を迎えた10代の女の子ってどういうふうに接したらいいんだろう。“嫌われたらどうしよう”“おっさん臭いって思われたらどうしよう”みたいな(笑)。

◆神田も追い続けている“面白いエンターテインメント”。堤さんにとって“面白いもの”とは何でしょう?

 僕は見たことのない世界が知れるのは面白いのでドキュメンタリーが好きです。逆に嫌いなのは、突拍子もないものを作るために「突拍子もなくてすごいでしょ?」と見せつけられること。それはとても苦痛だし、そういうものは見るとバレバレです。例えば天才とは周りが判断することで、「オレは天才なんだぞ」っていう人は普通にしか見られないと思うんです。だから、そうやって作られた番組は見ていてだんだん引いてきますね。

◆では、最後にこのドラマの“面白い”ところをお聞かせください!

 みんな、どこかおかしいってところかな。まともな人は1人もいないんじゃないかな(笑)。そんな人たちが何かに一生懸命になることによって、さらにまたちょっとずつズレていく。その物語の描き方が面白いです。あと僕らも逆にテレビ業界って本当にこうなの? って聞きたくなります。

 

■PROFILE

●つつみ・しんいち…1964年7月7日生まれ。兵庫県出身。AB型。12月9日(土)公開の映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」に出演するほか、シス・カンパニー公演「近松心中物語」(新国立劇場 中劇場/2018年1月10日(水)~2月18日(日))では主演を務める。

 

■番組詳細

『連続ドラマW 名刺ゲーム』『連続ドラマW 名刺ゲーム』
WOWOWプライムにて12月2日(土)スタート
毎週土曜 後10・00(全4話)【第1話無料放送】

<STAFF&CAST>
原作:鈴木おさむ
脚本:渡部亮平
監督:木村ひさし、瀧悠輔
出演:堤真一、岡田将生、大友花恋、落合モトキ、柳ゆり菜、河井青葉/夏菜、田口トモロヲ ほか

<STORY>
人気クイズ番組のプロデューサーの神田(堤)は、壁に磔にされた娘(大友)とともに大量の名刺が散乱した密室にいた。そして突然現れた謎の男・X(岡田)が仕掛けた、自分がもらった名刺を探し当て、正しく返す「名刺ゲーム」に挑むことになる。
 
●photo/関根和弘 text/山下紗貴 hair&make/奥山信次(barrel) styling/中川原寛(CaNN)

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